Music Mania

No Music No Life

デフレ時代の格安CD

2013年03月16日 | 音楽


ヴァン・ヘイレンのCDボックスセットが大変人気らしい。
現在ロックチャートで3位というからスゴイものだ。
内容は、デビューアルバム「炎の導火線」から6枚目「1984」がセットになって、アマゾンで1585円。
なんと1枚あたり264円という超お買い得セットなのだ。
これを買えばオリジナルメンバーの初期ヴァン・ヘイレンがコンプリートできるのである。
僕は彼らのアルバムは1枚目と「ジャンプ」の入った6枚目しか聴いていない(持ってるのは1枚目だけ)なので、これはいい機会だと思い注文した。

ヴァン・ヘイレン以外にも、お得なボックスセットが多数発売されているので、僕が気になったものをいくつか紹介しよう。

イーグルス「studio albums 1972-1979」

これは再結成以前のイーグルスのスタジオ・アルバム6枚を全て揃えたものだ。
はっきりいって、これでイーグルスを全て揃えたといってもあながちウソではない。
僕はイーグルスはLPレコードはいくつか持っていたが、CDは2枚組ベストだけなので、かなりそそられる。
アマゾンで2381円(1枚あたり397円)。


ホール・アンド・オーツ「Orignal album classics」


ソウル・ポップ・デュオのデビューから5枚目までをセットにしたものだ。
初期3枚と売れてからの2枚、ということで、初期ホール・アンド・オーツをまとめて聴くにはいいセットだろう。
僕は彼らのCDはこの時期のベスト的役割の「ロックン・ソウル・パート1」しか持っていないので、いいかもしれない。
アマゾンで2637円(1枚あたり527円)。


ロキシー・ミュージック「THE COMPLETE STUDIO RECORDINGS 1972-1982」

こちらはスタジオアルバム8枚と、ボーナスディスクが2枚の10枚組だ。
この手のボックスでボーナスがあるのは珍しい。
また紙ジャケの質が悪いのが当たり前の格安CDのなか、これはそちらの質も高いらしい。
僕はロキシーはユーチューブでしか聴いていないので、買うならこれだ。
アマゾンで5193円(1枚あたり519円)


シカゴ「studio albums 1969-78」


僕は今回のお買い得ボックスセットの中で、もっともスゴイと思ったのがコレだ。
1枚目から10枚目までのオリジナルアルバムが一気に揃う内容で、ほとんど「持ってけドロボー」な内容である。
さらに付け加えると、シカゴの初期のアルバムはLP時代は2枚組として発売されていたものが多いので、LP換算すると14枚分になる。
僕はシカゴは2枚組の「コンプリート・ベスト」しか持っていないので、これはかなり魅力的だ。
これを買えば、80年代に入って産業ロック化しバラード・バンドになってしまう前の、ブラス・ロック・バンド、シカゴの本当のオリジナルの味が思う存分楽しめる。
アマゾンで2477円(1枚あたり248円、LP換算だと1枚あたり177円)。


あと、僕は買う予定はないけど、オススメできるボックスセットをいくつか紹介しよう。

マドンナ「Complete Studio Albums (1983-2008)」


シカゴに続き、こちらは11枚組だ。
僕はほとんど持ってるので用無しだが、興味のある方は大変お徳な内容なので損はない。
一昨年だったか、オールタイムベストが発売されていたと思うが、どうせ買うならこれだろう。
アマゾンで4037円(1枚あたり367円)


イエス「Original Album Series 」


実に微妙な内容だ。
「究極」「トーマト」「ドラマ」「90125」「ビッグ・ジェネレイター」の5枚セット。
イエスの一番美味しい時期を外した、なんともいえないハズレ感漂う内容だが、よく聴くといいアルバムではある。
「サード・アルバム」から「リレイヤー」までの6枚組(海洋地形学は2枚組)だったら迷わずオススメだが、ポップ化したイエスが好みならこの5枚だ。
アマゾンで2371円(1枚あたり476円)


ソフトマシーン「Original Album Classics 」


3枚目から7枚目という、彼らがもっともジャズ臭いロックをやっていた時期のアルバムだ。
ほとんど歌はなく、1曲は長い。
内容が濃すぎるというかマニアックというか、僕はこれら5枚を聴く忍耐がない。
胃が痛くなるような難易度の高いカンタベリーロックだ。
いずれも評価の高いアルバムなのでこの機会に聴いてみるのも悪くないとは思う。
アマゾンで2045円(1枚あたり409円)


TOTO「Original Album Classics」


TOTOはデビューから最初の4枚がオリジナルメンバーの録音であり、最も人気のある時期だ。
現在もそれなりに人気があるのは、ほとんどこの頃の遺産ゆえだといってもいい。
そんな最高の時期とオマケに5枚目をつけてボックスにしたものだ。
ただし、音質はリマスター前のものらしいので注意が必要。
アマゾンで2637円(1枚あたり527円)


他にもオールマン・ブラザーズ・バンド、ZZトップ、レーナード・スキナードといったサザンロック系、ジャーニー、フォリナー、REOスピードワゴンといった産業ロック系、さらにシンディー・ローパーやベイ・シティ・ローラーズなどキリがない。
あなたはどれをチョイスしますか?





