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ついに「インプレッサ」のセダンが国内でも発売されました。
正式名称は「インプレッサ・アネシス」。
今回からはセダンにサブネームが付きます。
この車、以前、記事にした北米仕様の「インプレッサ・セダン」と基本的には同じものです(下記のアドレス)。
http://blog.goo.ne.jp/typyr-nikki/d/20071208
※一番下に「セダン」の写真があります。
この「アネシス」ですが、本格的な走りは「ハッチバック」の方に譲ってしまったため、「4WDターボ」といったグレードはありません。
エンジンは直4-NAのDOHC-1.5L/SOHC-2.0L。
駆動方式はFF、または、4WDです。
この駆動方式については、先のエクシーガ同様、FFを設定しており、スバルの「数を売りたい!」という気持ちが伝わってきます。
このあたり、現行レガシィにおける「4WDのみ」の強気な姿勢とは明らかに異なりますね。
では、次にライバル社との比較で、「インプレッサ・アネシス」の実力を測ってみましょう(上の表はクリック→拡大の上、ご覧下さい)。
まず、1.5L車
比較の相手は、トヨタの「カローラ・アクシオ」とホンダの「フィット・アリア」。
ラリーに出ている車や好敵手、「ランエボ」を見ていると忘れがちですが、「インプレッサ」って、そもそも「カローラ」クラスです(ラリーベースを除く)。
あと、ホンダなんですが、こちらは元「カローラ」クラスである「シビック」が車格アップしてしまったので、敢えて、「フィット・アリア」を持ってきました。
これらの3車を比べると、エンジン性能は、ほぼ同等ですね。
差があるのは、ボディサイズ。
北米でも販売している「インプレッサ・アネシス」は3ナンバーボディで一回り、大きくなります。これは1.5Lの車としては大きめのボディです。
その分、車重が増えるのと、CVTを持たないため、燃費では他に劣ります。
この比較で印象的なのは「フィット・アリア」が健闘していること。
「フィット」ベースで「カローラ」に対抗出来ていることは、ホンダにとって大きいでしょう。
次に2.0L車
ライバルは、トヨタだと「アリオン」、ホンダだと「シビック」ですね。
「シビック」については、2L-NAで最強と思われる「TYPE-R」も並べてみました。
まず、エンジン性能ですが、出力等は「インプレッサ・アネシス」が最も低いです。
スバルには、2LのDOHCエンジン(148ps/19.5kg・m)もありますが、燃費の関係上、SOHCを選択したと思われます。
燃費に関しては「シビック」(2.0GL)が案外、悪くて、いかに「走りに振った設定であるか」ということが伺えます。
逆に「アリオン」は燃費を重視した設定ですね。
次にボディサイズ、このあたりだと3車とも近い大きさになってきます。
明らかに違うのは、国内専用である「アリオン」が5ナンバー枠を守っていること。
このあたり、自宅駐車場の状況なども踏まえると、実は重要なポイントになっていると思います。
さて、「シビック」の「TYPE-R」ですが、こうやって並べると特殊な車であることが、よく分かります。
同じ2L-NAながら225psまでチューンされた高回転型エンジン、それを生かす6MT、さらにタイヤサイズも特別、ついでに価格も特別ですね。
まとめ
「インプレッサ・アネシス」は、1.5L車も2.0L車も、エンジン性能に対して、大きめのボディを身にまとっています。
よって、「なりふり構わぬ加速競争」なんていうものには向きませんが、タイヤサイズ等は大きめのものを採用しており、ボクサーエンジンがもたらす低重心も相まって、スポーティな走りは楽しめるでしょう。
ただし、調子に乗ってアクセルを踏んでいると、燃費が一気に悪化しますから、要注意ですね・・・(これは他の車でも同じですが)
スバルは「レガシィ」が次期型で「大型化&高級路線」に移行することが確定しており、手軽なセダンとして、「インプレッサ・アネシス」の存在は重要になるでしょう。
また、この際に、上級移行した「レガシィ」との間を埋めるものとして、「4WDターボ」が設定されるかも知れません。
さらに、ハッチバックの「インプレッサ」ではラリー車を意識した「NAのSTiバージョン」が企画されたり、スバルには「Sシリーズ」がありますから、ここで「NAの本格的スポーツ」や「4WDターボ車」を限定販売することも考えられます。
それには、まず、このセダン自体が売れることが必須!
私も、ぜひ、試乗をして、その素性を確かめてみようと思います!!!