月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

皆之真中

2012年03月04日 21時15分57秒 | 仏々相念(住職日記)

おぼうさんへ・・・

 

時は流れています。

確かに、確かに流れています。

どこにお参りさせていただいても、お参りになられた方々にお会いしてはそのことを思うのです。

 

一日一日重ねては長い年月を過ごしてきたことに気付く・・・

あんなこともあったね・・・

こんなことも・・・

今頃になって阿弥陀さまのおはたらきを受け入れることが出来るようになりました。

 

沢山泣きました・・・

あまりの寂しさに潰れそうになっていました・・・

でも、ず~っと寄り添っていて下さったんですね。

温かいご縁でした。

 

ご縁をいただいている間に、今春小1になる男の子が絵を描いてくれました。

いつもお土産に絵をプレゼントしてくれます。

回を重ねるごとに絵のクオリティーが上がります。

今日、いただいた絵はご法縁の光景が描かれていました。

「お~、これすごいですね!Kちゃん、また本堂に貼らせてもらうね。ありがとう!」

 

中央に描かれているのがお仏壇。

その前にいるのが私。

その後ろが作者、その横が弟。

テーブルでお接待して下さるいのがお婆ちゃん。

本当は、御両親や伯父さんもおられたのですが時間がなかったのでしょうか・・・

 

いつも、このお仏壇の前に座り、朝晩にお礼をするのだとか・・・

「じいじ、見守ってくれてありがとう・・・」って。

今春小1になるお孫さんは、買っていただいたランドセルをじいじにも見せるのだとお仏壇の前に座ったとか・・・

「よかったな~、かっこいいな~」そんな懐かしい声が聴こえたかもしれません。

 

やっぱりお仏壇って必要ですね、私たちにとって・・・

喜びも悲しみも仏さまを前にさせていただきながら受け止めます。

ずっと寄り添って下さるおはたらきに出会いながら又、立ち上がることが出来る。

 

今日も沢山のお方と出会わせていただきました。

会えるあなたじゃないのに・・・

 

ありがとうございました。


やさしい空間のはなし

2012年03月04日 02時17分28秒 | ふうわりふわり(坊守日記)

おばちゃんのおうちは あの頃のまま・・・

悲しいお別れからちょうど2年が経ちました

いまでも おばちゃんのやさしい声が聞こえてきそうです

 

人見知りだった娘は、赤ちゃんのころから、どうやらお隣のおばちゃんのおうちまでは我が家だと思っていたようで

おばちゃんのおうちには毎日のように遊びに行っていました

いつもお仏壇には娘が好きなお菓子をお供えしてくださっていて、遊びに行くたびにお下げしていただいたり

陽のよく当たる縁側に座ってアイスクリームをいただいていました

お座敷にはちいさなお人形さんをいっぱい並べて、娘と遊んでくださいました

抱っこしていただいたり、手をひいてくださったり

いつもやさしく育んでくださいました

 

今日、なつかしいおばちゃんのおうちでお参りさせていただきながら

涙があふれてしかたありませんでした

 

なにもかもが時の流れの中に移ろい変わってゆくのに

変わらぬおばちゃんのおはたらきを感じました

 

「お~ばちゃん」

「はあい」