私と夫の間に子はいない。私は特に避妊もしなかったが、子どもができなかった。夫は過去の結婚で子どもを作っていた。
夫は自分の罹った病気のせいで子どもは作れないと言った。私はその意味がよくわからなかったが、夫に子どもの話題をだすことはやめた。夫もそのことを気にしているようだった。これは誰が悪いわけでもなくどうしようもないことなのだ。
子どもができない夫婦も多い。私はこれは運命だと思ってあきらめた。そう、いろんな運命がある。いろんな生き方、哀しい体験、どうしようもできない出来事。
私はあきらめようとした。でも心のどこかで子どもにこだわっていた。私の母親は「子どもはできないの?作らないことにしているの?孫が欲しい」と何度も言った。その度に私は「できないの」と答えたが、最後の方では「お母さんは子どもがいるからいいでしょ?いなくて寂しいのは私だよ!」と言い、母はようやく言うのをやめた。仕事の同僚や関係者の中には「子どもできないの?」「子どもは作らない主義なの?」「どうして子どもを作らないの?」と言う人もいた。これってセクハラじゃないの?と鬱陶しく感じつつも、仕事の関係上怒ることもできず、その度に私は「特に何もしてないけどできない」「まだ新婚だから」「子どもが嫌いなわけじゃないんだけどできないの」と説明した。でも苦痛だった。哀しかった。私だって母になりたかった。ある自治会の会合に出席したとき、いつしか少子化の話になり、年老いた自治会長が言った。「子どもを作らない女は非国民だ」と。あまりの時代錯誤な主張に顔が強ばった。私だって好んで子どもを作らないわけではないのに。できない夫婦だっているのに。
私自身、何が何でも子どもが欲しいというわけではなかったが、やはりできれば欲しかった。同じ年代の友人が子どもを連れて遊びに来たときも、『私もこんな子どもがいたかもしれない』と非常に寂しくなった。
私に子どもがいたら、また人生も変わっていただろう。
でも、と思う。私に子どもがいても、モラ夫と一緒に育てられたかどうか。私は夫の仕打ちに日々怯えていた。そんな中での子育てには自信がなかった。子どもがいなくてよかったんだ、とも考えた。
私は一度だけ夫に「子どもがいなくて寂しい」と思わず言ったことがあった。夫には子どもがいるが私にはいない。それが無性に寂しかった。そうしたら夫は怒りもせず真顔で「里親制度のこと聞いてみようか」と言った。私はそれでもいいと思った。実は私の知人に、幼い頃ある事情から実母と離れ、養父母に育てられた女性がいる。彼女は立派に成長し今や一児の母になっていた。そんなことも頭に思い浮かんだ。でも決断できなかった。
別居した後、私の父親は心配してくれた。「ウメが心配だ。いい人がいたら再婚したらいい」。また、「ウメが年老いたときに、家族が誰もいないのは心配だ。今から再婚して子どもを作ることも考えたら」と。私は父親がそんなことを考えていてくれるとは思いもしていなかった。
ふと考える。夫と離婚して、誰かと再婚すれば、私は母になれるかもしれない。私と同じ年の知人も妊娠中だ。まだ産める体かもしれない。でもどうやって?離婚してすぐ再婚?相手もいないのに?…非現実的なことを思いめぐらし、溜息が出る。
私には叶わぬ夢。お互い慈しみあう結婚生活も、我が子を抱くことも…。
子どもがいないことは寂しい。でも仕方がない。多分もう無理だろう。もし私がまだ30代前半だったらまだ再婚、出産の希望も持てたかもしれないが。といっても、モラ夫と別れた後の男性不信はそう簡単に修正されるとも思わない。何より今の穏やかなひとりの生活が、私を少しずつ回復させているのだから。
この喪失感を抱きつつ考える。私には何ができるのだろうか。子どもの代わりに何かを生み出すことができるのだろうか。そのうちに私は本当にひとりぼっちになるのだろうか。どうやってこの人生を歩いていこうか…と。
夫は自分の罹った病気のせいで子どもは作れないと言った。私はその意味がよくわからなかったが、夫に子どもの話題をだすことはやめた。夫もそのことを気にしているようだった。これは誰が悪いわけでもなくどうしようもないことなのだ。
子どもができない夫婦も多い。私はこれは運命だと思ってあきらめた。そう、いろんな運命がある。いろんな生き方、哀しい体験、どうしようもできない出来事。
