私の思いと技術的覚え書き

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世界経済崩壊の預言書

2020-03-25 | コラム
 コミュニズム(共産主義)という社会システムは崩壊してから既に久しい。それは何故だろうか。コミュニスト達はキャビタリズム(資本主義)が必然として生む、搾取とか一人勝ちというシステム欠陥を学者チックな能力に基づいて思考した結果生まれた理想的な仮想システムだったのだ。だからコミュニズム革命が成功するまでは、ある意味正義感溢れる学者チックな能士が集い理想主義国家を作り上げる。しかし、国家成立と共に、反抗者を徹底的に弾圧し再革命を防止するため庶民の言論を封殺すると共に、賄賂など社会の腐敗という政権中枢を犯す病魔が蔓延してしまうのだろう。つまり、自己浄化作用がない欠陥システムなのだ。

 一方、キャピタリズムはコミュニストが指摘してきた様に元来、競争という宿命の中で搾取とか格差を容認して来たシステムだ。それが、言論の自由とか、一定の法令や規制によって、行きすぎた競争や搾取をできない様にして発展してきた。しかし、世のグローバル化だとか、コンピューター技術や情報通信の技術革新によって、情報の格差がすなわち、それだけで利益を生む世界が生じてしまった。つまり、噛み砕いて云えば良い製品をコツコツとマジメに作って販売する実業より、株価だとか債券の変動の瞬間を捕まえて、利益を生む仕組みで儲ける虚業の方が、より巨額を動かすことで世界の経済に影響を与えうる存在となってしまったのだ。

 本来であれば、この様な虚業の利益には、一定の規制だとかで、歯止めを儲け、過剰に影響を与えない様に制御しなければ暴走する危険がある事は判っていたはずだ。また、搾取だとか過大な格差が生じないように、政治だとか官僚システムによって適宜制御する必用もあったのだろう。しかし、コミュニズムが政権樹立と共に腐敗が始まったと同じ様に、キャピタリズムも格差の上に既得権を持った者の発言力が、政治だとか官僚システムに影響力を行使し始め、公正な制御が不能となってしまったのだ。また、政治家は家業化し既得権を維持しつつ自己利益を貪り、官僚は真に国民の幸福を願い活動することを忘れ、ひたすら自己組織の維持もしくは拡大に奔走し、社会の既得権者に忖度するという発想しかなくなってしまった。

 2020年は冒頭から中国発の病変が蔓延することで世界を恐怖の状態に陥れ世界中がパニック状態とも云える状態になっている。しかし、世の既出版本を眺めると、既に10年近く以前から、今回の病変なんか関係なく、世界経済が崩壊するという予言を記したものは多い。それは、既に世界各国の債務残高が一京(けい。兆の1万倍)を越えるまでに達しており、この虚業が何処かで破綻すると、世界中の企業が連鎖し、世界経済が破綻せざるを得ないとするものだ。

 どうやら、今回の病変は、そのトリガーを引くことになりそうだが、それは決して病変に起因するものではない様だ。既にマグマは何時噴火してもおかしくない程圧力を高めており、今回の病変は、単にそれを早期着火させたに過ぎないのだろう。

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