イワカガミが群れ咲くなかにアカモノやゴゼンタチバナが顔を出すようになって
前方を遮るものがなくなったと思ったら、
ふいに浅草岳がどぉ~んと目に飛び込んできた!なかなかドラマチックな展開。
緑の山肌のところどころに残雪が白く浮き上がり、素敵なコントラストを描いている。
標高1500mに満たない山とは思えない雄大な景色、
足元の崖下にも雪渓が帯のようにひろがり、さわやかな大気が吹き上がってくる。
せまっこい登山道にザックを降ろし、しばしこの眺めに見入る。
すぐ手前のピークが南岳で、下山してきた人が、あそこを越えるとヒメサユリが咲いているよと
おしえてくれた。 よかった~咲き終わってなくて。。
はやる気持ちおさえつつ南岳(1354m)に上がる。左手前の前毛猛山、
その向こうに中の岳、毛猛山がもやっとした景色だけど見渡せる。
そして南岳を下っていくと、登山道の端に並ぶピンクの花が見えてきた。
尾根を境に新潟と福島に分かれ、福島側はスッパリ切れ落ちていて、足を踏み外したら
助かりそうもない。花に見とれて落ちないよう注意深く通過。風よ吹かないで!
南岳をふり返り、鬼ヶ面山頂へ登り返してすすむ稜線。
浅草岳をバックにお姫さまの横顔、、
ア~ンド正面から、モクモク雲さんをバックに。。
ヨイショヨイショ、どこまでつづく
ヒメサユリ咲くトレイル ランララン
やせ尾根を過ぎると道は灌木に囲まれ、
ゴゼンタチバナが
道端を埋めるようにして咲いて賑やかなり~
高度が上がるにつれてつぼみが増えてきた。
上品なピンク色の愛らしい花は、山の清らかな大気が育む自然ならではの優しい色
ヒメサユリ独特のピンク色は、色素アントシアニンによるものだそうで、
ユリの仲間にはあまり見られない色らしい。
後姿も可憐ね
ユリ科ユリ属、和名はオトメユリで、別名となるヒメサユリの呼び名の方が広く定着している。
ヒメサユリとひととき幸せな時を過ごす。
思えば、ヒメサユリに初めて出会ったのは朝日連峰で、
不便なアプローチに手間取りながらも、どうにか登山口の日暮沢に着いて
登りはじめると雨で、掘れた登山道はすぐさま沢と化し、ずいぶん心細い思いを
しながら、やっとのことで竜門小屋にたどりりついた。
翌日、大朝日岳を下っていくと、山道に添うように咲くヒメサユリが出現。
数々の花が咲いていたが、とりわけヒメサユリの印象が強かったこともあって
このとき以来20年ぶりとなるヒメサユリに再会できたことは喜ばしいかぎり。
タニウツギごしに下を覗きこむと、ぼんやりした景色のなかに田子倉湖が見える。
足元にはミツバオウレン
ツマトリソウがちらほら、そしてこの赤いのは花の抜け殻なのか何なのか??
山の斜面では勢いよく咲いている
コバイケイソウ、登山道のはまだつぼみ。
ふり返る稜線。空には雲が増えてきた。山頂まであとすこし、ガンバ!
鬼ヶ面山頂(1465m)
13時着。登山道が小広くなったようなピークで、展望はあまりよくない。
山頂を囲むようにウラジロヨウラクが、。
陰りはじめてきた空に追い立てられる
ようにして山頂をあとにする。歩き出すとすぐに小雨がぱらついてきた。
さようなら、またね!、、、
そう言ってくれているようなイワカガミ、かわいいね~と見つめていると
雨がぱらぱら落ちてきた。カッパを着るのも暑いので傘をさして歩く。
降りだした雨は南岳にくると止んで陽が射してきた。
下を見ると、田野倉湖にかけて虹がかかっている。(実際はもっときれい)
雨もまた楽しだなぁ~
このあとも雨は降ったり止んだりをくりかえし、樹林帯に入るとゴロゴロ雷鳴がとどろき
一時は強く降ったものの、木々の葉が庇になってカッパを着こまずにすんだ。
しかし、急斜面の登山道は滑る滑る、シリモチ厳禁と自分に言い聞かせ慎重に下る。
登山口に着くと雨はあがり、車道は乾いていた。クルマは洗車後のようにきれいになってる
帰りのは神湯温泉
只見線・魚沼田中駅の近くにあって、キャンプ場も併設。
17時を過ぎていたのでナイター料金¥450、割引券で¥400という驚きの安さ。
お風呂は露天、ジャグジー、サウナとあり、広々していてかつ清潔。宿泊施設も完備。
温泉に浸かってさっぱり、疲れもとれた。残ったおにぎりとお茶で早めの夕食。
活動量のわりにお腹は空かず、この日食べたのはおにぎり2個のみというストイックさ。
山って安上がり~ 「山は金持ちにも貧乏にも平等なのがいい」そんなことを言った
友人がいて、そのときは「へぇ~」と思ったけど、なるほどそうかもしれない。
帰りの関越道は事故もなくスイスイ。環8もスムーズに流れ、23時帰宅。
走行距離570km、登山口~自宅間、往復ともに4時間と順調だった。
ヒメサユリのみならず、いろいろ花も豊富な鬼ヶ面山はとても楽しく歩けた。
次回は浅草岳にも登ってみたい。
パッと雪渓抱いた山々の視界が広がる展開って、
何度味わってもワクワクさせられますよね~~♪
それが北アなどの高山と違って、この越後の山では、
1500m峰でもたらされるのが僕らにとって嬉しい驚き~~!
