和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

もういくつ寝ると。

2023-11-17 | 前書・後書。
はい。11月も半分過ぎました。
堀田百合子著「ただの文士 父、堀田善衛のこと」(岩波書店・2018年)
の「おわりに」が思い浮かびます。そこから引用。

「 夏。
  暑い日が続くと、母の運転する車・・蓼科の山荘に移動します。
  初秋まで、ここで仕事をします。どこへも行きません。

  秋。
  山荘のベランダに黄葉、紅葉が降りしきるようになると、
  逗子の家に戻ります。
 『 もうすぐお正月ですね 』としきりに言います。
  なぜか、正月の行事や、おせち料理が好きでした。

  冬。
  毎年、年末になると、父は原稿用紙を折りたたみ、鋏を入れ、
  御幣を作ります。玄関に飾る若松に添えるためです。
  お供え餅には、半紙の代わりに父が原稿用紙を敷きます。
  書斎に新しい原稿用紙を用意して、父は新年を迎えます。 」               
                       ( p209~210 )

堀田善衛の本は、2冊くらいしか読んでいないのですが、
何か、堀田百合子さんの父のこんなイメージが印象深い。

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