月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

一番子供

2012年03月29日 20時31分18秒 | 仏々相念(住職日記)

一番子供なのに・・・

 

一年、一人で過ごした娘は自信満々に「私も成長した!」って言うのです。

「偉いね~、成長したのか・・・」ってつぶやきました。

去年の今日からのスタートでしたので丁度一年経ちます。

ガンバってきたのでしょうね・・・

 

自分のしていることを一切自慢しない息子。

ひたむきに・・・

でも、その身体をみれば成長していることが直ぐに分かります。

あ~、ガンバってるんだ・・・

 

成長するどころか衰えてばかりのコイツがいます。

最近、物事を思い出せないジレンマみたいなものに再々悩まされています。

「ヤバイかな~」・・・って。

 

思いがけずケーキのお土産をいただきました。

食後にデザートでいただいたことです。

イチゴ系のケーキ2つとチョコ系のケーキが1つ。

息子が合宿の為、留守なので3人でのお茶になりました。

パソコンに向かう私の所にスーッとチョコ系のケーキが出されました。

何も考えずにセロハンをはがしかけると坊守が娘に言うのです、「どっちでも好きな方をお食べ・・・」って。

すると娘が、「いいよ、私はどっちでも!好きな方選んで・・・」

「親にそんなことを言わせないで・・・好きな方を選びんさい!」

この会話を聞きながら、思わず私も外しかけてたセロハンを止め貼り直し娘の前に出しつつ、「好きなのを選びんさい!親に言わしんさんな!」って二番煎じ決め込むと

「一番子どもなんだから、好きなチョコ食べんさい!」って一蹴。

「は~い」てなもんです、コイツの有様。

 

だらしないそのまんまを知り抜いています。

そんな状態の中で、「オレがお父さんだ!」なんて言ったところで相手にもしてくれないでしょう・・・

だから、そのまんまに・・・

悪しきも手本でしょうか、こんなになったらいけんって自覚せずにはおれなかったのでしょうね・・・

私よりもはるかに大人です、2人とも。

 

心強いことです。


弟様之涙

2012年03月28日 22時25分40秒 | 仏々相念(住職日記)

温かいな~・・・

 

初めてお参りさせていただくお家。

地図をいただいていたものの迷うコイツがいました。

久しぶりに道に迷いました。

大体のところ見当はついていたのですが、そのポイントも過ぎてしまい不安になり橋の元で車を止めます。

地図を見るため下を向き悩みつつ、ふっと顔を上げると若い女性がニコニコの横を通り過ぎようとしていました。

変な人だと思われるかもと思いつつも、ここは現状をクリアしないとって思い勇気を振り絞り、

「すいませ~ん、すいませ~ん!〇〇〇病院ってどちらにあるんでしょう?」

その女性は嫌な顔一つせず、「あ~、もう通り過ぎてますね~。よかったら、ご案内します!」っておっしゃってくださるのです。

「え~、よろしいんですか?御迷惑をおかけします。」とお願いしニコニコに乗っていただいたことです。

何て爽やかな女性なんだろう・・・こんなオッサンの道案内をして下さって有難いことです。

病院の位置が分かれば大体の所が分かると思っていたのですが、それからもあっちゃこっちゃ迷いながらも何とか到着。

結果、遅刻・・・でも、優しい笑顔でお迎え下さることに深く頭が下がることでした。

 

優しい空気に包まれます。

話される会話は、「最高の夫であり、父であり、爺ちゃんであり、兄でした」

あ~、そんなお方だったんだ・・・

私も一度だけお会いしているものの、口下手住職はあまりお話しせずに失礼しているのです。

後々、悔むのです・・・「もっと話しとったらよかった」って。

 

こんな最高な話を聞くと、さぞ残念だろうな~って思うのです。

「まだ、生きていてほしかった・・・」

 

坊守の父が御往生された時がそうでした・・・

最高の話ばかりなのです、どなたもどなたも・・・

それを聞きながら「もうちょっと生きていてくれたらな~・・・」

いまだに思います・・・

義父の話題のなる度に・・・

法務の苦しみを抱える度に・・・

 

どうしてもお伝えしたいことがあり法話の時にお味わいさせていただいたことです。

 

背中を擦る温もり・・・

最高の兄を送る弟さまの姿がありました。

悲しみの中で歯を食いしばり喪主を務める奥様を守るようにサポートされます。

兄の遺言を守るように・・・

葬儀も終わり火葬場での一番辛いひと時・・・

昔のシステムなのでしょう、炉のなかに棺を納めた後、喪主様御家族が着火するために炉前ホールから中に入られて行きます。

ドアの前で悲しさに震えながら立つ弟さま。

その父の心が分かるのでしょう、娘さまがそっと寄り添いお父様の背中を擦るのです、

「お父さん、しんどいね!辛いね!悲しいね!・・・もう泣いていいんだよ、よく涙我慢して叔母様をサポートしたね!」って感じで、優しく擦っておられました。

そのはたらきの中・・・やっと安心して泣くことが出来る父の姿。

私は大好きです!こんな温もりが・・・

これこそしんどさを乗り越える力だと思っているのです。

 