私はあきらめようとした。でも心のどこかで子どもにこだわっていた。私の母親は「子どもはできないの?作らないことにしているの?孫が欲しい」と何度も言った。その度に私は「できないの」と答えたが、最後の方では「お母さんは子どもがいるからいいでしょ?いなくて寂しいのは私だよ!」と言い、母はようやく言うのをやめた。仕事の同僚や関係者の中には「子どもできないの?」「子どもは作らない主義なの?」「どうして子どもを作らないの?」と言う人もいた。これってセクハラじゃないの?と鬱陶しく感じつつも、仕事の関係上怒ることもできず、その度に私は「特に何もしてないけどできない」「まだ新婚だから」「子どもが嫌いなわけじゃないんだけどできないの」と説明した。でも苦痛だった。哀しかった。私だって母になりたかった。ある自治会の会合に出席したとき、いつしか少子化の話になり、年老いた自治会長が言った。「子どもを作らない女は非国民だ」と。あまりの時代錯誤な主張に顔が強ばった。私だって好んで子どもを作らないわけではないのに。できない夫婦だっているのに。
私自身、何が何でも子どもが欲しいというわけではなかったが、やはりできれば欲しかった。同じ年代の友人が子どもを連れて遊びに来たときも、『私もこんな子どもがいたかもしれない』と非常に寂しくなった。
私に子どもがいたら、また人生も変わっていただろう。
でも、と思う。私に子どもがいても、モラ夫と一緒に育てられたかどうか。私は夫の仕打ちに日々怯えていた。そんな中での子育てには自信がなかった。子どもがいなくてよかったんだ、とも考えた。
私は一度だけ夫に「子どもがいなくて寂しい」と思わず言ったことがあった。夫には子どもがいるが私にはいない。それが無性に寂しかった。そうしたら夫は怒りもせず真顔で「里親制度のこと聞いてみようか」と言った。私はそれでもいいと思った。実は私の知人に、幼い頃ある事情から実母と離れ、養父母に育てられた女性がいる。彼女は立派に成長し今や一児の母になっていた。そんなことも頭に思い浮かんだ。でも決断できなかった。
別居した後、私の父親は心配してくれた。「ウメが心配だ。いい人がいたら再婚したらいい」。また、「ウメが年老いたときに、家族が誰もいないのは心配だ。今から再婚して子どもを作ることも考えたら」と。私は父親がそんなことを考えていてくれるとは思いもしていなかった。
ふと考える。夫と離婚して、誰かと再婚すれば、私は母になれるかもしれない。私と同じ年の知人も妊娠中だ。まだ産める体かもしれない。でもどうやって?離婚してすぐ再婚?相手もいないのに?…非現実的なことを思いめぐらし、溜息が出る。
私には叶わぬ夢。お互い慈しみあう結婚生活も、我が子を抱くことも…。
子どもがいないことは寂しい。でも仕方がない。多分もう無理だろう。もし私がまだ30代前半だったらまだ再婚、出産の希望も持てたかもしれないが。といっても、モラ夫と別れた後の男性不信はそう簡単に修正されるとも思わない。何より今の穏やかなひとりの生活が、私を少しずつ回復させているのだから。
この喪失感を抱きつつ考える。私には何ができるのだろうか。子どもの代わりに何かを生み出すことができるのだろうか。そのうちに私は本当にひとりぼっちになるのだろうか。どうやってこの人生を歩いていこうか…と。
酒蔵さん、優しいフォローをありがとう~!
お互いの前途を祝って乾杯
☆nasaさんへ
nasaさん、こんばんは!
そうですね。
女ひとりで生きるって、いろんな不安があって
もしこうだったら、あんなふうになったら
どうしたらいいだろう…なんて
あれこれ考えすぎてしまう時があります。
でも、ほんとにnasaさんの言うとおり
モラ夫に合わせようともがく努力をするより、
不安な思いをもちながらも
自分のために努力している今の方が
私にとって随分前向きだとヒシヒシと感じます。
いつもnasaさんは私に力を与えてくれますね。
いつもいつも、ありがとうございます!
一緒にリハビリ道を歩いていきましょうね~(涙)
そして、ささやかな幸せをいっぱい感じたいですね。nasaさ~ん、ハグッ
子供のこと、将来のこと、すごく不安になってしまう時ってありますよね。
もし家族を持つ事が一生出来なかったら、
ひとりぼっちで老後を過ごす事になったら、
ど~しよ~!!!って...。
不安で不安で夜中にうなされて、
起きてしまう時もあります。
でもモラと共存する為に努力していた頃を考えると、リハビリを続けながら、幸せを掴む為に死にもの狂いで努力すれば、いつかは自分で納得出来る人生に辿り着ける日がくるさって、自分に言い聞かせてます。
モラ夫の様な人間と一緒に暮らして、
一生孤独感と苦痛を味わいながら生きていくより、一人になった今の方が、ずっと気楽で幸せですから。
何より、ウメさんが綴って下さる文章を読むことで私はとても勇気付けられています!
