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乗鞍岳への自転車道

40歳で突如、自転車乗りになろうと発心して早15年。CAAD9少佐と畳平へ駆け上がる日はくるのでしょうか。。。(汗)

気になるTREKの女性をお見かけした日

2008年10月09日 | トレーニング

このところ、ぐずついた天気が続いておりましたが、本日の多摩地方は、久々に好天に恵まれました。

さわやかな秋風にのって、金木犀の香りが漂う季節……

自転車に乗るには、もっとも気持ちよい季節といっていいかもしれません。

諸所の事情により、自転車に乗るための時間をなかなか捻出できないでいるわたくしは、青い空をながめるとなにやら胸がざわめくのでございました。

……で、本当は、自転車に乗ったりしたらいけないのですけれど……もっとほかに、やるべきことが山積みなのでございますけれど……

ちょっとだけ、ほんのちょっとだけね……と言い訳しつつ、そそくさとGTを担ぎ出して、浅川サイクリングロードを走りだしてしまいました。

(少佐どのを持ち出さなかっただけ、大目にみてくださいませ。)

実は、本日は家からあまり遠くまでは離れられない事情がございました。昨日、版元さまに納品したデータの問合せが入るかもしれなかったからでございます。

大事な待機日に、てろてろとMTBで走り出したりして、極端に気の小さいわたくしは、版元さまに申し訳ない気持ちに苛まれるのでした。

それはそれとしまして、初秋の浅川サイクリングロードは実に気持ちがよいのでございました。河原のススキの穂は金色に輝き、川沿いの小学校からは、可愛らしい子供たちの嬌声が聞こえてきたりして、実に多摩っぽい、のどかな感じなのです。

でも、先ほどの事情のとおり、あまり遠くまでは参ることはできませんので、往復10kmまでと心に決め、浅川と多摩川の合流地点(府中四谷橋)で折り返し、すぐにまた一番橋まで戻ってきたのでしたが、橋の北詰にあるコンビニで、ちょっと気になる人を見つけてしまいました。

それは、歳の頃ならわたくしと同じ40代の、女性のサイクリストでいらっしゃいます。

おろしたてのようなサイクルウエアに身を包み、新品のヘルメットを着用され、腰には買ったばかりと思われるウエストポーチ。

自転車は…といいますと、これまたピカピカのTREKのクロスバイクでいらっしゃいました。

きっと、ごく最近、自転車をはじめられたのでございましょう。

どことなく、バイクを扱うご様子も、ぎこちなく思われるのでした。

そして、ぎこちないながらも、真新しい愛車のトレックを、とてもとても大切に扱っていらっしゃる様子が伝わってきて、実に初々しいのでございます。

少佐どのの納車からまる2年を過ぎたにもかかわらず、いまだに超初心者のわたくしは、図々しくも、この方に強いシンパシーを感じたのでございました。

ですが、今日のわたくしは、まるで気のぬけた自転車おばさんでした。

ヘルメットはかぶっておりませんでしたし、グローブもなし。洗いざらしたユニ@ロの七分袖Tシャツにワンショルダーのデイパック。ズボンだけは、かろうじてモン@ルのフリーライドパンツ(サイクルウエア)を着用しておりましたが、なんだかスレッカラシ感漂う、チャランポランな自転車おばさんなのでした。

そんなチャランポランおばさんがチラチラ視線をおくるものですから、そのTREKの女性も、なんだかちょっと、こちらを気にしていらっしゃるようでした。

わたくしは、隙あらば彼女に声をかけて、自転車に乗ることになったきっかけや、TREKのクロスバイクをセレクトされた基準は何かとか、ふだん、どんなところへお出かけになっていらっしゃるのかなどを、伺ってみたい衝動にかられておりました。

