紀元前35000年から25000年にいたる洪積世後期ごろのうちの亜間氷期の人類の祖先たちの姿を、莫大な量の調査、研究を基に作り出された長編小説が、ジーン・アウルという1936年アメリカシカゴ生まれの女性によって世に出されていた。
18歳で結婚、25歳までに5人の子の母親となる。28歳でエレクトロニクス会社に就職、事務職から初めて、回路盤設計者、テクニカルライターを経て審査部長まで昇進したが40歳で会社を辞め、小説を書き始めた、、、という簡単な経歴を見るだけでどんなユニークな女性なのだろうかと驚くが、彼女の手になるこの小説が世に出るとたちまち多くの読者を得たという。
申し込むとすぐ図書館から借りられた中村妙子さん訳「始原への旅立ち」は4部作とあり、「大地の子エイラ」上中下三巻が第一部とあった。奥付に1983年初版発行とあり、現在第五部を執筆中と、あった。(この現在とはいつのことか今は不明)
この大作をよく理解していなくて、ジーンアウルの大作の一部、と借り入れたものが白石朗氏の手になるものだった。「エイラー地上の旅人」という題で全16冊、第16冊目は初版が2013年とある。
というわけで、これもHさんとの朝のお散歩で紹介していただいたものだ。分厚いハードカバーで16冊とは読み通せるものか自信はないと思ったが、読み始めると忽ち引き込まれてしまったが、手違いで中村妙子さんの訳本は、2冊目で途切れてしまった。
たくさんの調査をもとに想像力を思い切り羽ばたかせた小説は、とにかくおもしろい。二人の訳者による16冊を2種、ゆっくり読んでみたいと思います。二人の訳者による作品は、表題からして違うのですが、まずは筋を追って、偶々手にした両氏による訳本を、つなげて読んでみます。。