TOKIDOKI 日記

日々のなかで、「へぇ~」「ふぅ~ん」と思った、
私につながるステキなコトやモノ、そしてヒトたちの記録です。

鎌倉・花さんぽ

2011-05-01 | 写真日記

4月初旬、桜が咲きだしたのを機に、久しぶりに鎌倉へ出かけた。
市内をぶらぶらするには電車で行くのがいいけど、頻発する地震でまたいつ電車が
止まるかもと考えると、駐車場を探す手間はかかってもとクルマにした。
けど観光地ど真ん中にしては、鎌倉のパーキング事情はそれほど悪くないというのが
利用してみてわかった。 駅周辺には庭先利用のものやコインパーキングがけっこうたくさんあって、
休日は別としても平日なら意外と安く利用できる。
格安なところを探して止めたコインパーキングは二ヶ所あったうち一方は満車だったが、
一日最大1,000円で、駅まで5分の場所にあった。
3台で満車の小さなパーキングなど空地利用のところが多い。
さて、これで時間を気にせず散歩ができる

まずは桜の妙本寺へ。

  

比企ヶ谷の深い緑に包まれながら境内へと上がっていく坂道が、雰囲気のいい日蓮宗のお寺。

 

境内にはサクラの古木が数本と、まだ蕾が目立つカイドウの鮮やかな紅紫色が美しい。

 

 

妙本寺の次に来迎寺のミモザを見に行こうと歩きだしたら、名前がおもしろい「ぼたもち寺」に
何だろうと寄ってみた。

解説によると、幕府に捕らわれた日蓮が鎌倉市内を引き回され、龍ノ口の刑場へ送られる途中、
ここに住む老婆がぼた餅を差し上げたことに由来する寺だそうだ。
日蓮は処刑をまぬがれ、その法難のあった9月12日には、老婆が作ったのと同じゴマをまぶした
ぼた餅がふるまわれ、「首つなぎぼた餅」といわれて終日にぎわうとあった。

 

ぼたもち寺を過ぎたところでこの案内板を見て、来迎寺まで遠回りだけど裏道を通って行こう、
そう思って地図をカメラで撮ったはいいけど、この時点でミスる・・・
地図にあるトンネルをくぐって、、、そこへ行く道がはっきりしない。
人通りの少ない住宅街だけに道を尋ねようにも歩いてる人がいない。
レジ袋をぶら下げた買い物帰りのおばさんに訊くもわからず、どっちかなぁと思案顔でウロウロ
してたところへ、自転車で出かけようとする主婦が道へ出てきたところをつかまえ、また尋ねた。
けど結局わからずじまいで、ふと横を見ると、ランドセルを背負った小学生が少し離れてこっちを見ている。
そういえばこの小学生、さっきおばあさんに道を尋ねたときからいたような気がする。
もしかして、私に道を教えてくれようとしてるのかな?
そう思って小学生に話しかけてみると、ビンゴ! カレは近辺の地理に明るく、スラスラと道を教えてくれた。
決まりきった道しか通らないオトナとちがって、子どもは自由気ままに道を選ぶから、
こういった裏道などはオトナよりずっと詳しいのだ。

それにしても、なんて控えめで親切な坊や! 
小学3年生くらいだろうか? もっとはやく話しかければよかった。
坊やの家も同じ方向なのでしばらく一緒に歩き、家に向かう道のかどで写真を撮って別れた。
育ちの良さが伝わってくる、気持ちのいい少年だった。 ありがとう!

やがて道路の先にトンネルが見えてきた。
車一台がやっと通れるくらいの幅の狭いトンネルをぬけると、ショッカサイの花が目に飛びこんできた。
 

 

    

トンネルから細い坂道を下って行く。衣張山の風致地区となるこのあたりは、閑静な住宅が並び、
花と緑にあふれている。どの家の庭も花いっぱい。

 

いい感じにペンキの剥げかかった古い家。庭の門扉だけ新しくペンキが塗り替えられているが、
庭に置かれたベンチとテーブルは風化して、いい味わいがでている。
そっと植えられたような花と、緑のバランスがよくて、
しみじみ庭を眺め、どんな人が住んでいるのだろうと想像してしまった。

 

玄関前にミモザの木がある家  

この付近は山にへばり付くようにして住宅が並んでいる。

 

 

  

テクテク歩いて浄妙寺まで来て、空腹に耐えられずここ(石窯ガーデンテラス)で昼食。
拝観料を払って境内に入ると、寺の中とは思えぬ洋館があり、レストランになっているのだ。
ここでいただくランチ、ロケーションは抜群だけど、そのぶんお値段も高い

     

四季ごとの花が楽しめるガーデン。 
フロアの隅には真紅の薪ストーブ、石窯で焼いた天然酵母のパンも販売。

   

境内にある茶室。庭を眺めながらお抹茶を一服。

 

さて、来迎寺めざしてまたテクテク歩く。
住宅街の奥、坂道上がったところにお寺はあったけど、目当てのミモザはどこにもない。
あれ~???

アスファルトの道を歩き続けて足も疲れたので本日はこれまでと、八幡様に寄って帰ることにした。

  満開の桜のもとで佇むアオサギくん

 

参道の桜はまだ蕾が多く3分咲き 

 

帰ってから来迎寺のミモザを調べたら、なんと鎌倉市内には来迎寺が二つあって、
ミモザの木がある来迎寺は材木座だった。 その近くまで行っていながら、看板の地図を見落とし
八幡様の方の来迎寺へと向かってしまったというマヌケな話で、ハナシにならない。
ま、でも、来迎寺門前にあるミモザの木は、昨年12月に竜巻の被害に遭い、枝のほとんどが折れて
しまい無残な姿に変わり果ててしまったそうだ。なんとまぁ…

いつも観光客が絶えない鎌倉の町、それでもメインコースを外れた小路は人も少なく
変化に富んだ景色が楽しめる。道端に咲く花や各家の庭と、花が多いのも散歩するのに魅力だ。
また季節を変えて歩いてみたい。