アサヒの「べにふうき緑茶」です。
「べにふうきって何?」と思われた方も多いのではないかと思います。
調べてみると、これは元々、紅茶用に改良されたお茶の品種とのこと。
※紅茶はお茶の葉を発酵、烏龍茶は半発酵させて作ります。
で、「メチル化カテキン」を多く、含んでいるようです。
では、次に「メチル化カテキンが何の役に立つの?」ということになりますね。
これについては、メーカーのHPでは一切、触れられていないようです。
よって、学術的な報告を調べていくと「抗アレルギー作用」を持つとのこと。
具体的には、ヒスタミンの放出を抑え、アレルギー症状を軽減する、つまり、花粉症やアトピーに効果があるのではないか、という研究が行われているようです。
このあたりは摂取量との兼ね合い、商品としては、価格や味とのバランスもありますから、本格的な効果を狙うには、もう少し時間が掛かりそうな気がします。
この商品でも、「まずは4日間お試し下さい」と書いてありますが、あくまでも「特保」は取得していません。
※一方で、メーカーの調査では「137人の調査で約60%の人が気分がスッキリした」と記載されていたりもしますが。。。
ただ、「野菜茶業研究所との共同研究成果(特許第4158984号)が利用されている」との表記もあり、新たなアピール法だなと思いました。
それでは、ついでに「どんな特許なのか」も見ておきましょう。
今はとても便利になっていて、自宅から特許庁のHPに接続すれば、電子図書館にて特許や実用新案の検索や閲覧が可能です。
調査の結果ですが、「抗アレルギー活性を増強させる工程を含む機能性食品の製造方法」とのことでした。
つまり、物質の効果を利用することを狙った特許は取得している、ただし、先の商品では「気分はスッキリするけど、医学的な効果までは謳っていない」という状態のようです。
今後は、「抗アレルギー作用」を前面に押し出した商品が発売されるかも知れません。
ちなみにこの商品は350mLで160円。
ちょっと高めですね。
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以下は特許の詳細データ(一部、抜粋)です。
【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】特許公報(B2)
【特許番号】特許第4158984号(P4158984)
【登録日】平成20年7月25日(2008.7.25)
【発行日】平成20年10月1日(2008.10.1)
【発明の名称】機能性食品
【特許権者】
【氏名又は名称】独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構、アサヒ飲料株式会社
【特許請求の範囲】
「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」の少なくともいずれか1種の緑茶葉を含む機能性食品の製造方法であって、pHを下げる処理を行なわずに、70℃から90℃で前記緑茶葉を抽出する工程と、前記抽出後、さらにレトルト殺菌又は超高温殺菌することにより、前記レトルト殺菌又は超高温殺菌の前と比べて、前記緑茶葉の抽出物中のエピガロカテキン-3-O-(3-O-メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)に係る抗アレルギー活性を増強させる工程と、を含む機能性食品の製造方法。
【技術分野】
本発明は、「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」等のアッサム雑種/中国種/台湾系統/のいずれかの茶葉に含まれる抗アレルギー成分である、エピガロカテキン-3-O-(3-O-メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン-3-O-(4-O-メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)及びそれらの異性化体を多く含む抗アレルギー性食品素材に関する。
【発明の効果】
この様な食品素材を用いて製造された機能性飲食品は、消費者が常飲食することによりアレルギーの一次予防に、アレルギー疾患に悩む患者には二次予防に有用である。
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