菜園歴10年に…

2022年06月30日 | Weblog

 

 今年の「関東甲信越」の梅雨明けは、平年より22日も早く、627日に宣言された。

梅雨入りは66日であったから、一ヶ月半ほどかかるのに3週間で明け、「史上最速」なのだそうだ。

それにまたこの梅雨期間、わたしが住む地域は「空梅雨」で雨がほとんど降らなかった。

例年の半分ほどの雨量だという。

 

 わたしは2012年、近所に開設された「市民農園」へ申し込み、10年にわたって野菜づくりをしている。

8畳間ほどの区画を2面借りての耕作だから、「野菜づくり」など云うのは、ちょっと大げさかもしれない。

しかし農薬を使わず、家で出る野菜くずと米ヌカそして雑草を混ぜ合わせ「堆肥」をつくり、化成肥料は控えめに、連作を避け、季節ごとのみずみずしい野菜を採るのはあんがいと難しいのだ。

 

 一つは種を「撒く」時期の難しさがある。

白菜と玉ネギは9月下旬に種を撒く。とくに白菜はタイミングを外すと、育つには育つが葉が巻かない。

また絹サヤ・スナップエンドウは、早く蒔きすぎると、伸びすぎて霜にやられ溶ろけてしまう。寒さが迫る10月末に種蒔きし、小さく芽吹いたままで冬を越させる。

わたしは両方ともに「撒どき」を誤り失敗した経験がある。

 

 次に連作を防ぐことに気を遣う。

一つの区画で5つしか畝を立てられない。2面借りているから合計10畝だ。

畝ごとに春にはなにを育て、秋にはなにを植えつけたかを記録しておく。

ナス・トマト・ジャガイモ・ピーマン・唐辛子などは、「ナス科」だからこれらを植えた畝は2年か3年は、ナス科以外のものを植えなければ「連作障害」をひきおこす。

絹サヤ・スナップエンドウ(マメ科)などは、4年から5年も空けなければならない。

大根(アブラナ科)、玉ネギ(ユリ科)などは1年以上、トウモロコシ(イネ科)は連作可能と、植物の種類によってその空かせ時間は異なる。

この5月には、昨年9月に種撒きした玉ネギを200玉ほど収穫した。周りのベテランたちも玉ネギに挑戦しているが、収穫前に黒ずんだり溶けたりして失敗する例が多くなっている。うっかり同じ科目の野菜を植えつけてしまい「連作障害」を引き起こしてしまったのではなかろうか…とわたしは思う。

 

 過保護にしないで丈夫な個体をつくる。

わたしは種撒きした後あるいは植えつけた後は水やりを欠かさないが、きちんと根付いたとみれば、天の配材に任せてあまり水やりはしない。

周辺の農家を見ても畑地への水やりを見かけることはないからだ。

わたしの素人考えだが、育ち盛りの苗は水分が少なければ、水を求めて根をグングン深く張り巡らせていくのではなかろうか。

100区画余りある菜園では、多くのおじさん・おばさんが立ち働く。育てる作物可愛さに水やりを生きがいのように絶やさぬ人が多い。

菜園に一つしかない水道の前はいつも混みあっている。

わたしは「そんなにしなくてもいい…」、「少しストレスがある方が…」との立場であった。

 

 しかしこの「立場」は、今年通用しなかった。

空梅雨と梅雨の明ける速さで、あやうく一畝の作物をダメにしそうになったのだ。

隣の畑のおじさんから、「鷹の爪」の苗を10本ほどいただいた。

一畝に均等に植えつけ、3日ほどはたっぷり水を与え、「これで根付くだろう、梅雨の季節だから後は天に任せよう」と水やりを終えたのだ。

しかし一向に雨は降らず、記録的な猛暑だともいう。気象情報で雲の動きをみて、「明日は一雨きそうだ」とか「夕立ちが…」と期待するもすべて空振りだった。

そのうち植えつけたうちの3本ほど、元気がなくなってくる。あわてて水やりをしたが手遅れで枯れてしまう。

残る7本はなんとか生き延びたようだが、可哀そうなことをしてしまった。

 

 例年なら適度に雨が降り、苗たちもすくすく成長しただろうに、この6月は記録的な少雨・猛暑で、地べたは乾ききってしまったのだろう。

 

 ゴールデンウイーク時に植えつけたトマト、種から育てたナス・キュウリ・トウモロコシ・オクラは、まずは順調に育っているから、これらは地中深く根を張り水分補給しているにちがいないと、素人考えながら推測している。

 

 10年間、二面の菜園を切り盛りしてきたが、試行錯誤をくり返しているが、採れたての味わいは抜群だと自賛しながらこれからも励んでいこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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