団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

弱いところは齢

2012-12-04 18:18:40 | 政治
                         弱いところは齢

                                                    2012年12月1日(土)

 日本記者クラブの主催で政党党首の討論会が行われました。(11月30日)
 私は録画し全て視聴しましたが、石原日本維新の会代表は齢80歳と最も高齢で、その弱いところは齢のような気がしました。

 私が最も感じたのは、石原氏は「場」が分かっていないということです。
 記者からの質問に対して、それに答えるのではなく、持論を展開し、挙句の果てには、質問者を攻撃するありさまです。
 一般にお年をめすと独りよがりになると言われていますが、そのアレです。

 もっとびっくらしたのは、原発についての維新の政策で、「2030年までにフェードアウトする」としていることを知らなかったことです。
 この政策は、党首討論の前日(29日)石原氏も同席して衆院選公約「骨太2013-2016」と「政策実例」として発表されました。それを知らないとは! (というより、お歳の方に特徴の耄碌かも・・、とは影の声)

 石原氏は、その場で、「公約」を直すという趣旨の発言をしましたが、前日発表した公約を翌日反故にするとは、無責任極まれりといったところでしょうか。

 まぁ、そもそも日本維新の会にとって「公約」とはそんなものです。橋下代表代行は、「マニュフェストってどこまで重要視しなきゃいけないんですか。」と国民との約束である公約を、身体の痛みの際に貼る膏薬程度にしか考えていないのですから。



 原発について、国民の反対が強いので、この石原氏の発言は日本維新の会でも反発がでてきそうです。党内民主主義のない「党」ですので、誰かのツルの一声で決まるのでしょうけれど、それは党内矛盾を抱えることになり、その矛盾は増幅しいずれ党内分裂の動きになるでしょう。




(2012年12月4日、追記)

 12月2日の朝日新聞によると、松井日本維新の会幹事長は、この日(1日)のテレビ番組で(石原代表のことを)「もう80歳ですから」と言って、代表の発言(公約を直す)を打ち消した、ということです。

 確かに、石原氏の弱いところはその齢であることははっきりした訳ですが、党代表が、「10年先の経済のシュミレーションもしないのに30年代になくすと言っても暴論に近い。とてもじゃないがやってられないし、代表を辞めますわ」とまで言ったことを幹事長が打ち消すことができるのでしょうか。


 橋下代表代行は、「この国の統治機構はどうなっているのか」という趣旨の発言を繰り返していますが、むしろ問われているのは、日本維新の会の「統治機構」そのものでしょう。


 さらに驚くべきことは、2日の「報道ステーションSUNDAY)で橋下氏はこの「2030年までにフェードアウトする」ということを「公約」ではないと言い放ちました。
 選挙は、各党が公約を掲げ論争するものです。もし本当に公約でないとすると、議論する資格がないということでしょう。言いかえれば、議論に加われば、世間一般の常識では「公約」ということになるということです。まぁ、非常識な橋下氏にそのことの理解を求めるのは難しいかもしれませんが・・。


 余談ですが、同TV番組で日本みらいの党代表代行の飯田哲也氏への個人攻撃は聴くに堪えないものがありました。飯田氏の名前を何度も挙げ、その主張は実現性のないものだと執拗に繰り返すのです。橋下氏がフェアであれば、本人のいる前で言うべきです。この人の執念深さといったら並大抵のものではありません。大阪市の職員がTVのインタヴューに答えて橋下市長を批判的に述べたのに対して、その職員を探し出し「反省文」を書かせたのです。市長が一職員にそこまで権力を振りかざすのはもう異常中の異常と言ってよいでしょう。



 とまれ、原発政策について、石原氏と橋下氏で考え方の違いがあることが明確になりました。この矛盾はいろんな場面に出くわす度に増幅するでしょう。つまり、日本維新の会の分裂です。
 まぁ、その前に、もう80歳の石原氏をTV出演させることをしないようにすると思いますけど・・。
 客観的に見て、石原氏はTVで他党の論客と論争できません。持論を繰り返すだけで、相手の質問とか疑問に答えられないのですから・・。

コメント
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