早起き梟のひとりごと

仕事に追われる日々を少しだけ立ち止まって見つめてみると・・・

サロメ

2017-01-19 07:51:24 | 買った本

 

 

 

写真は、サロメ 文藝春秋 1400円 税別。

原田マハの新刊が出たので、さっそく購入、読んでみた。

プロローグは現在のイギリス。オーブリー・ビアズリーの研究家、甲斐裕也に送られたメールによってこの物語は始まる。メールの送り主は、オスカー・ワイルドの研究家、ジェーン・マクノイア。その内容はある資料について相談したいとのこと。ふたりはロンドンのホテル「サヴォイ」のティールームでおちあう。その資料はパリの劇場「ブフ・デュ・ノール」の床下から偶然見つかった台本の様なもの。そして、甲斐裕也はその資料を手に取る。

写真は、岩波文庫「サロメ」から。

「暗い池の中から浮かび上がるようにして、宙に舞い上がる。妖女サロメ。燃え立つような黒髪と、天女の如き軽やかな帯が空中にたゆたう、いとおしそうに、彼女が両手で掲げ、いましもくちずけようとしているのは、男の生首。サロメが恋してしまった預言者、ヨカナーンの首 ーのはずだった。

甲斐は目を見開いた。

これは……この首は。

頭に包帯を巻きつけ、やつれて恍惚としたその顔。

違う、ヨカナーンじゃない。

誰だ。ーこれは、いったい、誰なんだ?」

p26。

誰でしょう、知りたい人は、本を買って読んでください。