団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

マーラー 交響曲「大地の歌」

2009-03-31 18:27:18 | 音楽
            マーラー 交響曲「大地の歌」

                           2009年3月31日(火)

黄金の杯に
 酒が溢れている。
それを飲み乾す前に、
 まずひとつの歌を聞かせよう。
憂愁のその歌は
 哄笑をもって響き渡り
心の園は激しい哀しみに包まれて
 寂寥となり、
歓びも歌も萎れて
 消えてゆく。
生は暗く、死もまた暗い。
(以上一部抜粋)

 李白の「大地の哀愁を歌う酒の歌」をドイツ訳したものを更に、宇野功芳が邦訳したものだ。
 はっきり言って、よく理解できない。ただ、厭世的な感じだということは分かる。

 曲もそれに合わせて、けだるい感じで続く。マーラーの他の交響曲のようにダイナミックさがない。
 正直に言って、2・3度うとうとした。

 マーラーは「第9のジンクス」を嫌い、9作目となるはずのこの交響曲に通し番号を付けず、単に交響曲「大地の歌」とした。
 「第9のジンクス」とは、ベートーベン、ブルックナーといった偉大な作曲家の最後の交響曲ナンバーが「第9」だったので、自分も交響曲第9が最後になるのではないかと案じたことをいう。
 しかし結局、マーラーも第9番の交響曲を作曲して、51歳で死ぬことになる。

 秋山和慶指揮広島交響楽団の演奏は、難しいこの曲にしては破綻はなかったが、ダイナミズムが感じられなかった。ボーカルとのバランスがあり、大音量を出すのは難しいのかもしれないが、マーラーの曲は大音量で浴さないと。

於:2009年3月27日、広島市中区広島厚生年金会館ホール
  指揮:秋山和慶
  演奏:広島交響楽団
  メゾソプラノ:加納悦子
  テノール:青柳素晴
コメント
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