そこに憧れのヒメサユリが、こんなふうに稜線沿いにワンサカ登場する夢のようなシーンは、僕も拝見しながら思わずご一緒気分でルンルン♪になりました~~(*^▽^*)/
ササユリならば・・愛鷹山塊など僕の近場でチラホラ自生花が観られますが、このヒメサユリとは僕も同じく20年以上の歳月が流れてます。。。
淡い紅色のササユリのも品良くステキですが、このヒメサユリの可憐なラブリーピンクも自生種としてたまらなく尊い自然の贈り物に思えて、僕もまた出会える日を夢見続けているのです(#^.^#)
それにしても、今回もまたwakangaさんの情熱とフットワークの素晴らしさにホレボレしちゃってます♪
たまにお会いした時も、正に終始こちらのブログで感じる通りの快活さの明瞭ポジティブなお人柄に触れて、じつに爽やか~!元気を分けて貰えて、気づけば心地よい余韻のままにビューンと去ってゆく車の後ろ姿がまたすごいカッチョイイですよ~~(^o^)/
ほんとに美しいですね。
浅草岳も大きくて、やっぱりこのコースも行ってみたいです。
モクモク雲さんの写真、壁紙にしたい (^^)
美しいユリを眺めて歩く山道、惜しげもなく咲くヒメサユリに夢見心地にさせられますね。
ヒメサユリって、山形、福島、新潟の県境周辺の限られたところにしかないそうで、そのごく限られた範囲に、わっと景気よく咲く、そんな花の個性にも好感もてますヽ(´∀`。ヽ)
はなねこさんのレポ拝見して、やっぱ浅草岳からのコースも歩きたいって思いました♪
そして、鬼が面って名前から、どんなおもしろい面構えしてるんだろって、それもわくわくしてたのですけど、そこんとこはいまひとつ? 浅草岳から眺めるとそう見えるのかもね(^_-)-☆
ササユリもヒメサユリ同様に美しいユリですね。ヒメサユリより背が高くて花の色も淡いピンクで。自生のササユリは見てないのですが、森で出会ったら感激ものです。
20年前、どういうきっかけでヒメサユリを見たいと思ったのか、そのへんはおぼろなんですが、大朝日岳から下山していく途中でやっと会えたヒメサユリ、花は終盤なのか少なかったけど、とても感激したことをいまもよく覚えています。アプローチがものすごく不便だったことも。
それが、日帰りで見に行ける山があるのを知って、これはマスト行かなきゃって、、
右も左もヒメサユリのラブリーピンクに彩られた尾根道、眺める浅草岳の美しさも格別でした。できるなら浅草岳まで足をのばしたかった、、。
登山口には自転車が一台置いてあって、浅草岳~鬼が面へと歩いたかたがふりだしへもどるためのアシ。ここはクルマ2台で行くとより便利、ピストンなしで楽しめるので、今後の一プランとして提出しておきまっす?(*^-゜)v お花の種類が多いので、すご~く楽しめると思うのです。
春から夏へと移りゆく季節を何度かご一緒させていただいて、そのたびいろんなステキをシェアしてくださって~ 「人と人との出会いによって未来が開かれてゆく」を実感!
まいど何かしらボケが入ってご迷惑おかけしていますが、そこのところは笑ってユルシテ~~(*´ω`)o