ウメさんの生み出しているもの、素晴らしく輝いていますよ!一緒に幸せに向かってリハビリに精を出しましょ~!
はい。そう思います。
今日は、言えなかった悩みを吐き出したウメさんの勇気に乾杯で~す。
そうですね~、何かを自分なりに作り出せるといいですね。
私も子どもがいない分、何かをしろってことかな~、とも思います。
子どもがいなくて寂しいけど
子どもがいなくて気楽な時もある、
好きなようにできるから
その分、何か実りあることをしたいですね。
なんかね、子どもについて思っていることって
あんまり他人に言ったことがなかったので、
ブログでちょっと吐き出してみようかなぁ、と。
しかし酒蔵さんのお友達、ほんっとにいい人ですね!
>あんたの卵子、優秀! あんな男の精子拒んでよかったね!
すごい、傑作ですっ!
そんなふうに考えたことなかったな~。
いやぁ~、新鮮でした(笑)
何だか酒蔵さんに、背中をバンッと叩かれて
気合い入れてもらいました☆
自分なりに胸張って生きていけるように、
下を向くのではなく、前を向いて歩けるよう
引っ張って~(←依存)←『ちゃうやろ~』とまた気合い入れてやってください!
ウメより
例えば男は子供を産めませんが、ビル建てたり会社作ったり、してるじゃありませんかw
私は子供がいないぶん、甥が可愛いっす。
特に家に帰ってくれる時なんか、最高(不埒な叔母でごめんなさい)。
まあその。女性として凹む気持ちは分かります。
自分が不良品みたいに思える時、あります。
時々「産んでみたいホルモン」に襲われることも、あります。
で、焦ってロクでもない男にひっかかったことも、あります。
で、たまたま妊娠しませんでした。
その時私の友人が言いました。
「あんたの卵子、優秀! あんな男の精子拒んでよかったね!」
そうだな、よし、そういうことにしておこう。と思っている酒蔵でした。
ウメさん、元気だして行こ!!
文旦さん、こんばんは!
>最高にいかしてる
なんて言われたのは私の30数年の生涯で文旦さんだけよ~(笑)
そして山本リンダ!!おぉ~ほほほっっ♪
なんて楽しい迫力!
文旦さんが一生懸命私を励ましてくれている…
そんなあったか~い気持ちが一杯伝わってきます。
そんな文旦さんってどんなお方だろう?と
ウメは考えます。
きっと文旦さんも、哀しい涙を知っている人なんだろうな…
相手のために一生懸命考えて、悩んでくれる人なんだろうな…
文旦さん、ありがとう~~~!
文旦さんが遠くから信じてくれる…大丈夫って気がする!
ウメより
☆宇砂子さんへ
宇砂子さん、こんばんは!
宇砂子さんって…凛とした女性ですね~!
う~ん、何だか惚れ惚れ~(*^_^*)です。
宇砂子お姉さん、ついて行きます~!
…なんて私は「アタチ」か?!(笑)
いつも力をいっぱいもらっています。
いつも背中さすってもらってます。
感謝、感謝です。
これからもリハビリの伴走、お願いします。
ありがとう~(涙)…ハグッ☆
ウメより
やまさん、こんばんは!
やまさんも子どものことで努力されたり
悲しい想いをされたりしておられるのですね…。
私も不正出血の前に、あることで婦人科系の病気かと心配になったことがあり
産婦人科に行きましたが、辛かったですね。
私は病気の心配、でも周りはお腹の大きな幸せそうな妊婦さん。
次に行くときには絶対婦人科のみのクリニックを受診しようと決意?しました。
やはり女性には「産む」という機能が備わっているので
子どもがほしい、という気持ちはある意味自然なことかなとも思います。
でも、いろいろな考え方があるので、
人それぞれかもしれませんね。
共感していただき、ありがとうございました!
ウメより
☆なおさんへ
なおさん、はじめまして!
いつも読んでいただきありがとうございます。
う~ん、そうですか。
なおさんは、30代後半で再婚、出産を身をもって体験されたのですね。
そんななおさんの言葉は説得力がありますね!
私はこれからどうなるかわかりませんが、
何せ相手のいることなので
どこかで縁があれば、なおさんみたいな人生も
可能かもしれませんね。
とりあえずは、自分が元気になれるような生活を心がけようと思います。
なおさんに叱咤激励された気分。。。
ありがとうございました!
