一体誰が?猫・ウサギの切断死骸、発見相次ぐ
頭部や胴体のみなど7件、滋賀
2020年4月29日(水) 京都新聞
彦根署
滋賀県彦根市や東近江市などで、体の一部が切断された猫やウサギの死骸が見つかる事件が2月以降、7件相次いでいる。
県警は動物愛護法違反の疑いで捜査しているが、近隣の住民らは「気味が悪い。早く犯人を捕まえてほしい」と、不安を募らせている。
県警によると、2月10日朝、彦根市芹川町で、中学生が側溝で、猫の頭のようなものがあるのを発見。
市内の路上や民家の駐車場などでは4月25日までに、切断された猫やウサギ計4体が見つかった。
また、3月4日に甲良町法養寺の道路上で猫のしっぽが、4月3日には東近江市山路町の用水路ののり面で頭部がない猫が発見された。
いずれも現場に残された部位以外は見つかっていない。
県警は、隣接地域で短期間に相次いでいることから、同一犯か、模倣犯の可能性もあるとみて捜査。
生活環境課によると、死骸の多くは刃物のようなものが使われた可能性がある。
現場に血痕がないケースもあり、別の場所から運ばれるなどした疑いもあるとみて調べている。
一方、住民らは不安を口にする。
彦根市芹川町の千鳥ケ丘自治会長の男性(69)は21日に自宅近くで、刃物で胴体を切られたとみられる猫の死体を見つけ彦根署に通報。
「残虐で、弱者に危害が及ばないか心配」と語り、市内の主婦(34)も「近くでこんなことが起こるのは怖い。早く解決してほしい」と話す。
市は防犯情報メールで動物虐待事案について知らせ、不審者を見つけたら警察に通報するよう呼び掛けている。
彦根署はパトロールなどを強化しているといい、笹木長幸署長は「子どもが安心して外で遊べるよう、検挙に向けて捜査を進めている」と話した。