乱鳥の書きなぐり

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第52回近畿・東海・北陸ブロック  民俗芸能大会 愛知県 『大海(おうみ)の放下』(12枚)

2010-10-26 | 民俗考・伝承・講演

         第52回近畿・東海・北陸ブロック


             民俗芸能大会 愛知県 『大海(おうみ)の放下』





 



























 奈良県郡山市のやまと郡山城ホールで開催された第52回近畿・東海・北陸ブロック 民俗芸能大会を楽しむ。

 まず最初は『大海(おうみ)の放下』

 客席右後ろのドアから順に入ってこられ、右通路を練り歩き 舞台へ。

 客席を青い稲穂と想像し、わたしは村をお練りされるようすを思う浮かべて楽しむ。

 夏。盆前に行われるこの神事。

 わたしはふと、この大団扇でお念仏を唱えながら、邪気に加えて虫をも空に仰ぎ立てるのではないかと、そんな錯覚に陥った。

 虫送りは一、二ヶ月ばかり早く、実際にはおかしなことなので、これから無事稲穂に色ずくようと、仰ぐに勢いをまかせて祈願したのかもしれない。

 そのような不透明で確信の無いことを思い浮かべながら、『大海(おうみ)の放下』を見つめていた。

 知らない者にとって、想像は思わぬ方向に走り出す。

 

『大海(おうみ)の放下』の放下とは、死者の弔いのためだと、説明された。

 また、放下は邪気などを捨て去る意味も含まれているともこと。



『大海(おうみ)の放下』では太鼓はたたく、打つとは言わず、「つく」という。
 
「つく」にも、「邪心を突き込める」という意味も含まれている。



 演じられる仕草で、足踏みは特徴的だ。

 足を踏みしめるのは三番叟などにも見られるが、もとは地鎮祭が始まりだと思われる。

 今も尚神事の一つとされ 春日大社のおんまつり最終日に相撲が行われるのはそう言う意味も含まれているのだろう。



『大海(おうみ)の放下』之仕草の特長としては、体をかがめるというのも興味深い。

 これはどういった意味合いがあるのだろう。田植えの姿を思い浮かべる。


 
 放下の歌は 地域やその時代を歌い込んだらしい。

 耳をこらし、歌も楽しむが、聞き慣れないリズムで興味深い。


 
 内輪の紋どころは よくはわからないらしい。

 一節では貰った時の庄屋さんの紋なのではないかともいわれているそうだが、定かではないとのこと。



 演じられる前に丁寧な説明があり、楽しくて仕方が無い。

 メモをとり、写真を写し、食い入るように舞台を見た。



 日本には色々な民俗芸能があるのだと、まず一つ目の演目『大海(おうみ)の放下』で痛感。

 このような奥行き深い伝統ある芸能を楽しませていただき、感謝の気もちでいっぱい。




 舞台で説明していただいた以外に公式HPで詳しく紹介されています。▼

      愛知県 大海(おうみ)の放下HP
 



 関係者のみなさまへ


     最後になりましたが、関係者のみなさまに心より御礼申し上げます。

     楽しく貴重な経験をさせて頂きまして、誠にありがとうございました。




 民俗芸能大会記録では、次回は惣谷狂言の予定です。






観光navi タウンページより ▼

三方を山に囲まれた新城市大海には、古くから伝えられる民俗芸能、大海放下があります。毎年お盆に行われる行事で、県の無形民俗文化財に指定されています。高さ3mもの大団扇を背負い、腹に太鼓をくくりつけ、3人の舞い手が古くから伝わる歌謡に合わせて、舞い踊ります。平安末期、歌と念仏をもって放浪した、放下僧のわざが、時代を経て大道の芸とんり、この地に根をおろしたものです。夕刻から、初盆の家々を訪ね、新仏の供養をして廻ります。鎌倉時代から伝わる、哀調を帯びた節回し、鉦や笛の音が、宵のまちに響きわたります。











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