でも、見ず知らずの方にいきなり声をかけたりしたら、不審者と思われないかしらと気にしたりして、なんだかお互いにモジモジしていたのでした。

結局、わたくしは声をかける勇気がなく、一番橋のほうへ走り去っていく彼女の後ろ姿を見守ることになったのです。

その後ろ姿には、真新しいTREKに乗ってサイクリングロードを走るよろこびが、背中いっぱいにあふれているのでございました。

きっと彼女は、今日のこの晴天を待ち望んでいらしたのでしょう。秋の日差しを浴びながら、浅川サイクリングロードを走るしあわせをかみしめていらっしゃるお気持ちが、なぜか自然にわたくしにも伝わってくるのでした。

お声をかけることはできませんでしたが、「いま、たしかに心が通い合ったよなぁ~」という、テレパシーの残存(激しい思い込み)が、わたくしの心にほんわりと漂い、わたくしの短いサイクリング・タイムは、幸福に包まれたのでした。

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ZEROからの再出発

2008年09月13日 | トレーニング

みなさま

長らくブログの更新が滞っておりまして、申し訳ございません。

お休みをいただいている間も、いろいろといろいろとございました。

しかし、何も申し上げますまい。。。

“女は黙ってロードバイク”……なのでございます。

“女は黙ってロードバイク”……なのでございますからして、四の五の言わず、ひたすら走るのみ、なのでございます。

そのようなわけで、ここ1年ばかりの己をふりかえって黙考したところ、自らのふがいなさ、弱虫ぶりに、わたくしは心底嫌気がさしたのでございました。

……こんなとき、わたくしの元に日光仮面さまが来てくださって、その指にとまらせていただきさえすれば、万事解決するのかもしれません。

が、当然のことながら、日光仮面さまなど、どこにもいらっしゃいませんし、鬱屈したわたくしの気持ちも、閉塞した個人的事情も、どうにもままならないのでございました。

この状況を打開し、腐った自分をたたき直すには、初心に戻り、一から……いえ、ゼロから、修行のやり直しをするしかない!

極端なわたくしは、左様な境地に至ったのでございます。

古くから当ブログをご覧いただいている方はご存知かと思いますが、わたくしの原点、それは、“小仏峠”でございます。

XSサイズのGTでもって、初めて小仏峠を登りきったあの日から、わたくしの自転車人生は動き出したのでございました。

あれからまる2年のときを経て、今日、ふたたびゼロからのスタートでございます。

行って参ったのでございます、わたくしの小仏峠へ……

そしてそれは、ふたたび明るい道しるべを見いだすきっかけになったのでございました。

     *     *     *     *     *

日野市は八王子の東隣りに位置する市町村でございますが、小仏峠までは浅川サイクリングロード経由で、片道20kmという立地です。

わたくし程度の者にとりましては、まずまずのトレーニングコースと申せましょう。

高尾時代は、ある意味、小仏峠は近すぎたくらいでございますから、むしろちょうどよい距離といえるかもしれません。

とにかく、日野というところからは、いつも走りなれた浅川サイクリングロードを源頭に向かってひた走ることによって、おのずと小仏峠に到るという、至極、シンプルなお話なのでございました。

ところでみなさま。先だってのゲリラ豪雨の際には、京王高尾線の一部にガケ崩れが発生して、一時、京王線が運休になるという災難に見舞われました。

みなさまはご無事でいらっしゃいましたでしょうか。

あの豪雨以降も、多摩地区ではたびたび集中豪雨が発生しておりましたので、浅川サイクリングロードもずいぶん痛んでしまったようでございます。

大きなゴミなどは撤去されていますが、ところどころ土砂が堆積している箇所も残っておりました。そのせいかどうかわかりませんが、サイクリングロードを走っているときから、後輪のエアが抜けはじめている感じがしておりました。

走行中のタイヤの状態を目視で観察したところでは、それとは判別できませんが、信号で停止した際などに後輪を指で押してみると、ちょっとやわらかくなっているような印象です。

砂利の上を走ったときに、チューブに傷が入って、スローパンク状態になっているようなのでございます。

(困ったなぁ)と、内心不安を抱きつつも、そのまま甲州街道を走り、西浅川の信号を右折して、小仏方面へ進んで参ります。

さてさて、駒木野をすぎて、裏高尾の梅林近くまでやってまいりますと、しばらくご無沙汰していた間に、こんなモノができてしまっておりました。

P1010909

↑圏央道と中央自動車道が合流する小仏JCTから、さらに高尾山方面へ向けて、高速道路の橋脚が増設され始めていたのでございます。

ムググ~!

