今日は、パ・リーグの3球団を取り上げます。
★東北楽天ゴールデンイーグルス
1巡目…松崎 伸吾(まつざき・しんご)投手 左投左打 180cm90kg
22歳 青森・光星学院高-東北福祉大
太めの体型ながら投球は軽快かつ打たれ強く、特にシュート、スライダーを駆使した横の揺さぶりは絶品!タイプとしては土肥義弘(横浜)に近いか。飛躍へのカギはウェートコントロールと縦系の変化球の修得。
3巡目…青山 浩二(あおやま・こうじ)投手 右投右打 180cm80kg
22歳 北海道・函館工業高-八戸大
ケタ外れのスタミナとムダの少ないフォームで、いくら投げてもバテが来ないタフな男。スライダーの切れ味、牽制、フィールディングのうまさも定評がある。持ち球も豊富だが、緩急を使えるようになるとさらに良し。
4巡目…河田 寿司(かわた・ひさし)捕手 右投左打 181cm91kg
26歳 熊本・文徳高-三菱重工長崎
強豪・三菱重工長崎では篠原・杉内(ともにソフトバンク)とバッテリーを組んだ経験あり。リードやキャッチングの技術は社会人トップクラスの実力を持つ。昨年は全日本代表の4番を務めるなど、パワーも抜群である。
5巡目…西村 弥(にしむら・わたる)内野手 右投両打 178cm78kg
22歳 沖縄尚学高-東京情報大
東京情報大は千葉県大学リーグの学校で、ドラフト指名選手の誕生は創部初。地肩が強く、守備力は全国大学球界でも屈指のものがある。西岡剛(ロッテ)のようなタイプの、走攻守三拍子揃ったハイセンスな遊撃手。
6巡目…木谷 寿巳(きたに・ひさし)投手 右投右打 180cm75kg
25歳 滋賀・近江高-東北福祉大-王子製紙
常時140キロ台の速球を投げ、スライダー、フォークで三振を奪える。スケールはさほど感じないものの、球威、制球など全ての面でバランスのとれた正統派右腕。牽制、クイックなどの守備面に若干の不安あり?
7巡目…井野 卓(いの・すぐる)捕手 右投右打 180cm78kg
22歳 群馬・前橋工業高-東北福祉大
遠投110mの強肩に加え、キャッチングやワンバウンド処理などの基礎技術もしっかりしている。打者の裏をかくリードができるのもいいところ。打撃は守備に比べると印象度が落ちるが、変なクセはなく基本に忠実。
8巡目…草野 大輔(くさの・だいすけ)内野手 右投左打 170cm78kg
29歳 宮崎・延岡学園高-NTT東京-NTTグループ九州野球クラブ-ホンダ熊本
社会人球界で11年プレー。全日本代表にも選ばれるなど、豊富な経験によって培われたしぶとさ、対応力は素晴らしい。小柄だが、型にはまらぬ大きいバッティングができるのも長所だ。年齢的にも1年目から勝負。
9巡目…山崎 隆広(やまざき・たかひろ)外野手 右投右打 177cm90kg
29歳 静岡・静岡商-NTT東海-NTT西日本
年齢は高いが体は若い。遠投110mの強肩と、都市対抗で3試合連続本塁打を放ったこともあるパワフルな打撃が持ち味。高齢だけに、1年目から結果を出したい!ちなみに、弟・哲也はセレッソ大阪所属のJリーガー。
解説
新球団楽天の一年目は、予想されたとおりの厳しい結果に終わりました。ここからいかにしっかりと骨格を作り肉付けをしていくかが、浮上へのカギです。今回の大量指名は、その骨格を作るための準備段階。あらゆるタイプの選手を獲って、可能性を探っていこうという姿勢が見えます。上位では野村克也新監督の強い要望もあり、松崎・青山という左右の即戦力候補の投手を揃えました。両人とも東北に縁があり、チームを地元に根付かせるためにも良い選択だったと思います。河田・井野は、層の薄い捕手陣を活性化させる期待がかかります。木谷・西村は名脇役候補。下位では草野・山崎の高齢選手二人の指名が目を惹きました。層の薄い楽天だからこそできた指名ですが、1年目でコケたらそのままきっかけを掴めず終わってしまう危険性も伴うだけに、春期キャンプから大いにアピールしてもらいたいですね。
