うえぽんの「たぬき鍋」

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ドラフトワッショイ-大学・社会人編「アンタら誰?」Part4

2005-11-27 00:05:02 | 野球・ドラフト「怪」説
今回は最終回、パ・リーグの残り3球団を取り上げます。

★西武ライオンズ
希望枠…松永 浩典(まつなが・ひろのり)投手 左投左打 174cm75kg
22歳 長崎・海星高-三菱重工長崎
高校では3年春にセンバツ出場。社会人では伸び悩み、一時は野手転向も考えたが、「もう一年投手でがんばれ!」という牧瀬寅男監督の励ましで一念発起。伸びのある直球と新球チェンジアップでブレイクした。

3巡目…吉見 太一(よしみ・たいち)捕手 右投右打 182cm80kg
25歳 京都・京都成章高-立命館大-サンワード貿易
高校では3年夏の甲子園決勝の対横浜高戦で松坂(現・西武)にノーヒットノーランを喫した。強肩にはかねてから定評があり、課題だった打撃にも力強さが出てきた。1年目から正捕手争いへの参戦が期待される。

4巡目…西川 純司(にしかわ・じゅんじ)投手 左投左打 183cm68kg
22歳 滋賀・八幡商業高-三重中京大
細身で手足の長い投手らしい体型。その長い腕をムチのようにしならせて、キレの良い球を制球良く決められるのが長所。特に自信があるのは2種類のスライダーと、どんな局面でも投げられるサークルチェンジとか。

5巡目…山本 歩(やまもと・あゆむ)投手 右投右打 177cm71kg
22歳 兵庫・三田学園高-関西学院大
西武お得意の隠し球!大学では理工学部に合格したため、学業と並立させるべく準硬式に転向、指名がなければ大学院に進む予定だった頭脳派だ。打者の手元で動くクセ球を得意とし、今年の大学選手権では優勝を果たした。

解説
伊東監督は、松坂の高校の後輩に当たる松井光介投手(JR東日本)の獲得に熱心で、一時はスカウトに自由枠での獲得も要請していたようなのですが、結局蓋を開けてみれば自由枠は松永で、松井はヤクルトが3巡目で指名という形に。これに伊東監督は「本当に欲しい選手は獲れなかった。それが複雑だし、ショック。もう余計なことは話したくない」と会議後の取材を途中で打ち切り。フロントと現場との意思の疎通がなされていない状況が露わになってしまいました。でも、オフィシャルな場面でこういうことを言うのは、他の指名された選手たちに対してすごく失礼な気がします。お怒りはごもっともだし同情する面もありますが、空元気でもいいからもっと前向きな発言はできなかったものかと。数年後、伊東監督に「あの時は失敗だと思ったけど、あいつら獲って良かった」と言わせるような活躍を期待します。

★福岡ソフトバンクホークス
希望枠…松田 宣浩(まつだ・のぶひろ)内野手 右投右打 179cm82kg
22歳 愛知・中京高-亜細亜大
東都大学リーグで15本塁打を記録。部員の不祥事によるチームの2部降格がなければさらに記録は伸びていたはずだ。攻守に柔らかさが乏しく粗っぽいものの、うまく育てばチームを代表する強打者となるだろう。

3巡目…藤岡 好明(ふじおか・よしあき)投手 右投右打 176cm80kg
21歳 宮崎・宮崎日大高-JR九州
躍動感あふれるサイドハンドから、MAX149キロのストレートを繰り出すパワーピッチャー。高速スライダーとシュートを交え、打者の懐をガンガン突く投球は小気味よい。タイプとしては、「ミニ加藤武治(横浜)」。

4巡目…甲藤 啓介(かっとう・けいすけ)投手 右投右打 180cm80kg
22歳 高知・高知高-近畿大
大学最終学年の今年になって突如ブレイクし、リーグ戦で春4勝・秋5勝。滑らかなフォームからMAX147キロの重い速球を投げ込む。打撃の評価も高く、交流戦で投げる機会があれば、彼の打席にも要注目である。

