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和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

物事の『軽重』。

2013-10-05 | 短文紹介
雑誌「WILL」2013年10月号に
金美齢氏が「しっかりしてよ、産経新聞!」を書いておりました。
10月号の特集は「朝日新聞は絶滅危惧種だ!」。
ひとり、産経新聞を取り上げた、金氏が印象鮮やかでした。

金氏の論調はこうです。

「(7月27日)安倍首相がマニラでアキノ大統領と会談し、両国が『価値観と戦略的利益』を共有していることを確認したうえで、フィリピン沿岸警備隊の能力向上を支援するため、日本からフィリピンに巡視船十隻を供与する意向を表明しました。
安倍首相は就任以来、インドネシア、ベトナム、タイといった東南アジアやモンゴル、トルコ、ロシアなどの各国を回り、関係を強化することで中国に対する牽制を行ってきています。中国外交政策の基本である『遠交近攻』を安倍首相が体現しており、中国が圧力に感じていることは明らかです。
しかも、フィリピン訪問は今回の東南アジア三カ国歴訪の要である、仕上げでもある。アジアの連帯をアピールし、『地球儀外交』とも言える安倍首相の新しい日本外交の姿勢を示すものです。日本にとっては当然のこと、・・すべてのジャーナリズムが大きく扱うべきビッグニュースだったはずです。
・ ・・ところが、28日の朝刊が届いてみて驚きました。
安倍首相の記事は三面。一面では『韓国、呉善花氏の入国拒否』のニュースをトップで扱っていたのです。
たしかに・・報じるべき話題ではあります。しかし、物事には『軽重』というものがある。国益のみならず、東アジアの安定にかかわる安倍首相のニュースとどちらが重要なのかは指摘するまでもないでしょう。・・・・」(p230~231)

こうもあります。

「古森義久さんや湯浅博さん、黒田勝弘さん、田村秀男さん、阿比留瑠比さんといった『スター記者』もいますし、毎週水曜日の曽野綾子さんのコラムも楽しみで愛読してきましたが、それ以外の記事は内容がどんどん痩せ衰えています。」

ということで、金さんの文の最後を引用。

「産経新聞が落ちぶれてしまっては、私には読む新聞がないのです。朝日、毎日は論外。読売も躊躇(ためら)われる。では日経新聞を購読するかと言われれば、これもちょっと気が引ける。しかし、産経を『贔屓の引き倒し』で甘やかすわけにはいきません。・・・・・しっかりしてよ!産経新聞!」(p236)



ところで、今日の産経新聞(10月5日)の
「経度緯度」は北京・山本勲氏が書いております。

「先月初め、米銀行大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)による中国建設銀行の持ち株の全面売却が明らかになった。20億株で約15億ドル(約1460億円)に上る。建設銀行は中国の4大国有銀行の一つ。」

「これに先立ち米投資銀行ゴールドマン・サックスが中国工商銀行株を、クレディ・スイス銀行と英ロイヤル・パンク・オブ・スコットランドが中国銀行株を、それぞれ全て売却した。今回のバンカメの株売却で、欧米大手行は4大国有銀行からほぼ全面撤退となる。国有銀行は『すでに20兆元(約320兆円)を超えた』(項懐誠・元財政相)地方政府債務の貸し手だけに、今後の経営難を先取りした動きとみられる。」

文の最後は、こうしめくくっておりました。

「政権の前途を危ぶむ内外資本の一斉流出は、今後の米国の金融緩和縮小と相まって人民元急落や不動産バブルの大崩落を招く恐れがある。来年にかけての中国経済は要注意だ。」


さて、産経以外の新聞の、中国情報は、どうですか?
コメント (2)
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失わなかった。

2013-10-05 | 前書・後書。
注文してあった古本

博信堂書店(北海道小樽市花園)
吉村昭著「青い骨」(五月書房・2006年)
3,000円+送料290円=3290円


そのまえがきを紹介します。

「『青い骨』は、私の初めての自費出版による創作集である。」とはじまっており、「まえがき」の最後は、
「同じように同人雑誌に作品を発表し、芥川賞や直木賞の候補になった人もいたが、ほとんどが世に出ることはなかった。終始、私が作品を書きつづける意欲を失わなかったのは、処女創作集『青い骨』を自費出版した頃のひたむきさが持続されたからだと思う。それだけに『青い骨』の出版を申し出て下さった背戸逸夫氏と・・・」

あれ、谷沢永一氏のご本のあとがきに、登場していた、背戸逸夫氏の名前を、こんなところで見つけました(笑)。
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