月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

お嫁さんの涙のはなし

2010年05月02日 21時17分52秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
お姑さんのお葬式の間中、お嫁さんはずうっと泣いておられました。
縁あって親子となって以来、長い長い時間を共に過ごされたのですから、きっといろんな思いが心に押し寄せてきたのでしょう。

やさしい涙だなあと、その方の背をさすりながら思いました。

わたしも結婚して18年。
親元には18歳までしかいなかったので、もうここでの暮らしが一番長くなります。
そして、子どもたちも高校卒業後にはここを巣立っていくでしょう。
そう考えると、こちらの両親と共に暮らす時間は、実父母に育ててもらった時間よりも、子どもたちと一緒に暮らす時間よりもずっと長くなるのです。
何かとっても不思議な感じがします。

これからも悲喜交々いろんなことがあるのでしょうね。
血縁はないけれど、深い深い仏縁で結ばれたのですから、泣いたり笑ったりも仏さまの御手の内のこと。
これから何が起こるやら。
いずれにしても、参らせていただくところはお浄土ひとつ。
老いゆく姿もお浄土参りの道すがら・・・

還骨法要

2010年05月02日 20時30分28秒 | 仏々相念(住職日記)
忙しいですね・・・

悲しみいっぱいで辛い時、偶々休日と重なってしまいバタバタしてしまいました。
どうしても皆さんがお休みの時にご法事をお勤めなされるため、
休日とお葬式が重なってしまうとパニックになってしまうのです。
私方は、お葬式の時間にできるだけ合わして予めお約束を頂いているご法事の方を調節して頂いています。
どうしても間際になってしまうために連絡もしにくいのですが、殆どの皆さんが分かって下さいます。
「お葬式やもんな、仕方ないよな・・・」

今、どこかで泣いている人がいる。
自分もあの時辛かったもんな~・・・って、思って下さるに違いありません。

お陰でこの度も無事勤め終わることができました。

夕刻、白き骨と変わられお内仏にお飾りなされています。
皆さん、ヘトヘト・・・
でも、何とも言えない「ホッ」とした空気も流れるひと時です。

お勤めが終わり、ご迷惑をおかけするので直ぐに失礼をしてお家を出ました。
「鞄、持って行きましょう!」
って、喪主様が追いかけて来て下さいました。
「いえいえ、軽いものですから大丈夫です! 早くお休み下さい」
もう精神的にも肉体的にもクタクタでしょうに、この若輩者を案じて下さいます。
「忙しいな~・・・」って喪主様。
本当に申し訳なく思います、一番辛い時にバタバタしてすいませんでした・・・

しんどかったですね・・・お身体大切に・・・