5巡目…本多 雄一(ほんだ・ゆういち)内野手 右投左打 173cm71kg
21歳 鹿児島・鹿児島実業高-三菱重工名古屋
俊足強肩を活かした守備は、小回りが利いて隙がない。闘志をむき出しにするプレースタイルもチームに勢いを与える。打撃はインコースに弱点を抱えるが、ツボにはまれば小柄な体に似合わぬ豪快な一発も見せる。

6巡目…柳瀬 明宏(やなせ・あきひろ)投手 右投右打 177cm76kg
22歳 広島・如水館高-龍谷大
どこに力が入っているかわからないゆったりとしたフォームからMAX147キロの速球が繰り出されるから、打者はタイミングを取りにくいことこの上ない。肘を痛めており、まずは万全の体調に戻すところから始めたい。

解説
毎年、アマチュアの目玉選手をあの手この手で獲得してきたソフトバンクですが、今年に関しては「らしさ」があまり見えないドラフトとなってしまいました。例年だと、希望枠の選手を早々に確定させて余裕のある戦略を展開していたのが、今年はなかなか確定せず、松田に決まるまで長いこと迷走したようです。また、いつもなら下位で有力選手の囲い込みの一つもやってくるところが、今年は何のサプライズもなくやけにあっさり終わってしまったところも気になります。ホークスを「ドラフトの風雲児」に生まれ変わらせた根本陸夫球団社長が没して6年になりますが、そろそろ「根本遺産」も尽きてしまう頃なのでしょうか。もっとも、今までがすごすぎたので、たまにこういうドラフトになると他球団より余計物足りなく感じてしまうのかも知れませんが。来年以降は再び野心満々のドラフトを期待します。


★千葉ロッテマリーンズ
3巡目…根元 俊一(ねもと・しゅんいち)内野手 右投左打 177cm75kg
22歳 埼玉・花咲徳栄高-東北福祉大
高校では甲子園出場、大学では3年時に大学選手権優勝。3、4年時には日米大学野球日本代表に選出されるなど、エリートコースを順調に歩む。たとえが古いが、高木豊(元・大洋など)タイプの走攻守揃った内野手だ。

4巡目…川崎 雄介(かわさき・ゆうすけ)投手 左投左打 180cm82kg
24歳 宮崎・宮崎南高-九州東海大-ホンダ熊本
大学2年時まで本職は野手だった遅咲きのサウスポー。重い速球にスライダー、スクリューを交え安定した投球を見せる。スピード不足を解消すべくウェートトレに取り組み、130キロ台だった直球がMAX147キロまでアップ!

5巡目…古谷 拓哉(ふるや・たくや)投手 左投左打 180cm73kg
24歳 北海道・駒大岩見沢高-駒澤大-日本通運
大学では通算1勝7敗の無名な投手だったが、社会人で徹底した体力強化とフォーム固めに努めた結果、今年の夏頃から急成長。持ち前の技巧的投球にパワーとスピードが加わった。今が伸び盛りの「旬」なサウスポー。

6巡目…相原 勝幸(あいはら・かつゆき)投手 右投右打 190cm87kg
22歳 沖縄・沖縄水産高-富士大
大学4年間で上→下→上とフォームを2度改造し、2度目の改造で直球のスピードが一気に上昇、MAX148キロをマークした。下手投げでも評価の高い異色派投手。ちなみに、富士大は富士山には全然近くない(岩手県花巻市)。

解説
プロ野球経験のない宮田隆編成部長。しかし、未経験であるが故にしがらみや慣例にとらわれず、柔軟かつ大胆に動けるのが良いところです。ドラフトにおいては徹底的な箝口令を敷いて情報が漏れるのを防ぎ、ギリギリまで他球団に動きを察知させませんでした。今年から始まった新ドラフト制度は上位球団に不利と言われましたが、ロッテのドラフトはかなり上手くいったと思います。3巡目の根元はポスト堀の期待がかかる二塁手で、線の細さが解消されればレギュラーも見えます。4、5巡目の川崎・古谷の二人は年齢的には中堅にさしかかりますが、開花が遅れた分今がちょうど成長期にあり、手薄な左投手の補強としては最高でしょう。そして、6巡目の相原は上でも下でも投げるという変わり種で、プロではまだどちらで投げるか決めていないとか(爆)。こういう個性派こそぜひぜひ活躍して欲しい(笑)!
コメント
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