以前にも当ブログで申し上げましたが、わたくしは、この美しい裏高尾の山里に圏央道が建設されることにつきましては、非常な悲しみを抱き続けているのでございます。

高尾の地を離れ、いまや八王子市民でもなくなったわたくしが、とやかく申すのもおこがましいですが、このような巨大な道路は、この美しい山里にはいかにもそぐわないのでございました。

どうせ高速道路を建設するなら、国道16号の上に作ってくれればいいものを……などと、わたくしは国道16号沿いにお住まいの方々のご心中もお察しせずに、勝手なことを思うのでございました。

しかし、ミシュラン効果で高尾山が登山者バブルに沸いているその裏側で、ここまで圏央道の工事が進んでいたとはツユ知らず……

小仏JCT建設時から、裏高尾の有様を見守って参ったわたくしでしたが、ここ1年ばかり小仏アタックをさぼっていたばっかりに、こんなになるまで記録をとらなかった自分の怠慢さに、また反省の思いを深くするのでございました。

さてさて、自家焙煎コーヒーの“ふじだな”前を通過いたしまして、坂道もだんだん急になってまいりますと、後輪のエアはますます抜けていくのでございました。

なんとかだましだまし、峠を目指してのぼってまいります。

小仏バス停付近で、知らないおじさんの自転車を一台抜いて、さらに峠を目指したのでございますが……この「知らないおじさん」が、この後、「知っているおじさん」に変貌したのでございました。それは何ゆえか?!

それは、峠に到着したわたくしが、CAAD9少佐の後輪をはずして、チューブの交換をしていたときのことでございます。

すぐ後に峠に到着された知らないおじさんが、いかにも興味深そうに、わたくしの様子をご覧になっているのでございました。

そしてついに、「パンク? 自分でなおせるの?」と声をかけていらっしゃったのでございました。

どうも、その知らないおじさんは、パンクの際には自転車屋さんで修理をお願いしているらしいのです。

「替えのチューブ持っているの? へえ~、そうなんだ~。そういうもんなんだ~」なんて、さも感心したようなふうに頷かれるのでした。

ですが、お話をしているうちに、わたくしは、この知らないおじさんが、かなりのツワモノでいらっしゃるであろう事実に気づき始めておりました。

なぜならば、このおじさんが乗っていらっしゃる自転車は、ママチャリとまでは言わないまでも、非常にそれに近い普通の自転車で、たぶん車体重量が15kg以上はあろうかと思われるお品物だったのです。

しかも、定年退職されてから自転車に乗り始めたというお話の端々から、少なくとも60歳以上でいらっしゃることが推測されるのでした。

それにも関わらず、このおじさんは、小仏バス停付近でわたくしに追い抜かれた後、突然、闘魂に火がついたごとく、わたくしのCAAD9少佐にぴったりくっついて登っていらしたのでございます。

