あの秋刀魚事件の後、夫は機嫌良く過ごしていた。私はといえば、職場から帰宅する時間に神経をとがらすことになった。夕方5時5分前になると「早くこの仕事を終わらせなければ…」と手が震え、5時5分過ぎれば気もそぞろに職場を後にした。他の社員は「大変ね~」と同情とも嫌味とも思える言葉を私にかけ、私はただひたすら「すみません。お先に失礼します!」と言うしかなかった。
ある日のこと、スーパーで買い物をして急いで家に帰ると夫が夕食を作っていてくれた。「おかえり。夕食作ったから。ちょっと味付けがうまくいかなかったんだけどね。」私は驚きながら「わぁ~、ありがとう。おいしそうだね。ほんとにありがとう。」と精一杯笑顔を作り、感謝を示した。夫は「ウメの帰りが遅くなりそうだったら、僕がこうして夕食を作って先に食べていればいいんだよね。」と言った。そうか、夫は怒ったりしながらも自分で努力しようとしてくれているんだ…私は感動した。結婚生活ってこうやって2人で生活を作っていくんだろうな、としみじみ思った。
その後の数日間、夫は時々夕食を作ってくれた。ただ夫は「今日夕食作るから」とは絶対に言わなかった。いつ作ってくれるのか、それは夫の気分次第であり私から聞くことは出来なかったので、私は相変わらずスーパーで買い物をして急いで帰宅した。食材が無駄になってしまうこともあったが、せっかく夫が努力してくれているのだからそれも仕方がない、と思っていた。
その日も夫は夕食を作ってくれていた。昨晩残った豚汁を温め、いくつかの副菜を用意していてくれた。夫は「おかえり」と声をかけ、私は夫にお礼を言い、夫と共に食卓についた。
私は夕食を食べながら「最近仕事が大変でね…職場でこんなことがあって嫌になっちゃうよ…」と夫に愚痴った。いきなり夫のスイッチが入った。
夫は突然バンッとテーブルを叩いた。「ふざけるんじゃないよっ!!何で俺はおまえの仕事の愚痴なんて聞かなくちゃならないんだよっ!!何で俺がおまえのために夕食を作らなくちゃならないんだっっ!!え!?」夫の罵声は酷くなる。私は不意打ちをくらい、頭の中が真っ白になった。夫は「冗談じゃないよっ!甘えるのもいい加減にしろっ!!そんな仕事なんてやめちまえっ!!」と叫び豚汁の鍋をテーブルに叩きつけた。豚汁が天井にまで飛び散った。そしておかずが盛りつけてあったお皿を持ち、床に思いっきり投げつけた。お皿のかけらやおかずがあたりに散乱した。あまりの壮絶さに私は泣きながら「やめて~、やめて~!どうして~!」と叫んでいた。そんな私の顔を夫は叩いた。
あまりに信じがたい光景だった。これは何なんだろう?私の話しがそんなに悪かったのか?でもそうであっても、何でこんなに夫は暴発するのだろう?何が何だかわからなかった。私は洗面所にかけこみひとしきり泣いた後(でも早く泣きやまないと夫にまた怒られるのではと怯えてもいた)、飛び散った汁がかかって汚れた顔を洗い、台所やテーブル、床を片づけ始めた。夫は居間のソファーで背中を向けてふてたように寝っ転がっていた。
夜も遅くなった頃、夫は私に「まあ、ここに座れや。」と話しかけてきた。私は身を固くした。「さっきは悪かった」「俺も努力してるんだよ。わかるだろ?」「それをウメがグチグチ言うもんだからカッときちゃって。」「だって一生懸命夕食を作って妻を待っていたら、いきなりグチだろ?これはないだろう。」「まあ、でも俺も少しは夕食の時間を考えた方がいいかもしれない。」…夫はひとりでしゃべっていた。私は感情も、思考も麻痺したまま、虚ろな目をして夫の話を聞いていた。何もかもが現実とは思えなかった。
結婚して1年目、初めての夫の暴力だった。
ある日のこと、スーパーで買い物をして急いで家に帰ると夫が夕食を作っていてくれた。「おかえり。夕食作ったから。ちょっと味付けがうまくいかなかったんだけどね。」私は驚きながら「わぁ~、ありがとう。おいしそうだね。ほんとにありがとう。」と精一杯笑顔を作り、感謝を示した。夫は「ウメの帰りが遅くなりそうだったら、僕がこうして夕食を作って先に食べていればいいんだよね。」と言った。そうか、夫は怒ったりしながらも自分で努力しようとしてくれているんだ…私は感動した。結婚生活ってこうやって2人で生活を作っていくんだろうな、としみじみ思った。
その後の数日間、夫は時々夕食を作ってくれた。ただ夫は「今日夕食作るから」とは絶対に言わなかった。いつ作ってくれるのか、それは夫の気分次第であり私から聞くことは出来なかったので、私は相変わらずスーパーで買い物をして急いで帰宅した。食材が無駄になってしまうこともあったが、せっかく夫が努力してくれているのだからそれも仕方がない、と思っていた。
その日も夫は夕食を作ってくれていた。昨晩残った豚汁を温め、いくつかの副菜を用意していてくれた。夫は「おかえり」と声をかけ、私は夫にお礼を言い、夫と共に食卓についた。
