山窩(サンカ)とは何か
山窩とは、日本の山間部を生活の基盤とし、夏場の川魚漁、冬場の竹細工を主たる生業としながら
山野を渡り歩く漂泊民である。その生活実体は十分につかめてはいないが、生産技術や社会関係、
信仰といった生活様式が平地民とやや異なり、平地の住民からは異端的に見られていた。
サンカは戦争のたびに定住を強制され、ついに太平洋戦争を境にして不明となったといわれる。
民俗学の祖柳田国男がサンカについて記述したが、柳田は警察官からサンカについて聞いたという。
作家でサンカ研究家である三角寛も、サンカを知るきっかけは警察だった。三角寛は、彼らを独特な
文字や掟(おきて)、伝承、厳格な組織を有する社会集団として描き、肉体的にも異能の持ち主と、
している。
つづく