「この世に恋して 曽野綾子自伝」(WAC・2012年)に、
今は、上皇后となられた美智子さまの記述がありました。
思い浮んだので引用しておくことに。
「 皇后様は聖心女子大学の三級下でした。
卒業後に人生のことを時々お話するようになりました。・・・・
私(曽野)は長く聖書を勉強してきましたから、
聖書の言葉を話題にすることもありましたが、
皇后様が研究者のように深く理解しておられて驚くことがあります。 」
( p188 )
このあとに、外国勤務の神父、修道女たちに会って
話を聞いてくださった際のことが記されております。
「 いつかたまたま皇后様からご連絡があったとき、
アフリカのマダガスカルからシスターが二人、
南アフリカ共和国、南米のボリビアから神父がお一人ずつ、
日本にいらしてたことがありました。 」
偶然のことに、その方々が皇居へお邪魔することとなり。
その後に、その感想を曽野さんが聞いております。
「 ・・私はシスターたちにきわめてジャーナリスティックな
質問をしたんです。
『 ところで皇后様のご印象はいかがでした? 』。
するとシスターたちは数秒間考えた後、一人が
『 シスターみたいでした 』と答えました。
その言葉が私にはよくわかったんです。
皇后様にも様々な暮らしに対するご興味がおありでしょう。
しかし皇后様は日本という国のあり方の基本を守るために、
一切の個人的な選択をすでにお捨てになっているように思えます。
陛下のご任務に殉ずるためです。
その覚悟の程をシスターたちはひしひしと感じたのだと思います。 」
( p191 )
はい。『心に迫るパウロの言葉』をひらいていると、
長谷川町子・美智子様と思い浮かんでくるのでした。
正法眼蔵を途中でほっぽり出している私ではありますが、
いつか、聖書も読み齧ってみたいと思えてくるのでした。
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