VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

住文化シンポジウム2007

2007年02月22日 | 住宅業界
住文化研究協議会の公開シンポジウム。今年は「住まいとこころ」をテーマに研究してきた3年間の最終章として
『私が考える住まい“上がり”の道 ~その住まいでハッピーリタイアメントできますか~』 というテーマで公開シンポジウムを開催。

場所を昨年までの公庫すまい・るホール(水道橋)から、新宿のパークタワーホールに変えての開催であった。

第一部では、【定年後の田舎移住者の意識調査】を結果報告。星野企画副委員長(ミサワホーム総合研究所 市場調査・企画室室長)が発表。
移住者インタビュー※を評価グリッド法によって分析したものである。
   ※群馬県安中市(6)、茨城県稲敷市(3)、北海道(1)、静岡県熱海市(1)、福島県昭和村(1)の計12件

ここでは、移住した人の意識や環境について調査した結果
千差万別の“終の棲家”意識の元[資金的余裕][一念発起では無く意外と軽い決意]という共通点が表れ
「リタイア後の人生は、場所を変えてリ・スタートする」積極的な層であり、その具体的な姿が垣間見れた。

続いて調査分析にもご指導頂いた、関東学院大学(人間環境学)諸井教授から「顧客ニーズの理解と対応」として
顧客ニーズに段階性があり、ニーズの分析をラダーDown/Upしながら正確に把握した上で
供給側の我々が、そのニーズに迎合するのではなくプロとしての解決策や提案をクリエイトする事の重要性を説かれた。

第2部のパネルディスカッションでは、望月企画委員長(東急住生活研究所所長)の司会で
パネラーには諸井教授に加えて、シニアコミュニケーションの小木曽取締役と福島県昭和村総務課の佐々木係長の4人がディスカッション。
  
人口1632人の昭和村では、写真右のような人口ピラミッド状態であり、明日の日本を先行しているようである。
その村に、移住者54人はインパクトがある。 空家110戸や空き校舎を活用し、定住&交流事業を推進していくとの事。
しかしながら、実は“田舎は物価が高い”“田舎の人が皆、親切。な訳が無い”と、都会人の妄想を面白おかしく正された。
それほど、移住してからのギャップが実際あるということであろう。

32万人以上のシニア会員を持つシニアコミュニケーション小木曽氏からは
「60-80歳の自由時間は7万時間。小学校~大学の授業時間の3倍に匹敵する。一から何か学んでも修得するに余りある」と
学習意欲を持ったシニアが多い理由がここにある。また「地域デビューした60代男性は“若手”と歓迎され活性化する」という話は
逗子の地元で“若い若い”と言われて喜んでいる私自身と重なった・・・・


今回はシニアの住まい・暮らしを研究してゆくにあたって、貴重な現場の声&お話が聞け参考になったシンポジウムであった。  


4 コメント

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そりゃ結構! (Vivien研究員)
2007-03-01 14:03:06
田舎の住まいを何人かで共有するのもイイですよね~
管理人的に、そこに住む主住人になれば
共有者の友人達もやってきて楽しいかも!

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Unknown (関西つぼ)
2007-03-01 13:10:43
当方は、もう一人身ですねん。
しやから、いつでもOKなんやけど・・・(笑)
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夫婦の場合・・・ (Vivien研究員)
2007-03-01 00:54:09
コメント有難うございます。

昭和村役場係長から面白いお話があったのですが
「移住相談会にご主人だけでいらっしゃる場合、移住が夢で終わるケースが多く
  奥様同伴でないと我々も懐疑的です。」

やっぱり女性は友人と都会で遊ぶ方が良いようで
夫の夢には付き合えない・・・という事のようです。

女性でも、田舎で新生活をしてみたいと思えるのは
自立した男性的な女性が多いのでは?! 


老人になって、ターシャ・チューダーのような生き方ができれば素敵ですよね。
彼女を見てもやっぱり“強さ”を感じます。
 (ダンナが亡くなってからでも遅くないかも)
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Unknown (関西つぼ)
2007-02-28 14:44:54
いやぁ~、シニア族の入口付近を
ウロウロしてる当方も聞いてみたかったな・・・
移住に憧れたことがあるだけに、
田舎暮らしの話なんか、面白そうやん
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