どうすれば、政治が身近になって、国民の興味が持てるようになるか、ずっと考えていた。
国民の不満や改革への気持ちが、すぐ政治へ反映されれば、面白いと思えるだろうし、政権交代も簡単に出来れば政治に間接参加してる手応えとして感じられるのではないか。
この手応えはやはり国民が政治に興味を持つための重要な要素として看過できないだろう。
何でもそうだと思うが、自分が関わった実感が伴わなければ、人は関係ないと知らん顔してしまう。
しかし、投票しなけりゃ、そんな現象も起きない。
1票の重みとか、よく言われるけどそんな呼びかけを百万遍したところで、実際に投票しなけりゃ何も変わらないし、手応えを感じることもない。
だって積極的に投票へ行く人の大部分は現行議員支配下の党員及び後援会やら企業・団体の関係者とその家族ばっかりで彼らが有利なのは火を見るより明らか。
大多数の人が、自分の生活がそれなりに出来てりゃ、多少、今の政治に不満を覚えても、それを変えようと、わざわざ投票しには行かないもんね。
最初っからめんどくさがって投げてる人多いです。
投票率が40%台なら、候補者や政党がらみの関係者の数で勝負が決まってしまうのでは。
いわゆる、地盤って言われるもので、投票率が低ければ低いほど、そういう人達が有利になる。
そこで、投票率を上げるためにはと、思い浮かぶのが”投票の義務化”である。
どんなに、政党や支持団体及び後援会が頑張って組織票を固めても、投票率が上がってくれば、当落のインパクトへの影響力が弱くなる。
組織や団体に縛られてない票こそが、その時々の選挙で候補者を選ぶ上で重要だと思う。
大都市圏では無党派層の浮動票とか呼ばれるもので、俗に風が吹くとかで表現される。
投票率は、候補者の当落を大きく左右する重大なファクターなのだ。
まあ、そうはいっても”投票の義務化”なんていうと、反発も大きいよね。
わたしも唐突に言われれば、当然、即座に反対って唱えるでしょう。
義務化=強制という感じが強くて、ロクなイメージがない。 笑
だから、”投票の義務化”というより”投票場へ行く事の義務化”って言い換えたい。
どういう事かというと、投票そのものの強制はしないってこと。
この選挙そのものに反対なら棄権すればいい。
但し、投票場まで行ってから棄権である旨を告げなくてはならないという風にしたい。
どの候補者も魅力がないので選びたくないのなら白紙投票でも”へのへのもへじ”でも書いて出せばよい。
その辺は全て自由にしていいと思う。
選挙管理委員会から来た選挙案内の葉書を投票場へ持っていくことが義務付けられるだけで、白票投じるのも、どの候補者名を書くのも自由。
但し、選挙に興味がないとか、分からないとか、どうでもいいとか、面倒くさいとか、誰がいいか分からないから投票しないは認められず、それなら勉強して下さいってな感じの義務化です。
例えが悪いかもしれないが、交通法規では止まれの標識があれば、車が来てようが来てまいが車は必ず一時停止が義務付けられている。
まずは止まってみて左右の安全を確認してから発進せよということで、つまり、とにかく投票場までは来て下さいってな具合。
そんな感じの義務化を提案したい。
今の一番の問題は選挙権の行使が自由である旗印の下、真面目に政治を考えず、投票場へ行くのが面倒だからという理由で簡単に棄権する輩が多すぎることにあると思う。
一見、投票の自由を謳歌してるようだけど、これって現行政治家のまさに思う壺であって、バカな有権者は政治に参加してくれなくていいって言われてるようなものだ。
こんな状況じゃよっぽどの風が吹かない限り選挙で政治が変わるような”変化”は起きない。
この”義務化”で想定される唯一の問題点はタレントや有名人などの人気投票になってしまう恐れがあることだ。
それとイージーなスキャンダルで簡単に当落が決まってしまうから、デマ合戦で足の引っ張り合いになることも危惧される。
この制度、オーストラリアで実際に導入されていて、いつも100%近い投票率を誇るそうだ。
しかし、この辺の懸念については、思ったほど問題視されてないそうだ。
制度として義務化されると有権者達はそれなりに投票日まで勉強するみたいで、ただの人気投票にはなってないようだ。
もし日本でやるなら、もう一歩突っ込んで、候補者の客観的実績表でも作って、投票の参考にしてもらう制度も併設したい。
無作為に何人かの市民を選んで、委員会を作り、自分達の選挙区の候補者の実績を客観的にまとめる作業を行って貰うのだ。
裁判員と同じように一般の人が、各候補者の主観的PRではなく、何をしてきたか客観的事実と実績だけをまとめ上げる。
如実な対立軸が出るように、国家観、外交政策、教育理念、福祉、税のあり方などの考え方をまとめ、議員として具体的に何をしてきたのか、あるいは立候補が初なら、どういう人でどんな実績があるのか、何がしたいのか、分りやすく資料にまとめるのだ。
投票しなくっちゃって思えばそれなりに皆さん勉強するのは必至だけど、候補者の自己主張する資料だけではどうしても偏ってしまう。
客観的視点で公平な立場で候補者を紹介する公的資料も必要。
固定メンバーでやれば、現役議員さんに買収されかねない。
たとえ人気投票で受かっても、次の選挙で過去の公約と実績を照らし合わせて、何も結果を出してなけりゃ落選してしまうようなシステムがいいね。
っていうか、そういう資料を作成しないと意味がない。
この資料は有権者が見ようと思えばすぐ見られるような媒体で閲覧可能として金もあまり掛けない。
候補者の街頭や集会場での演説会は自由だけど、街宣車でのPR活動は禁止にしたい。
名前の連呼やイメージだけを訴えかけるだけで、これはうるさいだけ。
この際、無くして欲しい選挙の風物詩の1つだ。
どうしても有権者と触れ合いたいのなら、まあ、移動は車でも結構だが、スピーカー無しで徒歩で歩いて握手でもして下さい。
足早に車で通過するだけなのに、ガンガン名前の連呼と”お願いします”コールは勘弁願いたい。
それでも、この”義務化”は制度として、実際に導入される事は永遠にないだろうけど、こんな提案をしてこんな考え方もあるんだと思ってもらうことこそ重要だと思う。
政治が行き詰っていて、どうしようもない閉塞感を感じる今日この頃だが、政治家が政治のやり方を変えてくれるのを待っててはダメだと思う。
一部の団体や企業の代表者みたいな旧態依然の、そんな政治家にはご退場願おう。
政党で選ぶより、人物や実績重視で変化を起こしたい。
そういう波が全国で起これば、自然に政界再編と繋がり、何年かかるか知らないけど、いつかは理想の政党政治の形に近づくのでは?
だから、四の五の言わず、選挙に行こう!ってな話でした。 (^-^;