野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

2017年11月 岩瀧寺の紅葉

2018-12-05 | 野生生物を調査研究する会歴史
2017年11月22日(日) 岩瀧寺の紅葉
今日は丹波にある尼寺「岩瀧寺」で観察会。
岩瀧寺は兵庫県丹波市の山間にある小さな尼寺です。
洞窟に囲まれた本尊や瀧のある渓谷など、境内は自然が多く残っている。
独鈷の滝は、谷川が断層崖にかかって生じたもので高さ約18m
現在、境内、岩瀧寺前谷川及び独鈷の滝は、平成26年8月16〜17日未明の集中豪雨により未曾有の災害に見舞われ、一日も早い復旧・復興に努めていますが、寺の周辺には復旧整備されていないところも多くありますことをご了承下さい。

このお寺は平成26年の集中豪雨で本堂横まで土石流が流れ込み、現在も復旧工事が続いていますが、不二の滝まではう回路を通って行けるようになりました。
10時に石生駅に集合。ここには以前訪れた、本州で一番低いところにある谷中分水界があります。
車で10ほどで岩瀧寺に到着。お寺に行く途中にシダやコケ類がたくさん見かけられました。植物の説明を受けながら山門へ。山門は上に鐘撞堂のある鐘楼門になっています。
本堂は茅葺きです。ご本尊様はここにはいらっしゃいません。ここには観音菩薩像、愛染明王が祀られています。四国八十八寺本尊仏の横を通り過ぎて・・・
独鈷の滝を通り少し上がると、ご本尊様が祀られている拝殿があります。切り立った崖にある洞窟の奥に弘法大師が掘ったとされる石の不動明王が祀られています。右は独鈷の滝。
ここからさらに臨時登山道を通り、不二の滝を通り過ぎ、堰堤工事を行っている場所に到着。大木が引きちぎられ積み重なってすごい迫力。そして「一人ずつ渡ってください」言われた細い板の橋が、歩くとたわむ~~~。
階段を登ると土のうの山。香良谷川の砂防堰堤工事の現場です。重機などはヘリコプターで運び、軽い資材や人などは仮設のモノレールで運んでいるそうです。
この山は砂岩と泥岩が互い違いに積み重なっているそうです。地質が専門のK先生が砂岩と泥岩の見本を手に違いいを説明してくださいました。右手が砂岩、文字通りザラザラした感じ、左手の石が泥岩です。
泥岩の層状チャート、真ん中あたりが少し盛り上がっているのは左右からの圧力でたわんだところだそうです。プランクトンの化石を見せて頂いたり、層状チャートの一筋ができるのに1万年かかることや、ラジウム温泉はどうしてできたかなど地質に関する面白いお話をたくさん伺うことができました。
観察した植物など
冬イチゴの実
フユザクラ
白いワビスケ
ベニマンサク
ヒトツバ
サンショウソウ
ミズゴケ
ホソバノキシノブ
オキナゴケ
ヤマホロシ
シシラン
シシランの葉の裏の胞子嚢
スギの木の年輪を数えているところです。日がよく当たった時期や気候が温暖だった年は生育が早く、年輪の幅が広くなり、反対に厳しい気候の年は狭くなります。この木は約150年ほどたった木だったそうです。