一人ぼっちでは生きていけません。

「いや~、そんなことないよ!オレ、一人で生きていけるから・・・」って、おっしゃる人もおられるのでしょう。

世の中、金さえあれば・・・

確かに、金さえあれば生きれるのでしょうね・・・

何でも食べれるし、住むところも確保できるでしょう、病にかかっても治療も受けられる。

無くてはならない大きな大きな存在であることに違いはありません。

大切なものです・・・

でも・・・それだけでは・・・って思うのは外面住職なのでしょうか。

如何でしょうか・・・

 

「金で人の心も買うことができる」って言ってのけたIT企業の社長がおられました。

金の力で人を従えることはできるのかもしれません・・・

でも・・・泣いてはくださらんでしょうね。

 

朗らかな笑顔の喪主様、

いきなりブログの感想を言って下さるのです、「矢沢永吉さんがお好きなんですね!何かイメージが違いますね!」って。

あ~、私の日常丸見えなんだと思いつつ恥ずかしさいっぱいの中、「大好きで応援してま~す!」

お陰で和みながらのスタートとなったことです。

優しいおはたらきで人見知り住職を助けて下さるのでしょうね、嬉しかったです。

 

「何にも分からないから、Kさんにおんぶにだっこでした!」

辛かったけど、しんどかったけど・・・あなたのお陰で何とか乗り切ることができるのです。

安心して・・・乗り越えることができるのです。

 

一日一日、逢いたさに涙を流される時となるのでしょう。

「逢いたくて・・・逢いたくて・・・」

でも、一人ぼっちにしてくださらんおはたらきはもう既に愛しいあなたの背中を優しく包みこんで下さっているのです。

涙されるそのまんまを・・・

 

そこに出遇わせていただいたひと時でありました。

 

気付きながら気付きながら・・・これからも共に歩ませていただきましょう。ね!

 

今日もいろんな方にお世話になって生かさせていただきました・・・有難うございます。


遠路遥々

2012年03月28日 21時47分06秒 | 仏々相念(住職日記)

遠路から・・・

 

切なくしんどい御縁に会われ・・・1年。

もう・・・ですか?

まだ・・・ですか?

一緒にお飾りさせていただいた息子さんの写真の顔を見ながら、さぞ辛い1年だったろうと案ぜずにはおれませんでした。

 

Vサインで微笑む中2の少年。

高松におられる御門徒さんでして、よくよくのご縁をいただき御参りさせていただいた1年前。

丁度、娘を送って関西に行っていました。

私のような者でも「参ってくれ」とおっしゃってくださり喜んで関西から高松に向かいました。

 

御通夜に向かう淡路島の高速道路では車の中でワンワン泣きました。

18年間、ず~っと大切に包み込むように一緒にいた娘を次の日には一人残して帰らないといけないのです。

そのこと思うと、辛くて切なくて泣けて泣けて・・・

 

そんな思いをもって中2の少年のご縁に会うのです。

御両親においてはどれだけ残念だったろう・・・

息子さんももっと生きたかっただろう・・・

お父さんやお母さんに甘えたかったろう・・・

沢山泣いた御通夜のひと時でした。

 

若いお母さんがおっしゃるのです、

「どこかに遊びに行くということより、お仏壇の前に座ることの方が落ち着くのです」

しんどくて辛い日々の中に、愛する我が子のVサインに勇気をいただくんでしょうね。

「お母さん、一緒にいるから!大丈夫だよ!」って。

だからこそ、過ごせた1年だったのかもしれません。

 

その横でそんな奥様の日常を知っているが故に優しく微笑まれる御主人がいたことです。

 

今日のご縁をお迎えするのにご確認の電話を下さったお婆ちゃん。

「息子夫婦と3人で・・・いやいや、Yちゃんと4人でお参りさせていただきます」って。

本当にそうですよね、一緒にいて下さるのですから・・・

私たちを御浄土参りの人生に導いて下さるおはたらきでした。

 

「さあ、僕を縁にしてあなたが手を合わせてね、お念仏申してね」って、しっかりとお導き下さることでした。

 

晴れ渡った空の下、高松からの3時間の道のりはどんな話題があったのでしょうね・・・

「もう、春なんだね・・・」って温かい空気に包まれていたことでしょう。

 

「散る桜 いまも心に 咲く桜」  

                龍谷大学教授 鍋島直樹


いちごカフェ~宇和プレート~のはなし

2012年03月28日 16時59分28秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
いちごの季節です

今日は娘が《いちごのデザート》を作ってくれました

というのも、西予市宇和町特産の《宇和いちご》と宇和町の道の駅《どんぶり館》の《いちごとバナナのロールケーキ》をお供えにいただいたものですから、
それをアレンジして《宇和プレート》に仕上げてくれたのです

ロールケーキはいちごとバナナがたっぷり入っていて、甘すぎず、しっとりとした美味しさですし、大きさもちょうどいい感じです

宇和いちごはとっても大きくて真っ赤に熟れて、姿も味も最高!

いちごにはチョコソースが合いますし、やっぱり、生クリームも外せませんね!

フランボワーズの紅茶と一緒に、美味しく、おしゃれにいただきました


外は春の陽気です…