動物たちにぬくもりを!

動物愛護活動の活動経過や日々の出来事、世の中の動き等幅広く紹介します。

来年も桜見ようね

2011-02-12 07:46:00 | 犬が教えてくれたこと

来年も桜見ようね
 
◇捨て犬だった16歳おはるちゃん
桜が散った公園の脇に捨てられていたおはるちゃん。
川崎市の橋本さん夫妻に保護され、獣医師に「推定14歳」と告げられた体は多くの病気と脳の障害を抱え、真っすぐ歩くことさえできなかった。
「どうか桜の季節まで」から始まったシニア犬との生活は2年を迎える。
昨年4月、家族が待ち望んだ花見が実現した。
夫妻は先住の飼い犬まろ(4)との関係に神経を使い、健康診断の結果に肩を落とした。
それでも少しずつ心を開き、輝きを取り戻していくおはるちゃんの瞳と懸命に生きる姿に励まされてきた。
1年を振り返りこう誓った。「来年の春、この公園の桜をまた一緒に見ようね」
桜の木はずっと見ていた。
捨てられていた時、おはるちゃんの体が排せつ物で汚れ、ツメがふた巻きして肉球に突き刺さっていた姿を。
動物病院からおはるちゃんを抱いて家路に就く途中、目に浮かんでいた涙を。
最初は拒否していたが日を追うごとに仲良くなっていくまろを。
公園でくるくる回るおはるちゃんを温かい目で見つめる家族の笑顔を・・・。
そして今春、おはるちゃんが家族の一員となって2度目の花見の季節を迎えた。
美しく咲く山桜の下で笑う家族は幸せに満ちていた。
まるで何年も一緒にいるかのように。
橋本さん夫妻はおはるちゃんの過去を知ることはできない。
しかし、この2年間の思い出は家族のきずなとして深く刻まれ、おはるちゃんにとっても間違いなく素晴らしい出会いとなり過去となった。
風に舞う桜の花びらを見て願う。
おはるちゃん、来年もまた桜を見ようね。
【写真・文 佐々木順一】


今年も桜の季節を迎え、笑顔を見せる橋本さん夫妻。
おはるちゃんが公園で拾われてから約2年間、家族を見守ってきた桜に感謝した。


「あっ、笑ってる」。シャンプーの後に毛を乾かすと、笑ったような表情を見せるおはるちゃん

◇「年寄りだと特別視せず」
現在、16歳程度と思われるおはるちゃんは人間に例えると80歳を超える。
そのため、心臓疾患やポリープなど多くの病気を患っている。
また、脳の障害の影響で反時計回りに直径1メートル程度の円を描くようにゆっくり歩く。
最近は動物病院に月3回ほど通うが、体調が悪い時には週に数回も足を運ぶこともあるという。
保護当時、獣医師から「ガラス細工を扱うように」と言われたが、家庭では飼育空間の温度調節や食事など最低限のことに注意した上で、「年寄りだと特別視せずになるべく普通の生活を心掛けている」と話す。
家族との思い出を少しでも残したいと思って始めたブログには、夫妻と犬たちの日常がつづられている。要介護のシニア犬ともなると精神的な負担も大きく、ストレスを抱える飼い主も少なくない。
シニア犬と暮らす多くの人たちの交流の場ともなっているブログ、「元捨て犬 おはるばばちゃんの万歩計」のアドレスはhttp://maroharu.blog120.fc2.com/


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