Tsuki軍団の野望

模型・廃墟・本・毎日のちょっとしたくだらない出来事を紹介するでござる。

名車を生む力

2011-06-19 11:56:00 | 本・漫画・雑誌

先日,読み終えた本



「名車を生む力 時代をつくった3人のエンジニア」
(いのうえ・こーいち:二玄社」でござる。

本の題名にもある通り,ここでは3人のエンジニアが紹介されている。

一人目は,TOYOTA200GTをデザインした,野崎喩(さとる)さん,
二人目は,ホンダ・シビックを開発した,木澤博司さん,
そうして,三人目は,ユーノス・ロードスターを世に送り出した,立花啓毅さん

どなたも器の大きく,エンジニアと云うより哲学者のような方々でござる。
それに,情熱,そうね,
溢れんばかりのパワーを感じるのでござる。

あちきは,お金がないので,
選択肢自体が狭いのでござるが,
今,乗りたいなと思える日本車がない。
最先端の技術,便利さ,安全性,低価格,
どれもが魅力のはずなのに,
あちきには,乗りたい日本車がない。

旧車の本を読むと,魅力的なクルマが沢山あるのに,
今の世の中にはそれがない。

一体ソレは何故なのかな?
と考えていたのでござるが,
この本ではその答えの一部が見付かるのでござる。



JOKER殿から頂いた2000GTのミニカーでも眺めながら,
デザイナーの野崎さんのインタビューを引用してみよう。



「感性をシャープに研ぎ澄まし,頭はクールに・・・。」



「二次曲線と双曲線。これが人間の感性に気持ちいいんですな」




「デザインで芝居をするんですな。変な言い方かもしれんが,

これが大切な部分ですね」



「クルマはファッション,たとえばスーツみたいなものと同じで実用品でありながら,

デザイン,時間軸が要る。

さっきいった芝居をする,

というのは塩で汁粉がうまくなる,ような・・・」



「そうなんだ,コンピュータはライスカレーの盛り方を同じにするとか,
成分を均一にするとかは考えてくれるけれど,
味をつくってはくれない。
アイディアは考えてくれないからね。・・・」



「なにも昔を単に懐かしんでいうのではない。
コストをいかにして切り詰めるか,ということのみに腐心し,
本来のクルマ,いいものをつくるということが忘れさられている現代,

デザインはコストをかけずに感動を呼び起こすことだってできる,

本当は大きな力を持っている」


 
Diorama Photo Club
ゆるゆる模型軍団 Yuru Yuru Mokei Corps

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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こんにちは (JOKER)
2011-06-19 15:49:05
思想とか,志ですよね。
まさに。
夢に近いのかも。
そういう意味では,気鋭の車,少なくなったのか,私たちが大人になってしまったのか,どちらかでしょうねえ。そう思います。
返信する
私たちが大人になっても・・・ (tsuki)
2011-06-26 07:36:14
私たちがそそられるクルマをつくってほしいなあ・・・。
クルマはもっと豊かでいいと思うのでござるが・・・。
返信する

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