★北海道日本ハムファイターズ
希望枠…八木 智哉(やぎ・ともや)投手 左投左打 181cm75kg
22歳 山梨・日本航空高-創価大
東京新大学リーグ記録の21連勝を含め、大学通算35勝2敗。今年6月の大学選手権では大会新記録の49奪三振。11月の関東地区大学野球選手権の対白鴎大戦では完全試合を達成。記録ずくめの本格派左腕である。
3巡目…川島 慶三(かわしま・けいぞう)内野手 右投右打 172cm72kg
22歳 長崎・佐世保実業高-九州国際大
一時は競輪選手になることも考えたというほどの驚異的な身体能力を持つ。体は小さいがパワーが半端ではなく、福岡ドームでレフト中段に軽々と打ち込んだことも。なかなかのイケメンで、人気面でも期待出来そう。
4巡目…武田 勝(たけだ・まさる)投手 左投左打 176cm70kg
27歳 東京・関東第一高-立正大-シダックス
左打者の背中から来るようなスリークオーターから、キレのある直球と曲がりの良いスライダーを散らして勝負する技巧派左腕である。力で抑え込むタイプではないだけに、スライダー以外の変化球も磨きたい。
5巡目…小山 桂司(おやま・けいじ)捕手 右投両打 175cm80kg
25歳 秋田・秋田経法大付属高-秋田経法大(中退)-シダックス
スローイングに定評があり、二塁送球タイムはプロでもなかなかいない1.7秒台!今夏の都市対抗予選から正捕手となり、伸び盛りまっただ中でのドラフト指名は大きな追い風だ。捕手では珍しいスイッチヒッター。
6巡目…高口 隆行(たかぐち・たかゆき)内野手 右投右打 180cm80kg
22歳 東京・創価高-創価大
飛び抜けたパワーやセンスがあるわけではないが、昨年の大学選手権では北九州市立大・中田賢一(現・中日)から2安打、今年の大学選手権では2本塁打を放つなど、大舞台に強い。メリハリの利いた守りも高評価。
7巡目…星野 八千穂(ほしの・やちほ)投手 右投右打 180cm71kg
25歳 長野・丸子実業高-岐阜聖徳学園大-JR北海道
社会人3年目の今年になって急成長を見せ、エースとしてチームを7年ぶりに都市対抗へと導いた本格派右腕。常時140キロ台の速球とフォークをはじめとする多彩な変化球を、安定した制球で投げられるのが良い。
解説
チームの弱点をきちんと見極めて狙いを定め、なおかつ良いと思った選手は躊躇せずに獲りに行くという姿勢が、最近の日本ハムのスカウティングには浸透してきたように思います。こうした姿勢を保ち続ければ、すぐには結果が出なくても、いずれチームは強くなっていくはずです。今回の大学・社会人ドラフトでは、希望枠で早々に八木の獲得を決めた時点で成功が半分約束されたようなものでしたが、他もしっかりと根拠のある指名を見せました。高齢化が進んでいる二遊間を補強すべく川島・高口。高橋憲幸の引退で穴が広がった左の中継ぎに武田。手薄な捕手陣に厚みを加える小山。星野は実力もさることながら地元北海道のチーム出身であるというのがファンへの良いアピールポイントになります。ドラフトは、指名された全ての選手が活躍出来るわけではありませんが、実に期待度の高い指名ができました。
★オリックスバファローズ
希望枠…平野 佳寿(ひらの・よしひさ)投手 右投右打 184cm78kg
22歳 三重・鳥羽高-京都産業大
高校時代は控えだったが、大学で大ブレイク。スピード、球威、制球力、変化球のキレなど、欠点らしい欠点の見当たらない今ドラフトの超目玉。大学進学直後からマークしていたオリックススカウト陣は殊勲賞モノ。
3巡目…岸田 護(きしだ・まもる)投手 右投右打 180cm72kg
24歳 大阪・履正社高-東北福祉大-NTT西日本
直球はさほど速くないが、ブレーキの効いたカーブ、真横に滑るスライダー、タイミングを狂わせるチェンジアップをコントロール良く決める。投げる時に首が傾く独特のフォームも、打ち難さにひと味加えている。