東北を思う

2013年03月10日 | 日常
東日本大震災から明日で2年になる。
僕はこの地震や原発事故についてとくに何もコメントをせずにきた。
この件に関する多くのブログやコメントを読んでも、どうもピントがずれているような気がしてならない。
かといって、何がそう感じさせるのかも自分ではよくわからないのだが。

仕方がないので東北を車で走った思い出を書いてみよう。


25歳くらいの頃、友人たち4人で北海道へ行ったことがある。
2泊5日の旅だった。
そう、5日間で2泊しかしていないのだ。

1日目、夕方くらいにワゴン車(ニッサンのキャラバンという車)で出発、滋賀県の八日市で夕食を食べたあと名神高速にのった。
名神から北陸道へ、福井、石川と日本海側を走り新潟で下道へ降りる。
そこから何号線だったか忘れたが、国道をひたすら北上した。
福島を超え、山形あたりで夜が明けた。
運転は4人が交代し、残る3人は仮眠するはずだったが、結局誰も寝ることなくずっとおきていたと思う。
秋田で朝食を食べた。
この辺りの田園風景は壮大なもので、さすが米所は違うと思った。
昼過ぎに青森に到着、フェリーの時間は夕方だったので、少し青森観光をする。

夕方フェリーに乗り、午前4時くらいに北海道は室蘭に到着した。
船の中では雑魚寝をしたが、疲れていたため短時間だがよく眠れたと思う。
この時点で出発から3日目だ。
富良野まで行こうとしたが、時間的に厳しかったので夕張へ行くことにする。
ここでは夕張メロンの試食が出来たのだが、試食というより無料の食べ放題といった感じで、ここぞとばかりメロンを食べまくった。
夕方札幌に到着、ホテルにチェックインしたあと、札幌ラーメンを食べに行く。
タクシーの運転手に美味しい店を案内してもらったのだが、ビックリするほど美味しかった。

4日目、ホテルを出て小樽へ向かう。
いろいろ観光し、昼過ぎから函館へ。
これは地図を見ればわかることなのだが、想像以上に遠くてかなり疲れた。
暗くなってようやくホテルにたどり着き、チェックインだけ済ませて函館山へ向かう。
ここは生駒や六甲と並ぶ素晴らしい夜景スポットで、それまでの疲れが吹き飛ぶようだった。

5日目の朝からフェリーに乗り、青森まで。
青森からは東北自動車道を延々と南下した。
オール高速道路で青森から名古屋までずっと走り続けるのは、さすがに距離を感じた。
岩手で昼食、宮城、福島を通り過ぎ、栃木で夕食、埼玉、東京を超え、神奈川で夜食を食べる。
静岡くらいで日付が変り、名古屋で一旦高速を降りる。
この頃はまだ東名高速と名古屋高速は繋がっていなかったのだ。
名古屋西から東名阪道に乗り三重に突入、結局家に帰ったのは朝だった。

かなりハードな旅だったが、とても楽しかった。
今じゃ絶対ムリだろうな。


男は黙ってサザンロック

2013年03月09日 | 音楽
地方の時代と言われて久しい。
ご当地グルメ、ゆるキャラ、観光地整備、大河ドラマ誘致など、地方の努力も目覚しいものがある。
というわけで、今回は地方色の強いロックを取り上げてみようと思う。

第1段はアメリカ南部のロック・ミュージックである、サザンロックだ。



サザンロックとは、南北戦争時の南軍だった地域(アメリカ南部連邦)の男たちが演奏する、豪快で泥臭いロックのことだ。
南軍旗をシンボルとし、故郷をテーマとした歌を大音量で演奏する。
バンドはブリティッシュロックのような少数精鋭ではなく、ツインギターやトリプルギター、ツインドラムなど比較的大人数のバンドが多い。
長髪、ヒゲヅラでカウボーイハットなんかをかぶってる人がいるのも特徴だ。

今日はそんなサザンロックを何曲か聴いていただこう。

「オールマン・ブラザーズ・バンド」

おそらく日本で一番人気のあるサザンロックのバンドがオールマン・ブラザーズ・バンドだろう。
理由はわからないが、ギタリストがサザンロック界一のスターであるデュアン・オールマンだからではないだろうか?
彼が他界してから人気が落ち込んでいるので間違いないと思う。
もちろん、アメリカ本国ではデュアン亡き後も活躍し人気を維持している。

The Allman Brothers Band - Whipping Post


「レーナード・スキナード」

先のオールマンズと並び絶大な人気を誇るバンドがレーナード・スキナードだ。
余談だが、北朝鮮に拉致されていた蓮池さんがファンだったことで少し注目されたのも懐かしい。
豪快な中にも哀愁が感じられるメロディがあるのが特徴で、高い演奏技術で聴かせてくれる。

