梅雨明け直前の夏らしさを取り戻した先週の土曜日、娘にせがまれて市民プールへ行ってきた。
世の中とっくに夏休みに入っており、毎日プール、プールとうるさくてかなわなかったので、渋々連れて行くことになった。
子供ってどうしてあんなにプールが好きなのだろうか?
泳ぐ事そのものが好きということでなく、単純に水遊びが好きなのだ。
確かに自分が子供の頃も同じようにプール好きだった気がするが、今は、子供に付き合って行くプールというのが年々辛くなってきている。
長男の時は30代後半から40代初めだったので、子供の目線で一緒に楽しむというのは大いに有りだったし、男の子の遊びの方が活発で面白かった。
だから一緒になって遊ぶというのが自然で楽しかった。
しかし、女の子はそれほどでもないし、ただ漫然と一緒に水の中で遊ぶというのでは間が持たない。
自分の年齢が50間近になって、こういう水遊びですら興味が全くなくなったというのもあって、娘にどんなにせがまれても、天気を理由に「また今度ね」を繰り返していた。
が、久々に晴れたこともあって、ついに誤魔化しきれず重い腰を上げたのだった。
実際の所、娘は可愛くて溺愛しているもののプールに付き合って一緒に遊ぶというのは苦痛でたまらない。
夏の炎天下、何が楽しくて塩素のニオイがプンプンするあまり清潔とはいえないようなプールで過ごさなくてはならないのか、気分がトホホになってしまう。
周りを見回すと、子供が小さい家庭は父親が一所懸命に子供と遊んでいることが多いがそれ以外は日陰でうたた寝しているケースが圧倒的だ。
特にお母さん方は日に焼けることを嫌って、泳ぐ人なんか殆どいない。
かくして、市民プールはガキンチョと腹の出た親父ばかりが目に付き、目の保養にもなりやしない。
幸いに娘の友達が数人来ていたので、一緒に遊ぶように指示して私は日陰へさっさと退却してしまった。
「オヤジは疲れているのだ」-これくらい許せ!
夏の風物詩にプールはつきものだし、市民プールは安くて手軽だが、一番近づきたくない場所でもある。
そんな私の気持ちを知ってか知らずか、友達同士で来週あたり、またプールへ行く計画があるようだ。
自転車で行くにはちょっと遠いので、心配になったがリーダー格の女の子のお母さんが車で連れて行ってくれるそうなので安心できる。
行き帰りだけ注意していれば、プールの監視員の目も行き届いているし、背も届くのでとりあえず大丈夫だろう。
当然、小学校3年ともなれば、そろそろ手が離れていって次第に親離れしていくのは自然なことだ。
勿論、これは寂しい事に違いないのだが、もう市民プールへ行かなくていいと思うと、心からホッとしてしまった。