4巡目…森山 周(もりやま・まこと)内野手 右投左打 178cm70kg
24歳 兵庫・報徳学園高-大阪産業大-ヤマハ
圧倒的な身体能力を存分に活かしたアクロバティックな守備・走塁が売り物の即戦力候補。内野安打狙いで走り打ちの傾向があった打撃も最近は改善され、きちんとバットが振れるようになったのはプラス要素だ。
5巡目…中山 慎也(なかやま・しんや)投手 左投左打 182cm77kg
24歳 群馬・桐生南高-城西大-JR東海
安定した制球力と度胸の良さを活かし、速球、カーブ、スライダーを駆使して打者をテンポ良く攻めていくピッチングが信条。たまに投げるナックルもいい味を出している。連投も利くので中継ぎでの出番が多そう。
6巡目…妹尾 軒作(せのお・けんさく)投手 右投右打 177cm74kg
25歳 大体大浪商高-大阪体育大-一光
大学時代からドラフト候補として注目されていた本格派右腕。大柄ではないが馬力があり、力感あふれるフォームからMAX151キロの速球を繰り出す。4種のスライダーやナックルを投げる意外な器用さも持つ。
解説
何と言っても、平野の希望枠での獲得に尽きますね。高校生ドラフトで1巡目指名した岡田とともに、将来チームの柱となりうる素質を持つ二人を獲得したのは実に喜ばしいことです。今回のドラフトでは、勝ち頭のJPが退団して先発が危機的状況に陥った投手陣の補強が最大のテーマでした。平野には、1年目から開幕ローテーション入りを期待したいところです。岸田も、都市対抗では肩を痛めていたこともあり登板機会がなかったのは心配ですが、十分ローテーションに割って入れるチャンスはあります。下位指名の中山・妹尾は中継ぎ向きの選手。特に中山は、左の中継ぎである故障明けの歌藤・酷使気味の菊地原の負担を減らす活躍を見込みたいですね。4巡目の森山は、センターへのコンバートが噂される平野恵一の後釜としての指名でしょう。全体的にバランスの良い、うまいドラフトだったと思います。
★東北楽天ゴールデンイーグルス
1巡目…松崎 伸吾(まつざき・しんご)投手 左投左打 180cm90kg
22歳 青森・光星学院高-東北福祉大
太めの体型ながら投球は軽快かつ打たれ強く、特にシュート、スライダーを駆使した横の揺さぶりは絶品!タイプとしては土肥義弘(横浜)に近いか。飛躍へのカギはウェートコントロールと縦系の変化球の修得。
3巡目…青山 浩二(あおやま・こうじ)投手 右投右打 180cm80kg
22歳 北海道・函館工業高-八戸大
ケタ外れのスタミナとムダの少ないフォームで、いくら投げてもバテが来ないタフな男。スライダーの切れ味、牽制、フィールディングのうまさも定評がある。持ち球も豊富だが、緩急を使えるようになるとさらに良し。
4巡目…河田 寿司(かわた・ひさし)捕手 右投左打 181cm91kg
26歳 熊本・文徳高-三菱重工長崎
強豪・三菱重工長崎では篠原・杉内(ともにソフトバンク)とバッテリーを組んだ経験あり。リードやキャッチングの技術は社会人トップクラスの実力を持つ。昨年は全日本代表の4番を務めるなど、パワーも抜群である。
5巡目…西村 弥(にしむら・わたる)内野手 右投両打 178cm78kg
22歳 沖縄尚学高-東京情報大
東京情報大は千葉県大学リーグの学校で、ドラフト指名選手の誕生は創部初。地肩が強く、守備力は全国大学球界でも屈指のものがある。西岡剛(ロッテ)のようなタイプの、走攻守三拍子揃ったハイセンスな遊撃手。
6巡目…木谷 寿巳(きたに・ひさし)投手 右投右打 180cm75kg
25歳 滋賀・近江高-東北福祉大-王子製紙
常時140キロ台の速球を投げ、スライダー、フォークで三振を奪える。スケールはさほど感じないものの、球威、制球など全ての面でバランスのとれた正統派右腕。牽制、クイックなどの守備面に若干の不安あり?
