サイケデリック・ペンタトニック!?

カリメロレコード(架空)の店主の何でもござれの日々の音楽コラム

70年代の日本のロックバンド「都落ち」

2011年11月19日 12時41分57秒 | 邦楽
NMM1973年の7月号に「マガジンが見つけた19の実力派グループ」
の特集から今回は「都落ち」を。

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牟田憲司 ギター(グレッチ=ロック・ジェット)ボーカル
堀内寛昭 ギター(リッケンバッカー)、ボーカル
津田一矢 ベース(カール・ヘフナー)、ボーカル
山本博士 ドラム(パール=プレジデント他)

 以前京都に69(シックス・ナイン)というビートルズ・ナンバー専門のバンドがあったが、このバンドは71年の末に解散してしまった。しかし堀内君のもとに九州にいた津田君からバンドを作ろうという熱心な便りがあったのをきっかけに、72年の初めにグループを結成。その年の夏には牟田君が桑田って現在の編成になった。その後京都を中心に活躍してきたが、東京でも吉祥寺のOZや、大学祭などで演奏することがある。今年の4月21日には京都でリサイタルを開き、好評だった。
 レパートリーは初期のビートルズ・ナンバー中心だが、最近はオリジナルも多い。ビートルズのたどった軌跡をたどりたいとうのが、グループの願望だそうである。いわゆるロックンロールのバンドとは、多少のニュアンスのちがった存在のようだ。

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「村八分」と同じくらい強烈なインパクトをもったバンド名「都落ち」。

最初に知ったのはラリーズ聞きたさに入手した「OZ DAYS LIVE」。


かつて吉祥寺にあったロック喫茶「OZ」が閉店に際して作られた
「OZ」店内でのライブ盤で、二枚組みのレコードが茶色い袋に入った仕様。

オリジナルは激レアで、かつて中身はオリジナルで外袋はパイレート盤というものがディスクユニオンで売られていました。どうやら注文が入ってから外袋を用意していたようで、中身が残っていたそうです。

今は海外製のブートが、プラケ盤/紙ジャケ盤で広く出回っているので
持っているかたも多いのではないでしょうか。私もそんな中の一人です。

二枚組みの収録内容はこちら。

A面:アシッドセブン/都落ち
B面:南正人
C面:タージ・マハル旅行団
D面:裸のラリーズ

都落ちはA面で聞くことが出来ます。

最初聞いたときにはこの時代にこんなガレージバンドいたの?という感じでした。

その他の情報が全くなく後にこのニューミュージックマガジンを手に入れて再度びっくり。

1970年代といえば海外の英米のロックに追いつこう、一方で日本語を用いた日本ならではのロックを、としのぎを削っていた時代にまさかビートルズの格好をして活動していたグループがいたとは!名前から泥臭いブルースロックを想像していたのでかなりのギャップです。

なんとこのグループの当時の映像も今はYOUTUBEで見る事ができます。



98年には再結成もしているようでこれも二曲YOUTUBEで見る事ができます。







やはりこの中で当時の映像は非常に貴重かと。
この中で当時のライブのチラシが映し出されますが卒倒もののラインナップですね。

再結成の映像をみると上手くエッセンスを取り入れてオリジナルにしたててます。


1973年といえば「バッド・ボーイズ」も「MEET THE BAD BOYS」でLPを出しているんですよね。


ということはこの時代に後期のニューロックぽいビートルズとは異なる、
初期ビートルズのコピーというのはありだったんでしょうかね。

そもそもキャロルも同時代ですし。

よくよく考えると当時のロックは長尺な印象ですが、だいたい大物の海外のロックバンドもアンコールでロックン・ロールをやっていたり、日本のバンドのクロージングもみんなでチャック・ベリーみたいなのも多かったと聞きます。

でも実際のところ、長髪族の多かったであろう当時のコンサートで、ビートルズの衣装を着た彼らはどういった評価を受けていたんでしょうか?非常に気になります。


色んなバンドを追っていくとその時代の多面性が見えてきて面白いです。


こんな写真もありました。