人は知らず、常識の枠に囚われてしまってる事が多い。
実は8月の3・4日と渓流釣りに行ってきたのだが、宿泊はキャンプだった。
キャンプというと、普通キャンプ場でテントを張る事だと殆どの人がそう思ってる。
私も当然そういう受取り方をしていた。
なので、行く場所を福島のいわきと決めた時から周辺のキャンプ場をネットで検索したくらいだ。
ところが、一緒に釣りをした相手、仙台在住のネットの友人・Kozou氏はそんな場所に囚われることもないし、車中泊でもいいのではと提案。
彼とは、昨年の渓流釣り以来、2回目だが、そのあまりにも素直な意見に感心した。
彼にしてみれば、釣りがメインで宿泊は二の次、だったら少しでも安くという考えだったのだろう。
私はそれでも何処かしらテントを張る場所くらいあるだろうと装備は一式持って行った。
所詮、私は渓流釣りの経験は浅いし、フライでの挑戦は初めてだし、釣果がダメだったらキャンプくらい楽しまなくては損というのが私の考え方だったからだ。
いわきの鮫川水系で釣りをしたが、前日までの雨のせいかどうかしらないが、水が濁っていてどうにも芳しくなかった。
ひたすら、上流へ行ってみたり、支流の入遠野川へ入ってみたものの、ついに私はアタリもなく、ボウズに終わってしまった。
Kozou氏は小さいながらもテンカラでヤマメを3尾ほど釣り上げたので、さすがと言う外ない。
私は全てにわたって経験不足、普段止水域の管理釣り場しか知らないから当然と言えば当然なんだけどねぇ。
まぁ、釣果はさておいて、渓流で釣りというのは、なかなかいいもんだ。
この暑い季節、涼やかでいいよね。
釣りをしながら、鮫川の川原でテントを張るいい場所を見つけておいたので、夕方そこに設営することにした。
上流にダムが無い事を確認して、雨が降ったら即、全てを捨てて、逃げ出す覚悟を決めてのキャンプである事は言うまでもない。
雨が降って、増水した川に流されたんじゃ、ホントにシャレにならないからねぇ。
キャンプ場でない所でキャンプというのは、買出しに近くの小さい食料品店に寄った時も、お店の人にも驚かれた。
そして、偶然川原に4WDで遊びに降りて来たカップルも、”こんな所でキャンプして良いんですか?”って本当にビックリしていた。
結構なアウトドアー好きの中年のカップルに見えたが、彼らの辞書にも川原でキャンプの文字はなかったようだ。
川の流れる水音しか聞こえず、満天の星を見ながらのKozou氏との会話も面白かった。
特別に何かについて語り合ったわけじゃないけど、仕事でのつながりや利害関係が全くない人とこうやって、話せるというのも、なかなかに楽しいものだ。
普段出来ないことを、やれる非日常というのも、このシチュエーションならではの楽しみ方なのかもしれない。
他に誰も居ないのは怖くもあるが、自分たちしか居ないっていう雰囲気も味わえてなかなかのもんだったと付け加えておこう。
考えてみると、いつからキャンプ場でキャンプが常識になったのかな。
本来は野営だし、野宿だから、私有地や公共の場所で他人に迷惑になる公園等を除けば何処でも出来るはずなんだけどねぇ。
飲料水やトイレの問題、食器などを洗う施設、設営地のテントの張りやすさ(芝生)、そして何より安全上の問題から、キャンプ場でキャンプが常識になってしまったんだろうね。
その全てにおいて、自己責任の覚悟と不便さを逆に楽しむ余裕さえあれば、キャンプ場でない所でのキャンプも充分楽しい。
思い起こせば、子供が小さい頃は私が家族を引き連れて、年1回くらいのキャンプをしていたが、成長にするにつれ、アウトドアーが嫌いな家族にそっぽを向かれて、もうここ4年くらいキャンプなどしていない。
アウトドアーに飢えた私が一番喜び、楽しんだのが、今回のキャンプだったのかもしれないね。 笑
来年もKozou氏と渓流釣り&キャンプをやることを約束して別れたので、来年こそは、しっかり釣って、川原で塩焼きにして食べれる程の釣果も目標にしたいと思う。 笑
ちなみに、入遠野川には遠野オートキャンプ場があって、きわめて世俗的ではあるが、野営的キャンプはどうにも苦手と言う人にはピッタリな施設だ。
HPのアドレスはこっち ---> http://www.iwaki-tohno.jp/camp/
しかも、キャンプサイトだけでなく、コテージタイプやトレーラータイプの設備もあり、自分でテントを張らないという選択肢もありだ。
カタチだけでも自然に触れ合いたい人には持ってこいだと思う。
ここなら、アウトドアー嫌いなウチの家族も連れて来れそう。 笑