7巡目…井野 卓(いの・すぐる)捕手 右投右打 180cm78kg
22歳 群馬・前橋工業高-東北福祉大
遠投110mの強肩に加え、キャッチングやワンバウンド処理などの基礎技術もしっかりしている。打者の裏をかくリードができるのもいいところ。打撃は守備に比べると印象度が落ちるが、変なクセはなく基本に忠実。
8巡目…草野 大輔(くさの・だいすけ)内野手 右投左打 170cm78kg
29歳 宮崎・延岡学園高-NTT東京-NTTグループ九州野球クラブ-ホンダ熊本
社会人球界で11年プレー。全日本代表にも選ばれるなど、豊富な経験によって培われたしぶとさ、対応力は素晴らしい。小柄だが、型にはまらぬ大きいバッティングができるのも長所だ。年齢的にも1年目から勝負。
9巡目…山崎 隆広(やまざき・たかひろ)外野手 右投右打 177cm90kg
29歳 静岡・静岡商-NTT東海-NTT西日本
年齢は高いが体は若い。遠投110mの強肩と、都市対抗で3試合連続本塁打を放ったこともあるパワフルな打撃が持ち味。高齢だけに、1年目から結果を出したい!ちなみに、弟・哲也はセレッソ大阪所属のJリーガー。
解説
新球団楽天の一年目は、予想されたとおりの厳しい結果に終わりました。ここからいかにしっかりと骨格を作り肉付けをしていくかが、浮上へのカギです。今回の大量指名は、その骨格を作るための準備段階。あらゆるタイプの選手を獲って、可能性を探っていこうという姿勢が見えます。上位では野村克也新監督の強い要望もあり、松崎・青山という左右の即戦力候補の投手を揃えました。両人とも東北に縁があり、チームを地元に根付かせるためにも良い選択だったと思います。河田・井野は、層の薄い捕手陣を活性化させる期待がかかります。木谷・西村は名脇役候補。下位では草野・山崎の高齢選手二人の指名が目を惹きました。層の薄い楽天だからこそできた指名ですが、1年目でコケたらそのままきっかけを掴めず終わってしまう危険性も伴うだけに、春期キャンプから大いにアピールしてもらいたいですね。
★北海道日本ハムファイターズ
希望枠…八木 智哉(やぎ・ともや)投手 左投左打 181cm75kg
22歳 山梨・日本航空高-創価大
東京新大学リーグ記録の21連勝を含め、大学通算35勝2敗。今年6月の大学選手権では大会新記録の49奪三振。11月の関東地区大学野球選手権の対白鴎大戦では完全試合を達成。記録ずくめの本格派左腕である。
3巡目…川島 慶三(かわしま・けいぞう)内野手 右投右打 172cm72kg
22歳 長崎・佐世保実業高-九州国際大
一時は競輪選手になることも考えたというほどの驚異的な身体能力を持つ。体は小さいがパワーが半端ではなく、福岡ドームでレフト中段に軽々と打ち込んだことも。なかなかのイケメンで、人気面でも期待出来そう。
4巡目…武田 勝(たけだ・まさる)投手 左投左打 176cm70kg
27歳 東京・関東第一高-立正大-シダックス
左打者の背中から来るようなスリークオーターから、キレのある直球と曲がりの良いスライダーを散らして勝負する技巧派左腕である。力で抑え込むタイプではないだけに、スライダー以外の変化球も磨きたい。
5巡目…小山 桂司(おやま・けいじ)捕手 右投両打 175cm80kg
25歳 秋田・秋田経法大付属高-秋田経法大(中退)-シダックス
スローイングに定評があり、二塁送球タイムはプロでもなかなかいない1.7秒台!今夏の都市対抗予選から正捕手となり、伸び盛りまっただ中でのドラフト指名は大きな追い風だ。捕手では珍しいスイッチヒッター。
6巡目…高口 隆行(たかぐち・たかゆき)内野手 右投右打 180cm80kg
22歳 東京・創価高-創価大
飛び抜けたパワーやセンスがあるわけではないが、昨年の大学選手権では北九州市立大・中田賢一(現・中日)から2安打、今年の大学選手権では2本塁打を放つなど、大舞台に強い。メリハリの利いた守りも高評価。