ええ、わたくしは確かに、へにょぴりんライダー……ですけれども、なにしろCAAD9少佐でございますから、それなりのアドバンテージはございます。

そのCAAD9少佐に、限りなくママチャリに近い自転車で、ぴったりくっついていらっしゃった60歳以上の知らないおじさん……

このおじさんが、ちゃんとしたロードバイクにお乗りになったら、まぎれもなくその力量を発揮されるであろうことは、想像に難くないのでございました。

ところで、チューブの交換が終わり、さてエアの注入という段まで参りますと、わたくしはあまり人様に観られていたくない気持になるわけでございます。

ええ……わたくしは、携帯ポンプでのエアの注入が大の苦手なおばさんなのでございます。

知らないおじさんにじっと見つめられつつ、滝のような汗を流しながらポンピングするわたくし……

次第にそのスピードが落ちてきて、満身に力をこめてポンプを押すも、いっこうにエアが入っていかない状況になってしまうのでした。

それをみかねた知らないおじさん。

「どれ、ぼくが代わってやってあげるよ」

そうおっしゃって、わたくしからポンプを引き継ぐやいなや、目にも留まらぬ早業で、グイグイとポンプを押し引きし、あっという間に50回くらいポンピングしてくださったのでした。

わたくしは事のなりゆきが理解できず、茫然自失としておりましたが、はっと気づいておじさんの上腕を観察いたしますと、ちょっと普通のおじさんとは思えないほど筋骨隆々なのでした。

そして、おそるおそるタイヤを触ってみると、かなりイイ感じにカッチカチに硬くなっているのです。

エアゲージで計ったわけではありませんが、走行に充分なエアが充填されているのでございました。

「ンマ~! たすかりましたわ~! ありがとうございます~。ありがとうございます~!」

わたくしはご親切なおじさんに、何度もお礼を申し上げて、小仏峠を後にしたのでした。

ところで小仏峠アタックでは、来た道を戻るわけですから、当然、下りの道も、おじさんと一緒です。

途中、“ふじだな”でコーヒーにお誘いしたのですが、おじさんは首を横にふり、

「するさしの豆腐屋のおからドーナツがおいしいから、買っていくといいよ」と薦めてくださいました。

そこで、わたくしがするさしの豆腐のお店に立ち寄っておりますと、

「じゃ、僕は八王子市役所の前で待っているからね」とおっしゃって、先に行ってしまわれました。

わたくしは不思議に思いつつ、おからドーナツを1パック買って、ぐんぐん小仏道を下り、甲州街道から南浅川サイクリングロードに入って、八王子市役所のところまで参りますと、おじさんはちゃんと、待っていてくださいました。

市役所前の緑地にはベンチがあるので、ここで買ってきたドーナツを食べませんか?とお誘いすると、おじさんは、チェーンオイルで真っ黒になったわたくしの手を見て、ちょっと躊躇されたあと、

「僕のうちはすぐそばだから、手を洗って、コーヒーでも飲んでいきなよ」と、気軽に誘ってくださるのでした。

わたくしは一瞬、(なにこれ、新手のナンパなの?)とありえないことを考えたのですが、なにしろこっちはおばさんですし、お相手もまぎれもなく60歳以上のおじさんなのですし、しかも、お家には奥様とお嬢様もいらっしゃるというので、庭先で手を洗わせていただくつもりでお伺いしたのでした。

おじさんの家は、ほんとうに市役所のすぐそばでした。玄関先で失礼しようと思ったのですが、奥様とお嬢様がフレンドリーに迎えてくださったので、わたくしは図々しくもお家にお邪魔させていただいて、おいしいアイスコーヒーを頂戴してしまいました。

そして、するさしのおからドーナツをみんなでいただいたのでした。

ドーナツを食べながらいろいろお話を伺っておりますと、おじさんはなんと、お若いころ、ボクサーでいらっしゃったということでございました。

わたくしは耳慣れない言葉に動揺して、

「ボクサーというのは、ボクシングをする選手の方のことですか?」

などと、おバカな質問をしてしまったくらいです。

だって、考えてもみてくださいませ。

小仏峠に、普通の自転車で登っていらしたおじさんが、ボクサーだったんでございますよ。

ちょっとびっくりな展開なのでございます。

しかしながら、60代とは思えない筋骨隆々としたお体といい、普通の自転車でCAAD9少佐にぴったりついて登っていらっしゃる気合といい、なるほど合点がいくのでございます。

ですが、さらにびっくりしたことに、おじさんは数年前、がんの手術もなさっていて、さらに今は、狭心症の持病もお持ちで、発作に備えていつもニトロを携帯されている……とおっしゃるではございませんか!