LYNYRD SKYNYRD - Sweet Home Alabama


「38スペシャル」

僕がリアルタイムで買った唯一のサザンロックのアルバムが38スペシャルの「ツアー・デ・フォース」だった。
たしかLPの帯には「アメリカン・ロックは俺たちにまかせとけ」と書かれていたと思う。
その言葉通り、まさにアメリカンなロック・サウンドでお気に入りだったのだが、僕以外の人間にはウケが悪かった。
当時のアメリカン・ロックはLAメタル全盛期で、サザンロックはお呼びじゃなかったのだろう。

38 Special - Wild-Eyed Southern Boys


「アトランタ・リズム・セクション」

他のサザンロック勢とは一味違う都会っぽさを併せ持つサウンドで、曲によってはAORっぽさもある。
僕はこのバンドについてはまだまだ知らないことだらけなのだが、けっこう魅力的だと思う。

Atlanta Rhythm Section "So Into You"


現在、アメリカ本国でもサザンロックはあまり人気があるとはいえない。
やはり南部出身で南軍旗を掲げるようなバンドは、白人至上主義、レッドネック(田舎者)、保守派といったイメージが強いからだろう。
ただそういったイメージから離し、音楽だけで見ると独特のサウンドには魅力があると思うのだった。









パスタは大衆料理

2013年03月03日 | 食べ物
食事マナー関連で10年以上前から議論されている「パスタ・スプーン論争」というのがある。
スパゲティやリングイーネなど麺状のパスタを食べるとき、スプーンを使うかどうかというものだ。

スプーン否定派の意見で必ず出てくるのは「イタリアでスプーンを使っている人はいない」と「スプーンを使うのはフォークだけで綺麗に食べることができない子供だけ」というものだ。
「パスタでスプーンを使い始めたのは不器用なアメリカ人」というのもある。
なかには「正式なマナーでは、スプーンを使ってはいけない」と言う人までいる。

対してスプーン容認派の意見は、「お店でスプーンと一緒に出てくるのに、どうして使ったらいけないのか?」というものが多い。
「スープスパや、タラコスパはスプーンを使って綺麗に食べることこそマナー」ともいう。
「南インドではカレーは手食い、しかし日本じゃスプーン、パスタも日本流でいいじゃないか」という意見ももっともだ。

僕は基本的にフォークだけで食べるが、心情的にはスプーン容認派だ。
一説によると、欧米ではパスタ料理は大衆的な食べ物でマナーうんぬん言ってる人はいないという。
日本でいえば牛丼とか立ち食いソバ程度のものであり、正式だ、マナーだと言うほうがナンセンスだ。

昭和の頃、スパゲティといえば「ミートソース」か「ナポリタン」だった。
日本においてもこれらは大衆的な食べ物で、家庭から学校給食、近所の喫茶店でも食べることが出来る庶民の洋食だった。
味付けは別として、この大衆感覚は欧州での接し方に近いだろう。
それがバブルの頃、「イタリアン=オシャレな食べ物」という価値観が浸透し、ハイセンスなレストランで出されるようになる。
もしかすると、これって「懐石料理を出すような割烹でうどんや親子丼を食べる」くらい違和感あることなのかもしれない。

現在、スーパーでスパゲティの乾麺とレトルトのソースを買えば、誰でも手軽に安く食べることが出来る。
300円もあれば、お腹いっぱいパスタを食べることが出来るだろう。
たかが大衆洋食、しかし「白人様」の料理だから「本場イタリアでは~、正式には~、え?知らないの?」という人間が必ず出てくる。
これもまた一つの日本流なのかもしれない。


ヒーローはおじさん

2013年03月02日 | 日常
【Virtual 2chST】『月光仮面は誰でしょう』近藤よし子・キング小鳩会/Surround


昭和の特撮ヒーローで月光仮面というのがある。
さすがにこれくらい古いときちんと見たことがなく、懐かしの映像などで少し見たことがある程度だ。
しかし、なぜかテーマソングは覚えている。
この曲は当時ヒットしたらしい。

僕は前からこの曲の歌詞で「月光仮面のおじさんは~♪」というのが気になっている。
お兄さんではなくおじさんというのがポイントだ。
おそらく演じていた役者さんは20代の若者だと思うが、それでもおじさんなのだ。
正義の味方の良い人はおじさんだったのだ。

同じくらいの時代のヒーローもので、ナショナルキッドというのもあったらしい。
僕は知らなかったのだが、その主人公もおじさん、あるいはおじちゃんと呼ばれていたそうだ。
おじさんなのに「キッド」というのもかなり微妙だが。

そういえば、子供のころ「はたらくおじさん」という番組があった。
「はったらくおじさん、はったらくおじさん、こーんにーちーわー」というテーマソングを覚えている。
たしか、高度経済成長真っ只中の社会情勢の下、額に汗して働くおじさんを紹介する番組だったはずだ。
子供たちは尊敬の眼差しでおじさんを見ていたに違いない。

昭和の頃、20歳を過ぎたらもうおじさんであり、おじさんは立派な大人で、ヒーローだったのだ!(笑)