仏典に説かれた譬喩に「二河白道(にがびゃくどう)」がある。燃え盛る火の河と底なしの水の河が無限に続き、その間に立っているのがやっとの幅の細い白道がある。両側から火と水が押し寄せてくる。後ろからは賊や獣が迫っている。引き返しても、立ち止まっても、前へ進んでも死を免れない。後ろからは進むと危険だから戻れと賊がいう。しかしそんな誘いに耳を貸さず、仏の導きを信じて一心に白道を突き進んで浄土に到達できたという話だ。
八方塞で万事休すの状態の中で何とか活路を見出すには己の信ずるところに身を委ねるしかない。現内閣は正にこんな状況下にある。新テロ対策特別措置法案、年金問題、薬害肝炎訴訟、防衛省の汚職、原油高騰などなどが火の海水の海となって押し寄せている。今や小手先だけでは何をやっても通じない。
国民感情と現実の政治との間には大なり小なりずれがある。国民感情ばかりに気を奪われると国益を失し、国の進むべき方向を見失うなどの危険性がある。国民が自分の利害得失だけでものを言うのは至極当然のことだ。しかし、ノイジーマイノリティーがマスコミによって更に拡声されマジョリティーの声だとされるようになるとしたらこれは考えなくてはならない。その辺りを見定めながら後世から非難されない政治を進めてゆくべきだ。
八方塞で万事休すの状態の中で何とか活路を見出すには己の信ずるところに身を委ねるしかない。現内閣は正にこんな状況下にある。新テロ対策特別措置法案、年金問題、薬害肝炎訴訟、防衛省の汚職、原油高騰などなどが火の海水の海となって押し寄せている。今や小手先だけでは何をやっても通じない。
国民感情と現実の政治との間には大なり小なりずれがある。国民感情ばかりに気を奪われると国益を失し、国の進むべき方向を見失うなどの危険性がある。国民が自分の利害得失だけでものを言うのは至極当然のことだ。しかし、ノイジーマイノリティーがマスコミによって更に拡声されマジョリティーの声だとされるようになるとしたらこれは考えなくてはならない。その辺りを見定めながら後世から非難されない政治を進めてゆくべきだ。