ええ~! 狭心症なのに、普通の自転車で小仏峠に登って、い、いいんですか?

わたくしはもう、目を白黒させてしまいました。

奥様はにこやかに「だって、やるって言いだしたら、もう言うことをききませんもの~」なんておっしゃいますし……

おじさんご自身も、「多少、負荷をかけないと鍛えられないからね!」なんて、明るく言い放たれるのでございました。

た、多少……(汗)

小仏峠に普通の自転車で登ることが、多少の負荷といわれましても、凡人のわたくしの基準からは大きく逸脱しているのでございましたが、ご本人さまが左様におっしゃる以上、しかたございません。

わたくしは、自分が装着していたハートレートモニターとサイクルコンピュータをお見せして、

「こういう物を使えば、心拍数の測定ができますから、お体にご無理がないように、お使いになってみられてはいかがですか?」

などと、キャットアイかポラールの回し者のようなセールスト-クをしてしまうのでございました。

さて、おいしいアイスコーヒーをご馳走になり、いろいろと稀有なお話を聞かせていただき、失礼する段になりますと、おじさんはもう一度、しげしげとCAAD9少佐をご覧になるのでした。

「ちょっと乗ってみてもいい?」

と、おっしゃるので、どうぞ、とおすすめすると、おじさんはCAAD9少佐を持ち上げて、そのあまりの軽さに目を丸くされたのでした。

……ええ、その通りでございます。15kg以上はあろうかという普通の街乗り自転車と、ロードバイクとでは、比較の対象が極端すぎるのでございます。

おじさんの目の奥に、ロードバイクの女神さまへの恋慕の炎がぽっと燈ったのを、わたくしは見逃しませんでした。

嗚呼! おじさん!

あなたさまは、今、この瞬間に、ロードバイクの魅惑的な世界に足を踏み入れてしまわれたのですね!

「これ、一台、いくらくらいするの?」

「どこに売っているの?」

矢継ぎ早に質問されるおじさん。。。

ああ、おじさん……あなたさまはもう、引き返せない……

禁断のボーダーラインを、あなたさまは超えてしまわれた……

そして、幸か不幸か、おじさんのお家は、バンビちゃん率いるショップAにものすごく近いのでありました。

おじさんがショップAを訪れる日は、そう遠くないことでございましょう。。。

わたくしは罪なことをしてしまったのでしょうか。。。

しかし、あのおじさまの高い運動能力と気合と粘り強さは、まぎれもなくロードレーサー向きなのでございます。

おじさんがヒルクライムのレースにご出場なさったら、シニアクラスであっという間に頭角を現すに違いありません。

わたくしはそのような日を夢に描いてニヤニヤしながら、浅川サイクリングロードを下って帰路についたのでございました。

そして、この稀有な出会いを通じて、自転車はやっぱりすばらしい……と、あらためて思ったのでございます。

「知らないおじさん」が「知っているおじさん」になり、わたくし自身、とても前向きな気持ちになれた本日の小仏アタック……

小仏峠は、ヘタレたわたくしに大いなる渇を入れてくれたのでございました。

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はらきちさまに遭遇した日

2007年09月09日 | トレーニング

このところ、CAAD9少佐と近所を走っていても、これというトピックもなく、

みなさまにご報告するような事件もない、平凡な日々が続いておりました。

しかし、今日はご報告すべき事件がございました。

そう、タイトルの通りでございます。

本日、よく当ブログにコメントを頂戴いたしますところの、

はらきちさまに、偶然お会いしたのでございます!

