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総勢11匹の「保護猫社員」がいる不動産会社

2022-11-05 05:48:42 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

黒猫の「専務」はじめ総勢11匹の「保護猫社員」がいる不動産会社
 人間社員と“同伴出勤”する毎日

2022年10月2日(日)  

兵庫県加古川市で住宅建設や不動産販売などを手がける「JamHome(ジャムホーム)エステート」。
社内に一歩足を踏み入れると、代表取締役・三好順子さん(48)の飼い猫で「専務」と呼ばれている黒猫「ジャム」(オス、14歳)を筆頭に、全部で11匹(9月現在)の「猫社員」たちが、それぞれ好きな場所でくつろぎながら、気ままに出迎えてくれる。
ジャムは同社が創業して半年が経ったころ、お客さんが拾い、三好さんが譲り受けた。
その後、三好さんや社員たちが会社近くや営業先などで出会った行き場のない猫たちを保護するようになり、猫社員が増えていった。
11匹の飼い主は三好さんや社員たち。
毎日、それぞれの家から会社へ一緒に出勤している。
猫好きのお客さんには「猫と楽しく暮らせる家」を提案し好評を得ているほか、今年5月には保護猫カフェが併設された住宅型有料老人ホームも開設した。
「ジャム専務や猫社員たちはかけがえのない存在」という三好さんに、ジャムとの出会いや接客ぶりなどについて聞いた。


看板猫のジャム。会社では「専務」と呼ばれ、社員やお客さんたちのアイドル的存在

*****

三好さん
会社が創業して半年が経った2009年秋、マイホームを購入して頂いたあるお客様が「野良の子猫を拾った」とのことで、譲り受けたのがジャムです。
それまで私は犬派で、猫を飼うのは初めてでした。
でも、ジャムと一緒に暮らし始めると、自分が甘えたいときは寄ってくるのに、私がかまおうとすると無視…(笑)。
そんなツンデレなところに惹かれ、猫の魅力に取りつかれてしまったんです。
ジャムは会社で忙しく働いている社員のそばに寄っていって邪魔したり、商談中のお客さんの足もとでスリスリしたり(笑)。
そこでチラシ広告にジャムの写真を掲載すると、ジャムに会いにきてくださる方が増え、地域のみなさんから慕われる人気者になっていきました。
そんなジャムの活躍ぶりを見ていると、会社近くで行き倒れていた子など身近に出会う不幸な猫をほおっておくことができず、私や猫好きの社員たちがそういう子たちを保護するようになりました。
社内で世話をしていたら、次第に可愛くなって手放せなくなってしまい、私や社員たちがそれぞれの飼い主になることに(三好さんがジャムと2匹で計3匹、8匹は4人の社員が飼い主に)。
弊社では毎日、私や社員たちが猫を連れて、一緒に出勤するスタイルが定着しています。
猫社員たちは昼間、会社で過ごし、朝夕のご飯もここで食べます。
夜はそれぞれの自宅へ帰ります。
休みの日なんか「今日は会社行かへんの?」といった顔を猫にされることもよくあります(笑)
マイホームを建てるということは一生に何度もないこと。
ご相談に来られるお客様は緊張されていることが多いのですが、打ち合わせの場に猫がいると、場が一気に和みます。
もちろん、猫が苦手なお客様もおられますので、そういう方のために猫とは一切触れ合わない部屋も用意しています。
最近は「猫と幸せに暮らしたい」と要望される方が増えていますね。
実際に猫と一緒に暮らしている私たち社員だからこそ、どんな家が猫と人にとっていいのか、お客様の希望に沿った提案ができていると思います。
たとえば、家族が集まるリビングを中心に、どの部屋にも猫が行き来できるようキャットウォークやドアの上の部分に猫トンネルを設置したり、飼い主さんの帰宅がわかるよう、天井への吹き抜け部に飾り窓をつけて猫が外をのぞけるようにしたり。
ドアの取手を猫柄にする、脱走防止策をしっかり施すといったことも。猫好きの施主様にはとても喜ばれています。 

一匹でも多くの猫が人と一緒に幸せに暮らしてほしい
「一匹でも多くの猫が人と一緒に幸せに暮らしてほしい」との思いから、2017年秋には、保護した猫の飼い主を探すため、譲渡型保護猫カフェ「Marble CAFE」を高砂市内にオープンしました。
カフェでは専任スタッフが病気やケガの子の手当てや不妊手術の世話などを行い、定期的に譲渡会を開いて新しい飼い主さんとの橋渡しをしています。
今年(2022年)5月、本社近くに住宅型有料老人ホーム「Petite Jam(プチジャム)」(24時間看護連携付き)を開設したのですが、そのすぐ隣にこの保護猫カフェを移転させました。


住宅型有料老人ホーム「Petite Jam(プチジャム)」全景。2階が保護猫カフェ

入居された高齢者の方々や面会にこられるご家族が、保護猫たちと触れ合ったり、入居される方がそれまで飼っていた猫をここで引き取って面倒をみたりといったことができたらいいなと。
それで老人ホームに保護猫カフェを併設したんです。
保護猫の里親を探しつつ、同時に入居者の方々やご家族の癒しにもなればいいですよね。
今後は、こうした施設をもっと増やしていきたいと思っています。
ジャムは、会社では他の猫たちの面倒をよくみてくれるボス的存在ですね。
お客さんからは「福猫」って呼ばれています。
ジャムをなでた後、住宅展示場で福引をしたら、「めっちゃ高級なお肉が当たってん!」と、大喜びでおやつをプレゼントしてくれた方もいました(笑)。
最初は猫には興味なさそうだったのに、ここで猫社員たちと何度も触れ合ううちに「猫好きになってしまった」というお客様はかなりおられます。
もしジャムと出会っていなければ、猫を保護したり、老人ホームに猫カフェを併設したりといったアイデアも思いつかなかったと思います。
弊社にとってジャム専務や猫社員たちはかけがえのない存在なんです。


ジャム専務の次に人気のばにら。商談をしていると机の上に乗ってきて邪魔するのが好き。後ろにいるのは三好さん(右)と広報担当の中村ゆかさん(左)


保護猫カフェ「Marble CAFE」(右上下)。現在約30匹が在籍。店長の村田サヤカさんと飼い猫でカフェの看板猫を務めるアメショーのマーブルくん(左、同社提供)

【会社名】「JamHome(ジャムホーム)エステート」
【住所】兵庫県加古川市野口町良野414-1(本社)

 (まいどなニュース特約・西松 宏)

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