さこういっぱく

「左後一白」は名馬の証です!

愛馬物語15

2008-08-28 | 愛馬物語
続き(愛馬:ウイッシュ/1勝、ソウルフルダンス/1勝、トリニティー/未勝利、オリンピア/未出走、ホルダー/未出走、ハリケーン/未出走)

間隔が大分あいてしましました。そろそろ放置プレイもこの辺にして、また書きはじめたいと思います。

さてと・・・どこからだったかなあ。そうそう、ソウルフルダンスの未勝利戦優勝からでしたね。トリニティーは大敗でした。

鮮やかに未勝利戦を勝利したソウルフルダンス。早速次走の予定が立ちます。陣営が選択したのは、京都新聞杯。きょっ、京都・・・新聞・・・ハイ?それって重賞じゃないですか!いやはや、ビックリ仰天です。自分の愛馬に初めて重賞の予定が立ったのです。1勝馬ですから、出られるのか、出られないのか、全く分かりませんが、それだけ素質を秘めた馬なんだと喜びました。

しかーし、好事魔多しとはまさにこのこと。なっ、なんと骨折してしまったのです。これで夢にまで見た重賞挑戦はなくなってしまいました。まあ、1勝してますし、無事であればまた挑戦できるかもしれません。ポジティブに考えることにしました。正直ガッカリしましたが・・・。

暫くの間、マネーチャイルド厩舎に閑古鳥が鳴くことになりました。ウイッシュ、ソウルフルは骨折休養。トリニティーはTO負けにて放牧・・・。2歳馬の動きもなし。一口を始めた頃は日常茶飯事だったこの状況も、愛馬が走り出したことで、すっかり忘れていましたが、辛い(おもしろくない)日々が続きました。

そして数ヶ月後、漸く動きが出てきます。トリニティーが放牧から帰ってきたのです。しかし、既にデビュー戦で大敗をしている馬。期待しろって方が酷ってもんです。まあ、未勝利がなくなるまで、数を使ってもらえればいいか・・・そんな状況でした。

復帰戦は福島芝2000mに決定。当日は土砂降りの雨、そして不良馬場の中でレースは行なわれました。16頭立ての15番人気。まあ、そんなところでしょう。私ですら全く期待していませんでしたので。
あの日は本当に変な日でした。いつもは買わない応援馬券を単勝・複勝・ワイドと100円ずつではありますが、購入したのです。お金が余ってたのかなあ。理由は分かりませんが、多分マイナス16キロという馬体重(406キロ)を見て、思わず「何かあるかも」と思ったのでしょう。そして、いつも愛馬のレースを見るときはテレビの前に正座して見る事にしているのですが、この日は期待もしていませんでしたので、ベッドに横になりながら見ていました。
この日のメンバーはなかなか粒ぞろいだった気がします。

そして・・・スタート!トリニティーはスタート直後から遅れ気味。マイポジションの殿付近を進みます。まあ、デビュー戦でも次元が違いましたから、それに比べれば幾分出来はよさそうでした。しかし、泥んこ馬場でしたので、お嬢であるトリニティーには酷な状況であることは変わりません。何時、止めてしまうのか?てな不安がよぎります。
競馬って本当に何が起こるか分かりません。レースも勝負どころにかかり、有力各馬が仕掛けに入ります。勿論お嬢はここにはいません。
と次の瞬間、1番人気のメジロオルテガに何と故障発生。そのまま転倒。アオリを受けた他の馬達も次々に落馬していくのです。この状況を見て、思わずベッドから飛び起きました。お嬢も巻き込まれたのではないか?大丈夫か?
凄まじい状況でした。まだお嬢の姿はありません。そして4角・・・
後方でキラリと光るピンクのメンコが目に飛び込んできました。もちろん泥んこ馬場ですから、ピンクではなく、ほぼ黒に近かったのでしょうが、その時の私にはショッキングピンクに映りました。
「トッ、トリニティーや!」最後方でしたので、運よく事故に巻き込まれることもなかったのでしょう。そして福島の短い直線を大外を回って飛んできます。
凄い末脚でした。まさに豪脚!お嬢にこんな芸当ができるとは想像もしていませんでした。次々と前を行く馬達を捕らえ、先頭に喰らいつこうか・・・と思ったときがゴール板でした。結果は3着。上出来すぎるくらい上出来です。

馬券も相当熱かったです。勝ち馬が11番人気、3着馬が15番人気ですから。複勝が5400円もついたんですよ。ワイドも2着馬との組み合わせで、16000円オーバーで、私をプチリッチにさせてくれました。
圧巻は3連復。なっ、なんと723000円です。これは当時の福島レコードでした。凄すぎるレースです。

馬券を獲ったことも嬉しかったですが、それよりも、トリニティーの変わり身に驚愕しました。あの末脚は半端じゃなかったですから。あんな脚があるなんて、全く予想もしてませんでした。お嬢だとばかり思っていたトリニティー。実は何気に根性が座っているようでした。

福島の雨が彼女を変えたのかもしれません。小さい栗毛のお嬢は確実にヒロインの階段を1歩踏み出したのです。

続く(愛馬:ウイッシュ/1勝、ソウルフルダンス/1勝、トリニティー/未勝利、オリンピア/未出走、ホルダー/未出走、ハリケーン/未出走)