実に、驚きました~。びっくりいたしました。仰天でございました。

本日のトレーニングコースは、高尾から武蔵五日市の往復だったのでございますが、

都道61号線(山田宮ノ前線)と陣馬街道が交差する川原宿の交差点にさしかかったとき、

突如、「うり坊さ~ん!」と、お声をかけていただいたのでございます。

その交差点には、スリーエフ(コンビニ)があるのですが、お声をかけていただいたのは、

そのコンビニ前の駐車場付近でのことでございました。

一瞬、なんのことやらわからず、通り過ぎてしまったわたくし……ですが、今、たしかに、

「うり坊さん」と呼ばれたような……と思いなおし、少佐どのを停止させて振り返りますと、

そこには、根津甚八みたいな感じの、かっこいい見知らぬ男性が……

あらら、根津甚八なんて、わたくしも人間が古いのですわ。

もそっと、最近の俳優さんのお名前でも出せば、みなさまにもイメージしていただきやすい

と思うのでございますが……

あ! 根津甚八といっても、真田十勇士の根津甚八じゃございませんことよ。

俳優の根津甚八さまでございますのよ。

そして、もちろんのこと、実際のはらきちさまは、俳優の根津甚八さまよりは

はるかにお若い方でいらっしゃいました。

……そんなことは、ともかくとしまして……

そのお方こそ、はらきちさまだったのでございました。

なんでも、上り坂の途中で喘ぎながら走っているわたくしを発見してくださったものの、

上りの途中で声をかけては気の毒と、いったん坂を下りきったこの場所で、

わたくしが降りてくるのを待っていてくださったようなのです。

このような偶然があるのでございますね~! びっくりいたしました。

唐突なことでございましたので、わたくし、いつものように腰がひけてしまいまして、

お話しようにも、しどろもどろなありさま……。

なんだか、せっかくお声をかけていただいたのに、ご挨拶もそこそこに、

ピューッと逃げるようにその場を立ち去ってしまったのでした。

はらきちさま、もし、ごらんいただいているようでしたら、いまさらでございますが、

失礼をば、致しました~。

わたくし、極端に気が小さいうえに、41歳にもかかわらず男の人と話すのに不慣れで、

しかも、動揺しやすい性格なものですから、はらきちさまにお声をかけていただいて、

おおいに狼狽していたのですわ~。ほんとうに、申し訳ございません~。

それにしましても、このブログをご覧くださっている方と、偶然にもお目にかかる機会が

あるなんて、このような稀有な偶然もあろうとは、ビックリいたしました。

本日はじつに、このような稀少な経験をした日でございました。

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危惧したそばからパンク

2007年05月24日 | トレーニング

レース中のパンクを心配する今日このごろ……

そのような折に、さっそく、やらかしてしまいました。パンクでございます。

相変わらず引きが強いわたくしです。ハズサナイ奴なのでございます。とほほ…

自宅から10キロほど走った小さな峠越えの最中に、またあの「ズリ……ズリリ……」という

イヤ~な感触。

おそるおそる足元を見ると……笹子峠越えのときの悪夢の再来でございます~。

またも、後輪がパンクして、ペッチャンコになっていたのでございました。

くぅぅ~!(泣)

