踊るニューヨーク
満足度 ★★★★★+★
感動度 ★★★ ☆☆
1940年 アメリカ
監督 ノーマン・タウログ
キャスト フレッド・アステア (さすがのタップ)
エリノア・パウエル (ダンスが素敵)
ジョージ・マーフィー
フランク・モーガン
今回も満足のいくフレッド・アステアの作品でしたが、ダンスが少し少なめという点が残念でした。
アステアとパウエルのダンスシーンは軽快で楽しい。
『ビギン・ザ・ビギン』(曲)にあわせて見事なタップでした。
最後はジョージ・マーフィーを迎えての三人の息の合うダンス。
いや~~、見事でした。
ダンスそのものが音楽に、みている方もリズムを取って・・・心はいっしょに躍っちゃってました。
驚いたのは舞台。
劇中劇(実際は映画中舞台)の中の前面鏡張りというセットはどこかで観たことがある。
すーぱーカブキ(おもだか屋さん)の『はっけんでん』の舞台が一見黒の漆ぬるに見え、演じての姿を下からも壁側にも映し出していた。
今回の『踊るニューヨーク』は1940年の作品。
70年余り前にもうすでに黒のライトでガラス張り。
下側からもダンスや豪華なシャンデリアが映る演出がなされていたんだ。
おまけに黒ばかりではなく、
『ぱっ!』
とハイライトがあたり、あたり一面が『黒』から『白』に変わったかと思うと、舞台全体のカメラアングルから踊り手に焦点が移るなどの心憎い演出。
すばらしい!!
ところで『はっけんでん』の話にそれちゃいますが・・・・・・
1940年に今にも勝るこんな細やかな試みがもうすでになされていたのかと思うと・・・・・・
『はっけんでん』の舞台って確かドイツの某演出家にわざわざ頼んだように聞いているが、参考するにしては類似点が多すぎ。
もちろん舞台や脚本に合わせて舞台づくりを工夫されているのは把握しているが、『黒』から『白』だった映画を、『はっけんでん』で『黒』の世界だけにしのは、発展なのだか後退なのだかと首を傾げてしまう。
何はともあれ『踊るニューヨーク』は面白かったです
フレッド・アステアの『雨に唄えば』の感想です ↓
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