7月14日発行のTHE ACTION TIMES誌に面白い記事があった。
市場で商売をしている個人商店主が集まってお金を出し合い、独自のクジ(ス・メー)を引くというもの。
クジに当たった人はすぐに出資金全額をもらうことになる。
今、このクジのシステムが市場の商人たちの間で大流行しているそうだ。
このクジは普通のクジではない。
面白いところは、元本保証であることなのだ。
(理論上、金額的には損はしないことになっている。)
一体どういうシステムなのだろうか。
ここに10人の商人がいるとする。
1ヶ月の収入の中から一人10万チャットずつ出資する。
(総額は100万チャットとなる)
この10人は約束により、毎月10万チャットを出資し10ヶ月続けなければならない。
一方、10枚のくじに1番から10番までの番号が書いてある。
1番を当てた人は、すぐに当選金100万チャットがもらえる。
2番を当てた人は、翌月に100万チャットがもらえ、3番のくじを引いた人はその翌月....という具合で、10番を引いた人は10ヶ月目に100万チャットがもらえる。
というシステムなのだそうだ。
結局、皆100万チャットを出資して100万チャットが返ってくるということになる。
それで、誰が得するというのだろうか。
1番くじを引いた人は無利子で100万チャット(正確には90万チャット)を借りたことになり、そのお金で大量の商品を一度に仕入れることができ、商売を拡大することができるというメリットがあるそうだ。
逆に10番くじを引いた人は、無利子でお金を他人に貸していることになり、利息分が損するということになる。
なかなか面白いことを考えるなあと思ったが、自分だったらこのようなクジには参加しないと思う。
なぜなら、1番クジに当たった人が雲隠れするかもしれないから。