人目につかない場所まで移動して、泣く泣くチューブの交換です。

チューブ交換など、めったにやらない作業ですので、手順を間違えたり、

手元がくるったりして、超モタモタモードでございます。

それでもなんとか、予備のチューブと交換完了。相変わらず、携帯ポンプでは

空気圧が上がらないものですから、本日のところは、おとなしく家に戻ることにいたしました。

自宅に帰って、パンクしたチューブの穴をチェックしてみると……

例のスネークバイトの二つ穴ではなく、ものすごく小さい穴が1コだけ空いておりました。

ううむ……リム打ちじゃないってコトでしょうか。。。

しかしながら、タイヤの表も裏も、入念にチェックしましたけれど、針のようなものが

刺さっている様子もありません。

今日は、エアもちゃんと入れたはずなのに、どうしてパンクしてしまったのでございましょう。

ナゾでございます。。。

ところで、パンク問題と申しますれば、わたくし、以前から、エアボンベを購入しようか、

それとも、トピークのミニモーフ(とか、ロードモーフ)みたいなポンプを買いなおすか、

あるいは、グランジのポンプアダプターを購入するか……などなど、さまざまな選択肢に

悩んでいたのでございますが……

極端に貧乏なわたくしとしましては、グランジのポンプアダプターを1つ購入するという

もっともインパクトの少ないチョイスをするしか、道はないのでございました。

ですからね、グランジのポンプアダプターは、購入済みだったのでございますよ。

それなのに……ああ、それなのに……

本日はわたくし、グランジのポンプアダプターを家に忘れてきたのでございました!

大バカ者なのですわ~。大ウツケ者なのですわ~。激しく愚か者なのですわ~!

がっくりと落胆したわたくしでしたが……いや、まてよ……

わたくしのパンクが、半年に1度のローテンションでめぐってくるという法則に

のっとっているのでございますれば、乗鞍レース10日前のタイミングでパンクした

というのは、あるいみ、吉兆かもしれません。

わずか10日の間に、二度もパンクするなんてことは、考えにくいのでございますわ~。

ああ、これは、厄落とし。厄落としなのでございますね?

なにごとも、良いほうに考えれば、ストレスなく人生を泳ぎ渡ることができるのですわ。

そうでも思わなくては、やってられない気分な本日でございました。

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うそじゃない

2007年05月20日 | トレーニング

みなさま~。

わたくしのようなヘニョピリンを応援してくださって、ありがとうございます。

こんな、どうしようもない、くだらないわたくしを、励ましてくださって、ありがとうございます。

わたくし……道化師としての任務を全うすることを決意いたしました!

どれほど醜態をさらそうとも、ひどく嘲笑を浴びようとも、道化としての任務を果たすため、

女は黙って、畳平を目指さなくてはいけないのでございます。

……そうと心に誓ったからには、漫然とレース当日を迎えるわけには参りません。

なにごとも、鍛錬あるのみ。

ダメとわかっていても、足きり決定であろうとも、やれるだけのことは、

やり尽くさなくてはいけません。

人事を尽くして、天命を待つ。コレでございます。

わたくしは、睡眠時間と、家事時間と、仕事の時間を1時間ずつ削減して、

1日おきのトレーニングに充てることにいたしました。

昨日はさっそく、和田峠越えにチャレンジです。

いつものように、高尾から町田街道沿いに城山湖を越えて、津久井湖、相模湖の湖畔を

走って、藤野側から、裏和田アタックにのぞみました。

し、しかし! 久しぶりということもあってか、わたくしの足腰はガクガク。。。

和田の集落を過ぎて、本格的な登り坂になると、腕も足も、筋肉の高稼働に絶えられず、

プルプル震えてしまうのでありました。

裏和田なのに…表和田じゃないのに…

(くぅぅ! 和田峠でこんなにヘバッていたら、乗鞍なんて、登れるハズもない!)

わかっているのですが、踏み込めません。体中の筋肉のみならず、

心拍数もずっと185が続いておりまして、体力の限界なのでございます。

涙ぐみながらペダルを踏み込んでおりますと、峠直下の長いストレート急坂付近で、

峠から下ってきたローディのお兄さんとすれ違いました。

そのお兄さんのカッコイイこと! ブルー基調のジャージがよくお似合いで、

肩にも腕にも足にも、隆々とした筋肉がうつくしく発達していらっしゃって、

それでいて、身のこなしが柔軟で、まったくもって、実業団の人かと思ってしまうほど

完璧なお姿なのでした。

そのようなスンバラシイお兄さんを見てしまったので、わたくしの気力はいっきに消滅。

(乗鞍のヒルクライムレースに出場するような人は、みんな、あのようなスンバラシイ

鉄人ばかりなのだわ~。わたくしのような者なんて、ひとりもいないのだわ~)