ウメより
☆「リミット、、」さんへ
はじめまして!
共感していただきありがとうございます。
子どものことでは苦しまれたのですね…。
そして子どもを望んでも、モラ夫との生活での不安…わかります。
私も生理の度の大量出血、そして不正出血で(月の半分もメンドーなことが!?)
もう子宮なんていらない…子どももできないのに、と思ったこともありますよ。
そして、私も事情を知る友人は、3人の子ができたので、
私の代わりに産んでくれたんだと思ったりもしています。
友人の子ども達の可愛い笑顔を、寝顔をみると
この子達のために、平和な世の中を作らなくては、
なんて妙な正義感も湧いたりして(笑)。
といいつつ子どもの相手は大変!
ひとりの生活の気楽さを感じたりとわがままな私でもあります。
ありがとうございました!
ウメより
どんなに前向きに気持ちを切り替えようとしても、
その先から叩きのめされてきたのです。
悲観的になりすぎて当たり前です。
私も全く同じです。
そんな自分を曝け出す事で、凹んだ勇気を少しでも奮い立たせて、
また前へと進もうとしているのです。
リハビリ中なのです。
悲観的になりすぎて当たり前です。
その事で責められる事は無いのです。
ウメさん!幸せになる為に、今は心に溜まった毒をガンガン吐き出していきましょうよ(^^)
料理が上手。
本もいろいろ読むし映画にもくわしい。
話も聞き上手
お酒もけっこういけちゃう。
最高にいかしてると思う。
♪うららうらら~~この世は私のためにある。~~
世界一の男だけ~~~♪
山本リンダが歌ってたけれどこの世は私のためにある!っていうぐらい考えたっていいと思う。
だってただでも自分のこと過小評価しがちだもん。
最低最悪の男(ごめん)の毒に当たって心が弱ってるのかもしれないけれど、大丈夫!!
絶対にしあわせになれる!!
だって、いっぱい涙をながしたんだもん。
我慢ばっかりしたんだもん。
ウメさん
私は信じてる。
流した涙の数だけしあわせになれるって。
私は、現在32歳です。
先月モラ夫と結婚一年11ヶ月目で調停離婚致しました。
私も子供はいません。
ウメさんの気持ち、わかる気がします。
私も、子供が大好きです。結婚後は35歳の夫との間に子供を望みました。
でも、子供が出来る夫婦生活はありませんでした。
そうしていくうちに元夫のモラ言動が明らかになってくる中に、医師曰く婦人科系が華奢で初産は30代前半まで、帝王切開が理想というリミットのあることが発覚した私に元夫の『卑劣なモラ言動』が度重なり、『私の身体はどうなってもいい』といわんばかりのセリフが続き、例え子供に恵まれたとしても
この人との生活の中で育児?と不安も沸いてきました。
モラ夫との離婚後は、自分の性格やらを考えると男性不信は相当なものですし、しかもそうこうしているうちに、私の初産のリミットはきてしまう。
一生子供のいない生活を思うと、辛い酷い生理痛の度に、苦しい思いだけはずっと続くのだなと、、、生理そのものを憎みたくなります。辛いですね。
同年代の友人が子供を連れて遊びにきてくれると、とてもかわいいですし、癒されます。
でも、正直私にはかなわぬ夢という気持ちも沸いてきます。
友人の子を叔母のような感覚で愛情注がせてもらってます。
30代前半でないから子どもを望めないとか再婚を望めないとか悲観的になりすぎているのではないでしょうか。
わたしは30代後半で離婚して、男性に自分から声をかけて付き合い再婚して出産して今に至ります。
ぜんぜん美人というわけではありませんよ。
生物学的に45才くらいまでは自然妊娠可能とされているのですから、
年齢を言い訳にするのはウメさんを大切に育ててくれたご両親に申し訳ないような気がします。
差し出がましいことを言ってすみません。でも本心を言いました。
私も結婚5年目ですが、子供ができません。
不妊症外来も行きました。
私のほうには特に異常はなかったのですが、慣れない婦人科の診察、周りにいるたくさんの妊婦さん、本当につらかったです。
現在、受診はせず、夫との間に子供をもうけること自体に疑問を持っているので、作るようなこともしていません。
やはり年をとったときの寂しさもそうですが、友達の子供を見るたびに、こんなに人の子供でも可愛いのに、自分から生まれた子供だったら、どんな愛おしい気持ちになるのだろうと、涙を流したこともあります。
女と生まれた以上、やはり自分で子供を産んで育てたい、生まれながらに女性に身についている母性なのかもしれませんね。