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複数の補機プーリーがロック・どれが主因となったのかの考察

2021-08-02 | BMWミニ
複数の補機プーリーがロック・どれが主因となったのかの考察
 図はR53とかR52のスーパーチャージャー(図中ではSC)付きの、W11B16Aエンジンの補機類のベルトドライブ略図を表したものだ。今回、トラブルでは、①のSCと②のTP(テンションプーリー)の2つが破損していた。破損していたというのは①SCは、ベアリングのたぶんボールがばらけているのだろう、プーリー部は1cm以上も動いてしまうガタガタ状態。②TPは、ベアリングがロックして手では回せない状態だ。なお、駆動ベルトは過大な引張力が働いたのだろう、ズタズタに切れてしまっているという状態だった。

 つまり、この修理には、①と②の両方を替えなければ直らない訳だが、そもそも論として、両方のベアリングが同時に破壊したとは考え難く、どちらかが先に破損し、それが2つのベアリングに影響を与えたということを考察してみたい。

 まず、①SCのベアリングが異常摩耗などして回転に大きな抵抗を生じた場合、②TPには大きな負荷が作用するとは考え難い。

 一方、②TPのベアリングが先にロックしたとしたら、②SCのプーリー部には過大な負荷を生じることが予見できる。

 つまり、主因となったのは②TPであり、この焼き付きは直ちに生じたものでなく、それなりの異音と共に、最後はベルトのスリップ音を生じていたはずだろうと想像できる。つまり、異音の初期状態で処置をすれば、高価な②SCを交換するまでもなかったものと考察したが、これを見ている識者はどう思うだろうか。







追記
 SCについては、前端プーリーの垂直荷重を負担する前後のベアリングが粉砕して軸がガタガタになったため、内部のブロアを駆動するギヤとの接続カラーまでも割損している。分割補給部品が設定されていれば、これらのパーツを替えれば修理は可能とも思えるが、メーカー部品図ではAssy補給しか設定がない。新品部品はUS$2,150 とか記してあるので、まともにドル換算しても21万なりの部品だ。しかし、何故かドイツ車であってもUS$価に換算で日本のインポーター価格は$換算200円近い場合が多い。となると43万とかベラボーな価格となる。ということで、ヤフオクから中古品としてマッチングするものを調達した。

 TPについても、プーリー部だけの単品補給部品の設定はなく、BKTなど含めたAssy設定のみで、日本の純正定価34,800円だが、こちらは優良社外品が12,900円程で入手可能な様で、これを入手予定で手配中だ。



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