と、またこのようにイジケた気分になってしまったのでした。

ちょうど、道沿いに富士山を眺望できるベンチが設置されていたものですから、

もう、自棄になって、少佐どのから降りて、よっこらしょ……と、ベンチに腰を下ろして

しまいました。

ふと、谷底へ目を移すと……先ほどの、超カッコイイローディのお兄さんが、

つづら折の道路を、流れるように下っていくお姿が見えました。

まるで、スキーNOWの映像のようでございます。

スキーNOWって、わたくしが高校生のころ、TV東京でやっていたスキーの番組

なのですけれどもね。

スキーヤーの人が、ただひたすらに雪の斜面を激滑っている映像に、

ロックのBGMがあてられて、コメントはすべて、画面下に流れるテロップのみ……という、

当時としては、かなり画期的な番組だったのですわ。

わたくしはスキーなんて、高校のスキー教室くらいしか経験がなかったのでございますが、

この番組が大好きで、毎週、楽しみに観ていたのでございます。

まあ、そんなことはどうでもよいのですが、とにかく、そのローディのお兄さんの走行は

あたかもスキーヤーが雪の斜面をすべりおりるように、軽やかだったのでございます。

わたくしは脱力してしまいました。

人事を尽くして、天命を待つ……その決意にゆるぎはありませんが、それにしましても、

乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムといったら、きっと、あのお兄さんみたいな人が

スタンダードなレースなのではあるまいか……わたくしのような者は、異質、異端、

それどころか、エイリアンになってしまうかもしれません。

オゥ! アイム エイリアン。アイム ナット 自転車人!

わたくしはベンチに横になって、目をつぶりました。

(今からでも、なんとか他の人に代わってもらうことはできないだろうか)

困難から逃げることばかり、頭をよぎってしまいます。

(そうだ! 練習中にケガしたことにして……)とか、

(娘が病気になったことにしたら……)とか、

コズルイことばかり考えてしまうのでございました。

しかしながら、わたくしは、超気が小さいのでございますから、

かのY編集チョさまに向かって、嘘偽りを申し上げることなど不可能です。

そんなことをしようものなら、しどろもどろになって、全身汗だくになって、

しかも、目が空を泳いでしまうのですから、スグに嘘をついているとバレるのです。

わたくしは、嘘をつくこともでいないほどに、小心者なのでございます。

そんなしょうもないことを考えているうちに、なんと、わたくし、眠ってしまいました。

和田峠直下のベンチに、中年のおばさんが横になって昼寝している図。

しかも、その傍らには、CAAD9が立てかけてあるのでございますから、

これは、相当奇妙な光景だったのでございましょう。

一台の軽トラックが、通りすぎざまに、スピードを落として、ずいぶん長いこと、

徐行しながらわたくしの様子を伺っていらっしゃるのでございました。

その気配を感じたわたくしが目を覚まし、ムクッと起き上がると、その軽トラックは、

びっくりしたように、急にエンジンをふかして、走り去ってしまいましたが。

時計を見ると、30分くらい寝てしまったようです。

乗鞍スカイラインの途中で、このような奇嬌なふるまいをしたら、

わたくしは間違いなく失格になることでございましょう。

ああ……わたくしは、ウサギどころか、足の遅いカメなのに、カメのくせに、

途中で昼寝をきめこむとは……許されません。容赦できない振る舞いです。

眉間にシワを寄せながら、わたくしは和田峠を越えて陣馬街道を走りぬけ、

高尾の自宅へと戻ったのでございます。

乗鞍岳への道が目前に迫っているというのに、わたくしの状況は、かくも困難なので

ございます。

ああ、乗鞍岳とは、かようにわたくしを苦しめる魔の山なのでございました。

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