私は、10代の頃よく映画を見た。映画を見ることは楽しかった。映画を見て、こんな恋愛したいなとか、こんな生き方したいなとか、こんな場所に行ってみたいなとか、カッコイイなとか、素敵だなとか、悲しいことも美しく思えたりして、気持ちが豊かになり希望になった。私は、映画の中に自分を重ね合わせていた。映画を見て幸せな気分になれることや憧れは自分の人生の目標になった。
ところが今はどうだろう。映画は所詮虚構の話に過ぎないと思うようになった。映画を見ても、私の人生とはほど遠いし、夢や希望も沸かなくなった。映画がよくないというよりも、私が変わってしまったのだ。憧れや夢よりも、今の現実を生きることの他に興味がなくなったのだと思う。
今を楽しむといえば、運動をする、食事をする、旅行をする、買い物をするといったことになる。今を楽しむの中に「映画を見る」がないのは、作り話に感動できなくなってしまったということだろう。
私は未来もさしてない歳になった。今を大切に生き、過去に感謝し、平和な未来を願う他に、憧れや夢はもう浮かんでこない。映画に期待するものがないということなんだと思う。
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