7巡目…星野 八千穂(ほしの・やちほ)投手 右投右打 180cm71kg
25歳 長野・丸子実業高-岐阜聖徳学園大-JR北海道
社会人3年目の今年になって急成長を見せ、エースとしてチームを7年ぶりに都市対抗へと導いた本格派右腕。常時140キロ台の速球とフォークをはじめとする多彩な変化球を、安定した制球で投げられるのが良い。
解説
チームの弱点をきちんと見極めて狙いを定め、なおかつ良いと思った選手は躊躇せずに獲りに行くという姿勢が、最近の日本ハムのスカウティングには浸透してきたように思います。こうした姿勢を保ち続ければ、すぐには結果が出なくても、いずれチームは強くなっていくはずです。今回の大学・社会人ドラフトでは、希望枠で早々に八木の獲得を決めた時点で成功が半分約束されたようなものでしたが、他もしっかりと根拠のある指名を見せました。高齢化が進んでいる二遊間を補強すべく川島・高口。高橋憲幸の引退で穴が広がった左の中継ぎに武田。手薄な捕手陣に厚みを加える小山。星野は実力もさることながら地元北海道のチーム出身であるというのがファンへの良いアピールポイントになります。ドラフトは、指名された全ての選手が活躍出来るわけではありませんが、実に期待度の高い指名ができました。
★オリックスバファローズ
希望枠…平野 佳寿(ひらの・よしひさ)投手 右投右打 184cm78kg
22歳 三重・鳥羽高-京都産業大
高校時代は控えだったが、大学で大ブレイク。スピード、球威、制球力、変化球のキレなど、欠点らしい欠点の見当たらない今ドラフトの超目玉。大学進学直後からマークしていたオリックススカウト陣は殊勲賞モノ。
3巡目…岸田 護(きしだ・まもる)投手 右投右打 180cm72kg
24歳 大阪・履正社高-東北福祉大-NTT西日本
直球はさほど速くないが、ブレーキの効いたカーブ、真横に滑るスライダー、タイミングを狂わせるチェンジアップをコントロール良く決める。投げる時に首が傾く独特のフォームも、打ち難さにひと味加えている。
4巡目…森山 周(もりやま・まこと)内野手 右投左打 178cm70kg
24歳 兵庫・報徳学園高-大阪産業大-ヤマハ
圧倒的な身体能力を存分に活かしたアクロバティックな守備・走塁が売り物の即戦力候補。内野安打狙いで走り打ちの傾向があった打撃も最近は改善され、きちんとバットが振れるようになったのはプラス要素だ。
5巡目…中山 慎也(なかやま・しんや)投手 左投左打 182cm77kg
24歳 群馬・桐生南高-城西大-JR東海
安定した制球力と度胸の良さを活かし、速球、カーブ、スライダーを駆使して打者をテンポ良く攻めていくピッチングが信条。たまに投げるナックルもいい味を出している。連投も利くので中継ぎでの出番が多そう。
6巡目…妹尾 軒作(せのお・けんさく)投手 右投右打 177cm74kg
25歳 大体大浪商高-大阪体育大-一光
大学時代からドラフト候補として注目されていた本格派右腕。大柄ではないが馬力があり、力感あふれるフォームからMAX151キロの速球を繰り出す。4種のスライダーやナックルを投げる意外な器用さも持つ。
解説
何と言っても、平野の希望枠での獲得に尽きますね。高校生ドラフトで1巡目指名した岡田とともに、将来チームの柱となりうる素質を持つ二人を獲得したのは実に喜ばしいことです。今回のドラフトでは、勝ち頭のJPが退団して先発が危機的状況に陥った投手陣の補強が最大のテーマでした。平野には、1年目から開幕ローテーション入りを期待したいところです。岸田も、都市対抗では肩を痛めていたこともあり登板機会がなかったのは心配ですが、十分ローテーションに割って入れるチャンスはあります。下位指名の中山・妹尾は中継ぎ向きの選手。特に中山は、左の中継ぎである故障明けの歌藤・酷使気味の菊地原の負担を減らす活躍を見込みたいですね。4巡目の森山は、センターへのコンバートが噂される平野恵一の後釜としての指名でしょう。全体的にバランスの良い、うまいドラフトだったと思います。