私は夕食を食べながら「最近仕事が大変でね…職場でこんなことがあって嫌になっちゃうよ…」と夫に愚痴った。いきなり夫のスイッチが入った。
夫は突然バンッとテーブルを叩いた。「ふざけるんじゃないよっ!!何で俺はおまえの仕事の愚痴なんて聞かなくちゃならないんだよっ!!何で俺がおまえのために夕食を作らなくちゃならないんだっっ!!え!?」夫の罵声は酷くなる。私は不意打ちをくらい、頭の中が真っ白になった。夫は「冗談じゃないよっ!甘えるのもいい加減にしろっ!!そんな仕事なんてやめちまえっ!!」と叫び豚汁の鍋をテーブルに叩きつけた。豚汁が天井にまで飛び散った。そしておかずが盛りつけてあったお皿を持ち、床に思いっきり投げつけた。お皿のかけらやおかずがあたりに散乱した。あまりの壮絶さに私は泣きながら「やめて~、やめて~!どうして~!」と叫んでいた。そんな私の顔を夫は叩いた。
あまりに信じがたい光景だった。これは何なんだろう?私の話しがそんなに悪かったのか?でもそうであっても、何でこんなに夫は暴発するのだろう?何が何だかわからなかった。私は洗面所にかけこみひとしきり泣いた後(でも早く泣きやまないと夫にまた怒られるのではと怯えてもいた)、飛び散った汁がかかって汚れた顔を洗い、台所やテーブル、床を片づけ始めた。夫は居間のソファーで背中を向けてふてたように寝っ転がっていた。
夜も遅くなった頃、夫は私に「まあ、ここに座れや。」と話しかけてきた。私は身を固くした。「さっきは悪かった」「俺も努力してるんだよ。わかるだろ?」「それをウメがグチグチ言うもんだからカッときちゃって。」「だって一生懸命夕食を作って妻を待っていたら、いきなりグチだろ?これはないだろう。」「まあ、でも俺も少しは夕食の時間を考えた方がいいかもしれない。」…夫はひとりでしゃべっていた。私は感情も、思考も麻痺したまま、虚ろな目をして夫の話を聞いていた。何もかもが現実とは思えなかった。
結婚して1年目、初めての夫の暴力だった。
6時に家に帰ってくるのに6時までに夕飯を食べたいなんて無理!どうしてもっていうなら
「奥様は魔女」のサマンサとでも結婚しろですよね。
でもサマンサだったら・・・・・
ひどいこと言われてがまんできなかったら・・
魔法でヒキガエルにしてやるのに。
ウメさん、ウメさん
脱出できてよかったね。
とうとうブログを始められたのですね。語彙が豊富で知的なウメさんの書かれる文章だけに、私の想像以上に辛い目に遭われているウメさんの過去の情景がリアルに浮かびます。
ウメさん、大変でしたね。
こんな酷い生活、耐え続けなくて正解!
ウメさんが今、脱出して健全な世界で生きておられる事が本当に嬉しいですし、
ウメさんと出会えて良かったです。
人生、これからですねっ!
人でなしのクセに、人として優れているような顔をするから、本当に始末が悪い
逃げ出した事、誇りに思ってくださいね
勇気ある決断でした
ここにいてくれて、本当にありがとう
文旦さん、こんにちは!
文旦さんに、「ウメさん、ウメさん」と呼んでもらえると
何だか嬉しくて、「うん、うん、」って涙ぐんじゃいます。
私も魔法が使えるんだったら、モラをヒキガエルに変身させて
死海の中に投げ込んでやるところですっ(塩でお清めだっ!)
脱出できなかったらどうなっているんだろう…ブルブル!
脱出できてほんとによかったです。
今は平和な暮らしを満喫しています。
ありがとうございました!
ウメより
☆nasaさんへ
nasaさん、お久しぶりです~!
宇砂子さんのブログで時々拝見しながら、
nasaさんも少しずつ元気を取り戻されているのだな、と思っていました。
そうなんです。恥ずかしながらブログを始めてしまいました(お褒めいただき恐縮です!)。
誰にも言えなかった密室での出来事を
こうやってブログで公開するって、不思議な気分ですが
他の方々のブログからたくさんパワーをいただき、
私も自分自身の心の中を整理してみよう、と思いました。
そして、こうやって声をかけていただけることで、
モラ体験から立ち直りつつある自分を実感します!
nasaさんからいただいた言葉をnasaさんにも贈らせてくださいね!
お互いとってもがんばりましたよね!
nasaさんとの出会いが私に力を与えます。
お互いに、これからの人生、豊かに生きましょうね!
これからもよろしくお願いします!
ウメより
☆宇砂子さんへ
宇砂子さん、こんにちは!
宇砂子さんが、一緒に怒ってくれると、いつもとっても嬉しいんです♪
ほんとに、逃げ出せてよかったですよ~。
あのままの生活を続けていたら、今頃半身は幽界に入り込んでいました…こわっ。
宇砂子さんと出会えて、モラを笑い飛ばし、モラに怒り、
モラ被害にについて涙で共感してもらえました。
私からも…宇砂子さん、同じ時を生きていてくれてありがとう!!
ウメより