日本の自動車産業が,
消費者のニーズに応えるあまり,
アイデンティティを失ってきたことは間違いない。
以前の日本車には,こだわり抜いた何かが明確にあった。
「生み出したいクルマ」
そう云ったエネルギーが満ちあふれたクルマ。
今だってあるさ!と云う人も多いだろう。
いや,それは違う。
今,こだわっているのは,
何かに配慮し,その範囲内で技術を誇るクルマで,
そう,こんなクルマではない。
浦上856-0181
このコードネームが示すモノは,
まさしく,職人のこだわり。
随所にこだわりをもったこのクルマは,
まさに芸術品。
板金職人が,手で叩いて打ち出した,一点物。
そうカロッツェリア時代を彷彿とさせるモノだ。
リアのトランクははめ殺し。
まさに実用を度外視した趣味のクルマ。
そのラインも美しい。
フロントは,リアの形状とは違って,
エッジの効いたモノ。
サイドはあえてリベットで止め,重厚感を出している。
シャシーは中央が大きく空いたはしご形。
しかし,車高は低く収まっているから驚きである。
中央に1人力エンジンをユニットとして積み込むミッドシップ。
まさにエコ。
サイドはリアルな絵。
これも一点物。
まさに職人技。脱帽である。