昨年「蒼穹の昴」を読んでから「中原の虹」、「天子蒙塵」など、一連の中国清朝末期を舞台とした浅田次郎の作品に引き込まれた。
その、関連作品として挙げられているマンチュリアン・リポートだが、なかなか読む時間が取れなかった。
張作霖爆殺の真相の調査を、昭和天皇から密命を受けたという荒唐無稽さに加えて、張作霖を乗せて爆破された超豪華な機関車の独白という、素敵な夢物語は、小説家浅田次郎ならではの心温まるお話しだった。
改めて、日中戦争、太平洋戦争へ日本が戦端を開いていった過程に、無関心であってはならないのだとも思わされた。