tyokutaka

タイトルは、私の名前の音読みで、小さい頃、ある方が見事に間違って発音したところからいただきました。

専門学校と業界の関係

2005年04月05日 22時34分41秒 | DTP/Web
全国の自治体の中でも大阪市や大阪府は際立って赤字の多い自治体と言われている。その中で、大阪府が出資していた第三セクターの「りんくうタワービル」が事実上の倒産とあいなった。関西国際空港の赤字も大きい。

私が大阪の難波(なんば)にある予備校に通っていたころは、ちょうどバブルがはじけ、ぼちぼち景気が悪くなりつつある頃だった。そんな予備校へ通う途中に、難波の近くにありながら、「湊町」と銘打ったJRの駅があった。プライドをかけて駅名を変えたくなかったようなのだが、微妙に「難波」のほうが有名で、結局JRの方が折れてしまった。ここへほどなくして、大阪府の出資で「OCAT」というビルが建った。駅ビルだが、地域再開発の中核的な意味合いもあった。ここも現在は赤字の第三セクターが運営している。土日でもがら空きだ。

さて、ここの2階に専門学校があった。最初は何の専門学校かわからなかった。パソコンを多く置いてあるところだから、その系統の学校であることはすぐにわかったが・・・。あまりにもオープンな印象があったから、ただでパソコンを触らせてくれるのかとさえ思えたぐらいだ。

後々になって、そこがDTPの専門学校を行っていることを知った。運営している会社が何でもデザイン会社であるらしい。他のDTP業界とも関係が密接で、あるデザイン会社の社長さんが学校案内に出ていて、「ここの生徒さんは、しっかりとした技術を持っているので、安心して採用できます。」という文章が掲載されていた。その他にも、ここの専門学校をでて、地元のミニコミ誌の編集の仕事に就いた人の体験談も全く別の本で見たことがあったから、それなりに実力のある学校なのだと思った。本来なら、ここへ通えばそれなりに実力がつくから・・・と思って通うものだが、私が選んだ学校は全く違う学校だった。

一年半くらい前にこのグラフィックの勉強をし始めたのだが、あの頃が専門学校を経営する側にとっての分岐点だったのかなと思う。つまり、ほぼ似たようなソフトを用いるWebとDTPならば、Webの教育を強化する方向でいこうという方針を実行する点である。実際、私が通っていた専門学校ではカリキュラムの大幅な変更が行われ、私が受けたライブの授業とは異なり、デジタルラーニング(CD-ROM)を視聴して操作する授業の比率が高まった。すなわち、手厚くライブの授業を受けた最後の集団ということもできる。

先の専門学校は、DTP専門のカリキュラムだった。Webの授業もあったがDTPほどの多彩さはなかった。

一年くらい前か、その学校が近くの別のビルに移った。地図を見る限り少し遠いように思う。「ここのほうが駅から近くて、通学しやすいのに。」と思った。OCATそのものが赤字なくらいだから、その専門学校が、結構テナント料が高いのに根をあげたのかと思った。

今日ネットで調べてみると、その専門学校のホームページがなかなか見つからない。検索エンジン経由だから見つからないのかと思ったが、なんどもキーワードをいれると、2ちゃんねるでその専門学校を運営する母体のデザイン会社が昨年の10月に倒産したことを知った。ということは、あの専門学校も閉鎖ということになる。その書き込みを読んでいると、やはりお金が戻ってこなかったという人もいたようだ。

いまのところ、私が出た学校は倒産していない。やたら就職率の良さで売りこむ専門学校もあるが、私の出たところはそれほど就職の斡旋の数は多くない。そりゃそうだろう。そもそも潤沢に会社や仕事の数がある地域じゃないからだ。専門学校がつぶれる傍らで、デザインの会社も多く閉鎖していっているのだ。

でも、あの専門学校がなくなったというのは、少しショックだったな。

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