それは今朝の3時。
まだまだ新聞屋さんも仕分け作業中(たぶん)の夜明け前。
ふと目を覚ましても、聞こえるのは時を刻む秒針の音だけ・・・のはずが!
「グォォォォ ゲホォォォ」
地獄の底から響いてくるような、苦しそうな吐き声。
その声は、ドア一枚隔てた廊下に寝ているはずのカクじいちゃんのもの。
なになになにっ!?どうしたのっ!?
「かくちゃんが死んじゃう?!」
慌てて飛び起きてドアを開けると、そこには苦しそうな齢13歳の老犬の姿。
けど・・・
りおちんを見ると、尻尾を振って立ち上がった。
そんな!最後の力を振り絞ってまで愛想をふらなくていいから!
ヨタヨタヨタとりおちんの周りを歩き、「ガハァァァ グォォォォ」と何かを吐こうとしているけれど、出てこない。
りおちんは呆気にとられてオロオロするばかり。
するとそこにマミー登場。
「あら、またね」
なぜだマミー。
なぜそんなに落ち着いているんだ。
いつもそれくらい落ち着いててくれよ・・・
マミーはかくちゃんを裏口から外へ出してあげた。
「おしっこよ」
はぁ?!
確かにケロッとした顔で嬉しそうに尻尾を振って裏口へ行こうと誘われたけれども。
「あの声は最近よくやるのよね~。毛が喉に張り付くかなんかしてるっちゃろね~」
はぁ・・・
そうこうしているうちに、すっきりしたカクじいちゃんが戻ってきた。
マミーは何事もなかったかのようにまた家に入れてあげて自分の部屋へ。
後に残されたのは、心配して心臓が飛び出そうなくらいドキドキした反動でガックリ力の抜けたりおちんと、用をたしてすっきりしたカクじいちゃん。
頼まれてもいないのに、家の中を見回り、一仕事し終えた顔で帰ってきて「さ!見回りしてきてやったぞ。もう安全だ!お前もとっとと寝ろよ!」とさっさと自分の寝床に丸くなってる。
なんだそりゃ・・・
_| ̄|...○
この家に住んでる年寄りどもは、ホントにドイツもコイツも人騒がせな
おかげで、この時間に最近毎日襲ってきていたお腹の張りが今日はなかったよ。
いや、気がつかなかっただけかもしれないが・・・
なんでもなくてホントによかった
写真は一年前のかくちゃん。
りおちんたちの結婚式でリングボーイ