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**アカシアの木蔭で**

流れていく時間と逆らわずに流れていく自分を、ゆっくりペースで書いて行こうと思います

怪談 閉まった鍵

2005年03月28日 | 病棟
それは先週末に 起こりました。

多世さんについている付き添いさんが 
清拭に使ったタオルと枕を干そうとベランダに出ました。
田世さんが寒くないように すぐに窓を閉めました。
干し終わって部屋に戻ろうとしたら 中から鍵がかかっている!!
多世さんはベッドから起き上がれないし
ベッドは窓から離れている。
誰も部屋に入ってきていない。
鍵は昔式の耳のような形のもの、何かの拍子に閉まるようなものではない・・・。
付き添いさん、ぞっとしながら助けを求めてベランダ沿いに部屋を渡り歩きました。
けれども どの窓にも鍵がかかっている上、
患者さんは皆意識の無い方ばかり。
こんなときに限って 看護婦の姿も見当たらない。
冷たい風の中 ベランダに閉じ込められた付き添いさんは
「誰か気付いて~!!」と
半泣きで窓に張り付いていたのです。
部屋に入ってすぐに その姿が目に飛び込んできた時には
思わず「わあああああっ!!!」と叫んでしまったよ。
何でそんなところに・・・・・って。
でも事情を聞いて もっとぞっとしました。

いったい誰が鍵を・・・?

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ピーターの家出

2005年03月28日 | Peter
仕事中に 娘から電話がかかってきました。
よっぽどのことがなければ 職場に掛けてはいけないと言い聞かせていたので、
すーっと赤いランプが点りました。
・・・電話の向こうで 海が泣いています。
「ママ、ピーターがいなくなった。
 家中探しても いないの。
 外に出て行っちゃったみたい、ワアアアァ~~~~ン(号泣)!!!!」
「花は そこにいる?」
「・・・ママ?どうしよう・・・ヒック(泣)」

最後にピーターを見てから 一時間が経っていました。
家の周りからいつものお散歩コースを中心に 探すように伝えます。
友人にも電話を掛けて 捜索隊をお願いしました。
ここは田舎なので、田んぼの用水路や野犬のいる里山
そして以前にも書いた、交通量の多い道路があります。
早く保護しないと 大変なことになります。
ピーターは 名犬ラッシータイプの犬ではありません。
どちらかというと寅さん系で ふらふらと放浪した挙句、家への道を忘れます。
しっかりと閉まっていなかった玄関ドアを 足で押して
「ラッキー♪自主散歩しちゃお♪」
くらいの軽い気持ちで出て行ったに違いありません。
どこまでも興味のままに歩いて、困っているかもしれない・・。

二時間・・・三時間・・・見つかりません。
違う学区まで範囲を広げて 自転車で探し回りました。
用水路に流されたか、車で拾われてしまったか・・
絶望的になったところに 一報が入りました!!
ポメラニアンを連れた女の子が きょろきょろしながら散歩していたって。
花が自転車を飛ばしました。
やっぱりピーターです!!
女の子の家のデッキの下にもぐりこんで雨宿りしていたので、
飼い主を探して歩いてくれていました。
どこでどんな冒険をしたのやら、ピーターは泥や枯葉にまみれて
情けない姿になっています。
ちょっぴりすまなそうに しっぽを振ったそうです。

ママの寿命が縮むから、もう家出はしないでね。
花も海も お疲れ様でした。
ドア、きちんと閉めようね。


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虫歯のお値段 in America

2005年03月28日 | 生活
アメリカに住んでいた頃、下の娘の奥歯に小さな穴ぼこを発見。
続けて、上の娘の銀色の詰め物がぽろりと取れてしまいました。
(ああ、歯医者に連れて行かなくちゃ・・。)
しばらくパパさんとどうしたらいいか考え込んでしまいました。
どうしてこんなに気が重かったかというと、アメリカでは治療費がものすごく高いのです。
二人合わせた見積もりは、約1000ドル、12万円でした。
(これなら格安チケットで日本に帰って治療したほうが安くて安心かもしれない・・・)
そんなことも考えました。
ボヤいていたら、友人が 
「息子の乳歯の治療に700ドルもかかったのに抜け替わっちゃって、
その歯で指輪でも作ってやろうかと思うほど悔しかった」といって 笑いました。
だからアメリカ人は、小さな頃からかかり付けの歯科医を持って
半年に一回のメンテナンスを欠かさないのねと納得した我が家でした。
 治療費の高さは、歯医者に限りません。
1日入院すると10万、友達がERに1日御世話になったときの金額は、
なんと8000ドル(100万円!!)。
保険に入っていてもカバー額が低い上に、いろいろな条件や制約があってオソロシイのです。
ですから、全身麻酔の手術の後に2時間経過を見て、即日帰宅なんて当たり前です。
「この国では、金持ちか禁治産者しか生き残れないのサ」と英語の先生も苦笑いしていました。
日本の保険制度は なかなか優れているのね。

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