月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

温厚篤実

2010年05月23日 19時54分37秒 | 仏々相念(住職日記)
「デートしたかったのよ!」「ヒエ~」・・・

今日は、徳正寺仏婦会長宅でのご縁をいただきました。
何の心配もなく、肩の力も入れる必要もなく
穏やかで優しい空気が流れます。
あるがままに過ごさせていただけるお宅なのです。

会長さんのお母さんの空気そのまんまが家の空気になっています。
楽しそうに、嬉しそうに笑うその姿、
しんどさ、辛さ、痛さ・・・重ねて生きてこられた、
「ワッハッハ・・・」って越えてこられたのでしょうか・・・
その母を支え、あねさん会長・J兄さん、
バリバリ勝ち気の性格、でももの凄く篤く優しい・・・
時の経つのも忘れて大笑いさせていただいたことです。

お母さんの姉妹もお揃いでした。
皆で御三部経のお勤めも大きな声でお勤めなされ賑やかなご縁でした。
上手にお勤めなされます。
ご縁いただいて三部経をお開けになります。
この今によくよくのお育てを慶ばせていただいたことです。

今日は一日大雨でした、
「それじゃ、失礼しま~す。」
「言っていますから・・・!」とお母さん。
「エッ!?」玄関に行きますとそこにあねさんが・・・
「送って行きますから!」にっこり微笑まれます。
「すぐそこだから大丈夫で~す」
「デートしたかったのに!」・・・「ヒエ~」・・・

優しいひと時をありがとうございました!               

空席のはなし

2010年05月23日 00時03分43秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
ご門徒のKさんはとてもやさしい笑顔をされる方でした。
お聴聞をされる時も、いつもいい表情で、うん、うんと頷かれながらおみのりを聞いてくださっていました。
時には涙ぐまれながら、時には微笑みながら仏法に身を浸されては悦ばれておられました。

昨年の12月、報恩講のおさがりさんをお届けにおうちに行くと、お具合が悪いのに身体を起こして喜んでくださり、そして、報恩講にお参りができずに残念だともおっしゃいました。

またひとつ、お聴聞の特等席が空いてしまいました。
寂しくなります。
もうこの本堂にKさんのお参りの姿を見ることはできませんが、たしかにここに座られて、その御手を合わせ申されたお念仏の声は響いています。
わたしたちがお称えさせていただくお念仏の中に・・・。

いつものKさんの席に、いつかまたご縁を結ばれた方が座ってくださるでしょう。

今はお浄土の蓮の花の特等席で阿弥陀さまのご説法を心ゆくまでお聴聞されていらっしゃるKさんが、仏さまとなられてわたしたちをご教化してくださるのですから・・・。