6月4日、小学校低学年までの子とその親を対象に、親子茶道体験教室を開催した。
親子茶道教室を指導したことはあるが、1日体験という趣向は初めてのことだ。
やってみましょうと応じたものの、どう運んだものか参考になるものはなかった。
8畳間に何組を受け入れるか考えたがとりあえず5組10人に
お茶を飲んでいただくだけ、それを2回行うということにして募集をしてもらった。
コロナ禍中の活動で、感染予防対策に器物、部屋の消毒を済ませ、マスク着用のうえ同室する時間も制限し、
空気清浄機を運転して40分という。
主催は地域の公民館付属の児童館で、コロナ禍の少し落ち着きを見せていた昨年12月に
偶々依頼を受けたもの。活動を制限されて、うんざりしていた私は快諾したが詳細は決められていなかった。
1月に入ってオミクロンの広がりで、公民館も閉鎖されたが、新年度が始まると、活動は再開され
親子茶道体験が正式に開催が承認されたのでおねがいしますと連絡があった。
飲食を伴う活動は制限され、茶道の稽古などは器物の使用を含め、菓子は包装のまま供すことなど
制限事項でまともな活動は難しいと思われていたので開催自体が奇跡的とさえ思われた。
募集の蓋を開けてみれば、1回目は親子2組4名、2回目が親子4組10名であった。
問題は水屋の手伝いの人数が確保できないことだった。
熊本支部の活動として承認されていたはずだが、繰り返すコロナ禍のひろがりなどで、活動には
消極的にならざるを得ない事情もあったのだろう。
からくも支部員の一人の協力が得られることになり、点前を任せることにした。
なにより時間制限が気になり、重ね茶碗、二重棚を使う事で運びの回数を減らすことにした。
普通の茶会では、点前座ではせいぜい2服点てるだけ。3客以降は影点てといって、裏で点てて
持ち出すことがほとんどなのだが、運ぶ人と点てる人がいなくてはならない。
菓子の調達の条件は個別包装であること。成田で落花生饅頭を手に入れた。
抹茶はいつもの宇治芳翠園に電話を入れた。室内のしつらいを考え、
軸は「喫茶去」花は庭にある半夏生と決めた。
親子さんにまずはどうスムーズに席入りしてもらうかが問題である。
これで時間を食えば、ゆっくり茶を飲むことが難しくなる。
番号札をくばり、畳に番号札をおくことにした。符合したところに座ってもらえば
混乱はなくなる。
お軸拝見は、後回しで座ったところからでよかろう。
からころも
きつつなれにし
つましあれば
はるばるきぬる
たびをしぞおもふ
藤原定家による新古今和歌集の和歌です。
親御さんの番号の畳に、この和歌を書いた折り紙を置いた。
、
始原への旅立ち第一話大地の子エイラ、上中下を読み終わった。
ジーン・アウル作、中村妙子訳
昭和58年9月20日初版発行とある。
物語は洪積世後期の亜間氷期の人類の祖先を描いた壮大なものである。
作者の、多くの研究者の助言に基づいた膨大な資料と、深い洞察力により
ネアンデルタールと、クロマニヨンの出会いが現実のできごとのように
展開されていく。
生い立ちから成長過程が克明に描かれるストーリーに引き込まれ、
養い親の死により所属していた部族の地から旅立つところで第一話は終わる。
一字一句飛ばし読みできないと思わせる魅力的な創作劇が展開する。
全部で16巻というから、先はながい。
図書館で借り入れる際、手違いと思い違いで、最終巻の上中下を借りてきてある。
これも上中下巻の上中まで読み進んでいる。
なんとこの最終巻は訳者が白石朗とある。これも分厚いハードカバーでちょっと持ち運びはつらい。
2人の訳者が翻訳したジーン・アウル氏の大長編小説を読み終わるには時間がかかりそうだが
全巻読み終わったらこの場でご報告したいものだ。
これも朝の散歩で巡り合ったもので、こんな長い小説を最近読んだことがない私が、飛ばしたり
しないで、興味を持て読み進んでいる。
新刊ではないものは、簡単に図書館で借りられるのがうれしい。