TOKIDOKI 日記

日々のなかで、「へぇ~」「ふぅ~ん」と思った、
私につながるステキなコトやモノ、そしてヒトたちの記録です。

石砂山(いしざれやま)

2011-04-20 | 写真日記

毎年決まって桜の咲く頃になると登りたくなるのが石砂山で、
「春の女神」と呼ばれるギフチョウが舞う山だ。
今年はいつもより一週間ほど遅い13日に出かけてみた。
はたして女神さまには会えるだろうか。。

満開にちかい桜並木ををぬけて東名横浜インターへ、厚木から宮ヶ瀬、
青野原から峠道に入って篠原の集落へ向かう間も桜が綺麗!

篠原バス停から小さな橋を渡って小川沿いに登山口へと向かう道は
のどかな山里風景がひろがり、民家の庭先や道沿いにいろんな花が見られる
のだけど、今年はなんだか花が少ない。ズミやマメザクラも咲きだしたばかりで、
アマナをはじめ野の花は見られず、スミレが咲いていたくらいだった。
(2010年に訪れたときのレポはコチラ)

 

 マルバスミレ

          

    ただのスミレ?とエイザンスミレ

 

AM9時、登山口に架かる木橋を渡って山道へ。しばらくはスギやサワラの樹林がつづく。

 

植林をぬけると明るい自然林がひろがって、陽射しがきもちいい。
上着を脱いでシャツ一枚になり歩く。ミツバツツジが咲き出している。

ポカポカと暖かく、風もない尾根道を進んでいくと、ヒラヒラ~黄色い蝶がゆるやかに飛んで
登山道を横切っていった。女神さまのお出ましだ

 

  

キブシの花にとまり、吸蜜するギフチョウ。 山でよく見かけるキブシ(木五倍子)、小花が集まって咲き
垂れ下がった姿が可愛らしい。 その昔、お歯黒にキブシの実を乾燥さて粉にしたものを使ったそうな。

 

登山口から山頂まで、ゆっくり歩いても1時間くらい。 
暖かな陽射しに満ちた風のない尾根筋では、ギフチョウの姿がよく見られた。

     

正面に見えるのが石砂山。  山頂手前の急登は、新しく階段状の道ができていた。

 

  AM10時、石砂山(588m)山頂着。

山頂にはベンチとテーブルが二組、そのひとつは新調されていた。山頂直下の登山道や看板も
新しいものに変わっていて、東海自然歩道の整備が行われているのかな?

昼食には早いけど、山時間ではお腹が空いたら食べる。で、おにぎりをパクついていたら
突然ケータイの地震速報が鳴り出し、次いでグラグラっときた。 
震度2か3 ぐらいか? やんわりと山が揺れる。 でもすぐにおさまった。

山頂の登山者は10人ほどで、皆さんカメラを手にギフチョウを見つめナイスショットを狙っている。
毎年そうだけど、なぜか山頂にはギフチョウが集まっていて、その数も多い。
♂が♀を追いかけ、二頭がくっつくように飛んでいる。
ギフチョウのラブアタックは目まぐるしい勢いで、周囲をぐるぐる飛び回る。


  やがて地面に舞い降りて交尾

 

  なんか嫌そうに?パタパタする♀??

 

  けどそこへ別のがちょっかいしに来てジャマをする

「生きている化石」 と言われるギフチョウ、その祖先は、3000万年前に地球上に生息していたと
されていて、200万年前に日本に渡ってきたというから驚き!
気の遠くなるような年月を経て、環境に順応しながら生きながらえてきたギフチョウ、しかし現在では
自然環境の悪化にともない、棲息地が失われつつあるなかで絶滅の危機に瀕している。

  

ところで、ギフチョウの交尾だけど、へぇ~と驚いたのが、♂が交尾中にタンパク質の分泌物を出し、
それを♀の交尾口に塗りつけ、♀の交尾口を塞いでしまうこと。 分泌物は固まって袋状になり
♀の交尾
口に付着して、いわば貞操帯の役目をする。 ♀はジャマくさい袋をつけたまま
産卵して一生を終えるも、♂はせっせと生娘の♀を追いかけては交尾を繰り返し、子孫存続に
励むというシステムになっているそうだ。

 

    

1時間ばかり山頂でゆっくりして下山にかかる。
ギフチョウの他に見られたチョウは、ブルーのラインが美しいルリタテハやミヤマセセリなど。
登山口に戻ると、この頃には山を降りてきたギフチョウもいて、野原を飛び回っている。
マメザクラの蜜を吸う女神、、、やっぱ花にとまった姿が絵になっていい。


                                 

 

時刻は正午とまだ早く、桜の時期でもあるので、藤野町にある正念寺シダレザクラを見に行くことにした。神奈川名木100選のひとつに数えられているシダレザクラで、樹齢約250年、樹高10m、幹周り2.5m。

  たわわに花をつける薄桃色のエドヒガン

 

   

見ごたえある立派なシダレザクラの古木、その奥にこじんまりした寺の本堂があって、
その周囲や庭にもまだ若いシダレザクラが育っていた。
さまざまなオブジェが道の脇で見られる藤野・芸術の道、その途中に正念寺があり、
ハイキングコースにもなっているので、春の一日そぞろ歩いてみるのもいいと思う。

 

                        

オブジェのひとつ「山の目」  なんかドキッとさせられる(◎-◎;)!!