月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

二人食事

2012年03月10日 19時11分36秒 | 仏々相念(住職日記)

こんな顔だったかな~・・・

 

遺影を見上げながらいろんなことをつぶやいておられました。

「こんな顔だったかな~・・・」

50年のご縁ですので顔もぼやけてくるのかもしれません。

でも、温もりは忘れることがありません・・・

 

時は、悲しみや辛さも少しづつ和らげてくれるのかもしれませんが、大切な方の顔すらも薄くしてしまうのでしょうか。

複雑ですね・・・

 

今日の夜は坊守と2人きりでした。

いつもは息子時間ですので、夕食も遅くなります。

その息子は3年生のお別れ会ということ・・・

「今日は、いつでもいいよ!」ということになりました。

「じゃ、お勤めにお参りしようか」

いつもよりかなり早い2人でのお勤めに、「あ~、こんなになるんだな~」って思いながら手を合わさせていただいたことです。

 

2人きりで向きあいいただく食事。

子どもたちのこと・・・

私たちのこと・・・

お寺のこと・・・

話しながらも、あまり盛り上がることもなく「お陰で御馳走様でした」

 

この二人も又、必ず別れなければならないのです・・・

一人ぼっちで家を守っている人生の先輩方も沢山おられます。

「少しは慣れましたか?」って、つまらない質問をすると

一生懸命に笑みを浮かべて下さったことです。

 

ここに座りながら、遺影を見つめ、何を語られていますか・・・

忘れることが出来ない日常のアレコレを思い出しながら・・・

薄れないように・・・

 

今、息子が帰宅。

昼、買っておいてくれたデザートのアイスをいただいたことです。

3人で肩を寄せ合いながら・・・

「デザート・アイスを選ぶ時って何を基準に選ぶ?」って、坊守。

「そりゃ、買おうとするその時に食べたいアイスやろ!」って、私。

「いや~、食後の気分になって、でしょ!」って、坊守と息子。

そうでした、味覚単純住職はいつでも変わらないのです、チョコ一筋ですから・・・いつでも、どこでも!

 

こんなつまらない一面はいつまでも残りそうですね・・・