迦羅求羅虫

小さな寺の日々の出来事

3.11東日本大震災・心に刻む集い 命結(ぬちゆい)に行ってきました

2014-05-23 09:51:49 | 3.11
昨日、仙台国際センター大ホールで催された

仙台教区主催「3.11東日本大震災 心に刻む集い・命結 ~去・来・現のいのちを紡ぐ~」に

行ってきました。

地元にある富岡町の仮設の方々、震災以降支援してくださっている東京教区の方々とともに

自坊の門徒さんもご一緒してバスで出発。

会場のキャパを越える1200人の参加申し込みがあったとのこと。

サブ会場も設置しての開催でした。

準備等々、スタッフも大変だったことと思います。

昨年に引き続いての開催でしたが、

今年はリレートークをはさんで、津軽三味線、民謡

そして最後に、加藤登紀子さんのライブと、参加された皆さんも

そのあたりをとても楽しみにしておられた様子。

会場内には、お買い物広場も設けられ、

被災地域の方々の手作りの品々、仙台仏青グッズ、書籍などを

買い求める人でいっぱいでした。


リレートークは

大槌町で子どもたちのサポート活動をしているYさん

津波で寺もろともご家族を亡くされた陸前高田のご住職Sさん

やはり津波被災の石巻市のAさん

住職だった祖父を津波で亡くされた仙台市の高校生Oさん

南相馬市で農業を営むWさん

そして浪江町から子どもを連れて避難生活をしているIさん

それぞれのお話から、3年以上たっても復興から遠い現実をつきつけられ、

それでもなお前に向かって歩もうとする姿に

自分たちのことも重ね合わせ胸がいっぱいになりました。

お一人お一人大事な問題を提起してくださいました。


トークをつないでの民謡も良かったです。

とくに相馬盆歌には、私の席の周りは相双地域の方ばかりなので

感激していたようでした。


そしてお楽しみの加藤登紀子さんの歌は圧巻でした。

今回の開催テーマにも謳われている「命結」をはじめ、

加藤さんが被災地で出会った人や言葉、風景を語りながら

それらにまつわる歌を歌い、最後は会場もひとつになっての大合唱。

歌いながら加藤さん自身感極まる場面もありました。


いわきには、夜8時過ぎ到着。

疲れましたけど、いい一日でした。


一方、今日は、真宗大谷派復興支援本部福島事務所が

原町別院におかれることになってその開所式。

住職は引き続き南相馬です。

今もこれから先も、福島が抱える課題は数限りなく

いろいろメディアを騒がす出来事もありますが、

福島に生きるものは淡々と日々を生きていくだけです。

また突然に追われる日があるかもしれない、そんな覚悟もどこかに据えて、

だけどそれは福島に限ったことではないと思うし。

この地球に生きる限り、安全安心は必ず約束されたものではないからね。


この日々の中に、希望も喜びもちゃんとあるということを

自分たちが分かっていればいい、

今はそんな気持ちです。


去年に引き続きとっても良かった勤行前の表白を


もう会えないあなたの

もう聞こえない声

もう見られない笑顔を 憶う

いま戻れないわたしの

いま触れられない景色

いま帰れない故郷を 憶う

あの日まで、わたしの手の中にあったのに

あの日、失くしてしまった

あの日から、わたしはどんな道を歩いてきたのか

悲しんで、叫んで、泣いて

それでも生きている わたしのいのちを

すれ違って、ぶつかって、ひとりになって

それでも憶っている あなたのいのちを

歩いてきた道からの問いかけに

あなたがわたしを憶う声がする

別れてしまったけれど、離れてしまったけれど

あなたの声がわたしを揺すり、あの景色がわたしを動かす

真っ暗闇の怒りの中で、見失ってしまったけれど

あなたの声が光になって、私の道を照らし出す

ひとすじの光を受けて、わたしは大地に立っている

いま、同じ大地に立っている

わたしはここから歩き出す

あなたを憶い、あなたの声で歩き出す

わたしはここから歩き出す

いのちを憶い、いのちの声で歩き出す

わたしはここから歩き出す

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